NIPPON Kichi - 日本吉

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2008/1/17


蛇の目かさ(手すき和紙) Janome-kasa(Tesuki-washi) 

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 「蛇の目かさ(じゃのめかさ)」とは、和紙と竹でつくられた雨具で、特に着物姿には欠かせないものである。傘を開いたときに、白地の輪が丸く見えるのが大蛇の目のようにみえることから、蛇の目と呼ばれるようになった。
 岐阜県岐阜市は、全国一の和傘生産量を誇り、その昔六百軒の和傘製造業者があった。傘に使われる細身な骨に適した竹が、木曾三川の流域に多く存在したことと、美濃市牧谷周辺に良質の美濃和紙があったため、生産が盛んになったといわれている。
 全盛期であった明治から昭和の始めにかけては、ほとんどの世帯が、和傘業に携わっていた。その後洋傘が普及するにつれ需要が減少した。後継者の問題も抱えているが、伝統を受け継ぎながら、現在でも年間四万本を生産している。
 蛇の目傘の特徴は、傘をさす柄の場所の引っかかりが二段式になっていることである。これは強風の際、傘が破損を防ぐためで、風がある時は下の段でさすようになっている。
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2007/11/29


石川 檜細工 Ishikawa Hinokizaiku Ishikawa Cypress Weaving

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 石川県白山(はくさん)市に四〇〇年受け継がれている伝統工芸である。昭和六三年に県の伝統工芸品に指定されている。
 檜細工は、約四〇〇年前、白山麓の旧尾口村深瀬を訪れた旅の僧が檜傘の作り方を伝授したのがはじまりとされる。以降、江戸時代中期には村の重要産物になった。
 檜細工は、「ヒンナ(またはヘギ)」と呼ばれる檜を薄く切った板を編み上げて作る。代表的な産物に昭和初期に考案された「白山傘」がある。軽くて丈夫、その上雨や日差しを良く防ぐと、屋外での農作業用に重宝されている。
 春の農繁期前には白山傘作りがピークを迎える。年間約700個の注文に対し、伝統を受け継ぐ6人の職人が製作を一手に担う。
 檜細工には、白山傘のほかに、おぼけ、籠、花器などの民芸品がある。そのどれもが「用」の美と端正な意匠を併せ持つ、魅力的な伝統工芸品である。
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2007/11/5


中津万象園 Nakazu-banshouen Nakatsu Bansho-en Garden

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 中津万象園(なかつばんしょうえん)は香川県丸亀市を流れる金倉川河口の海浜にある美しい日本庭園である。
 貞享五(1688)年に丸亀藩二代藩主である京極高豊(きょうごくたかとよ)が築いた「中津別館」と呼ばれた大名庭園であり、別荘として利用されていた。
 庭内には一五〇〇本に及ぶ松が植えられ、池を中心に、京極家の故郷である琵琶湖の近江八景が見事に再現されている。
 構成の内容は森羅万象をテーマに、池を中心として帆、雁、雪、雨、鐘、晴嵐、月、夕映と名づけられた八つの島が配置されており、それぞれの場所を楽しむことができる回遊式庭園となっている。池の側には、中二階の茶室と母屋が設けられており、母屋の南側には樹齢六〇〇年の大傘松がある。
 また、庭園の中には、丸亀美術館があり、バルビゾン派の絵画や日本画を展示する絵画館、一三世紀頃の陶器を中心とした陶芸館、人形、櫛、かんざしなど三〇〇〇点余りを収蔵するひいな館を見学できる。
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2007/8/10


挙母まつり Koromo-matsuri Koromo Festival

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 挙母まつり(ころもまつり)は、愛知県豊田市挙母町の挙母神社にて、毎年10月第3日曜日とその前日に行われる祭りである。
 挙母神社は、文治五(1189)年、源義経の家臣鈴木重善が大和吉野より「子守明神」を勧請して祀ったのが開創と伝えられる。祭神は、高皇産靈神、他4柱。
 鎌倉前期の文和三(1354)年ごろ、挙母神社にて始まった神事・狂言歌舞伎が、挙母まつりの始まりとされる。
 寛永七(1630)年には南町にて飾り車と傘鉾、獅子が出たという記録があり、後に現在の8町内が揃ったと伝わる。
 挙母祭りでは、8台の山車が曳き出され、辻々で紙吹雪を撒き曳き廻される山車は、いずれも豪華な山車幕や立川流や瀬川の彫刻で飾られており、三河地方でも有数の山車祭りとされる。
 挙母まつりは、挙母城下の心意気を今に伝える勇壮な神事である。
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2007/6/27


睡蓮沼 Suiren-numa 

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 睡蓮沼(すいれんぬま)は、青森県十和田市の八甲田山中にある1ヘクタールほどの沼である。
 スイレン科のエゾヒツジグサが自生していることから、睡蓮沼と呼ばれたという。
 十和田ゴールドラインの最高点である、標高1040mの傘松峠のほど近くにある沼で、大小無数の沼が散在する高田萢と呼ばれる高層湿原地帯となっている。
 高山植物の宝庫で、ミズバショウが美しく、モリアオガエルが生息する。
 周りには傘状の低いアオリトドマツが続き、モザイク模様を描く睡蓮を浮かべる静かな沼の水面に八甲田連山が映える風景は、八甲田のベストビューの一つ。
 10月には八甲田の山々を背景にすばらしい紅葉が見られ、写生や写真を撮る絶好の場所となる。
 睡蓮沼は、豊富な自然と展望を誇る景勝地である。
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2007/5/11


高台寺 Koudai-ji Kodaiji Temple

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 京都・東山の山麓にある「秀吉とねねの寺」として著名な禅寺。正しくは高台寿聖禅寺(じゅしょうぜんじ)。豊臣秀吉没後、その菩提を弔うために秀吉の正室の北政所ねねが慶長11年(1601)年に開創。北政所は76歳で没するまでこの地に住まい、穏やかな晩年を過ごした。
 木下家定(北政所の兄)やその妻などの像が安置された開山堂。そして北政所の墓所で、秀吉とねねを祀る霊屋をはじめ、時雨亭、観月台、傘亭、表門などが国の重要文化財に指定され、庭は国の史跡・名勝に指定されている。
 春の枝垂
 夏の竹林
 秋の紅葉
 冬の水鏡
いつ訪れても華がある。
 ここは京の端正な季節のおもかげが凝縮された寺である。
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鳥取 雨滝 Tottori ame-daki The Amedaki Waterfall

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 雨滝(あめだき)は、鳥取県鳥取市国府町にある滝で、日本の滝百選にも選定されている。
 扇ノ山(おおぎのせん)から流れ出す袋川にかかる滝で、落差40m、幅4mという鳥取県隋一の飛瀑を誇る。
 玄武岩の岩肌を飛沫を上げて流れ落ちる様は迫力満点。
 滝の周囲はトチ、ケヤキ、ブナなどの原生林に囲まれ、秋になると玄武岩と鮮やかな紅葉との調和が神秘的で美しく、それらは四季折々の表情を見せてくれる。
 春は新緑が目に眩しく、冬は雪に包まれた荘厳な景色で訪れる人を圧倒する。
 古来より霊場として修行・信仰の場となっており、かつて旧暦8月1日には「お滝まいり」が行われていた。現在では、毎年6月第一土・日曜日に「滝開き祭り」が開催され、傘踊りや神事などが盛大に行われる。
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因幡の傘踊り Inabanokasaodori 

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 鳥取県を代表する民俗芸能に、「因幡の傘踊り」がある。230年以上も歴史のある由緒ある祭りだ。
 江戸時代の終わり、因幡地方はひどい日照りが続き、作物は今にも枯れそうだった。これを見かねた吾郎作という老人が編み笠を持って三日三晩踊り続けた。これが天に届き、大雨が降り、村は飢饉を逃れることができたとか。しかし、老人は過労がたたって帰らぬ人となってしまった。これを悲しんだ村人たちが吾郎作翁の霊を慰めようと、彼の踊りを真似たのが発祥とされる。
 因幡の傘踊りは、百個もの小鈴を付け、赤、白、青、金、銀と美しく彩った傘を使い、揃いの浴衣を身にまとった踊り手たちが勇壮に舞うもの。唄に合わせて傘を回転させ、テンポよく振り回す激しい踊りだ。
 今年も、8月の祭りの夜には、約4000人もの踊り子たちが凛々しく舞う姿が見られることだろう。
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