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2008/5/15


阿漕焼 Akogi-yaki 

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 阿漕焼(あこぎやき)は三重県津市で生産される陶器で、古くは安東焼(あんとうやき)と呼ばれていたという。嘉永二(1849)年、倉田久八(くらたきゅうはち)が信楽の陶工の協力を得て、阿漕ヶ浦近くの船頭町に開窯したことから、地名にちなんで阿漕焼と呼ばれるようになった。
 その後は、何度か興亡を繰り返したが、昭和六(1931)年、当時の津市長によって四日市から萬古焼(ばんこやき)職人の福森円二(ふくもりえんじ)が招かれ、津駅西の大谷町に開窯して今日に至っている。
 器自体は萬古焼の流れを汲みながら、九谷焼のような絵付けを施すのが特徴。朱や緑、黄、紫、紺青など艶やかな色彩を巧みに用い、作風も赤絵、青磁、染め付け、刷毛目、御本手、京焼風など多種多様で、中国風や朝鮮風の作品も焼かれている。
 「福森阿漕」と呼ばれる現代の阿漕焼は、地元の土を使い、手ろくろで形作り、三昼夜以上をかけて焼き締める伝統的手法を守りながら、代々子孫に受け継がれている。
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