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左右の部分から成る字体で、甲骨文には左右それぞれの字体があり、軍隊や指導者といった「師」の今の意味で使われているものもあります。「師」の初形は甲骨文にでてくる左の部分で、大きな串カツの形みたいです。これは出征する軍が戦勝を願って祖先を祭るために使われている肉切れを象っていて、それだけで軍の意味があります。軍はこの肉をいつも共にもって行きます。そして右の部分はこの肉を切るための血止めと取っ手の付いている包丁の形です。「師」は軍という意味以外にも「この肉を切り取る権限をもつ者」という意味にも使われました。そして現役を引退した後には、若者の教育によくあたったという背景から、先生という意味にも使われます。
仏教の供式とは対照的に、このような肉を捧げる習慣は、後に儒教が受け皿となりました。中国、朝鮮・韓国、台湾など儒教圏の国々では、古代中国の先聖先師、たとえば孔子を祀るための主な儀式である「釈奠(せきてん(または、しゃくてん、さくてん))」などで大事な要素になります。日本ではたとえば湯島聖堂などで孔子を祀る儀式も肉中心です。
因みに「帥」の字体は「師」にとてもよく似ていますが、甲骨文をみますと、左の部分は神棚の扉を象り、右の「巾」の部分は布を表していて、まったく違う系統のものです
■師・金文(きんぶん)左
■師・甲骨文(こうこつぶん)右
仏教の供式とは対照的に、このような肉を捧げる習慣は、後に儒教が受け皿となりました。中国、朝鮮・韓国、台湾など儒教圏の国々では、古代中国の先聖先師、たとえば孔子を祀るための主な儀式である「釈奠(せきてん(または、しゃくてん、さくてん))」などで大事な要素になります。日本ではたとえば湯島聖堂などで孔子を祀る儀式も肉中心です。
因みに「帥」の字体は「師」にとてもよく似ていますが、甲骨文をみますと、左の部分は神棚の扉を象り、右の「巾」の部分は布を表していて、まったく違う系統のものです
■師・金文(きんぶん)左
■師・甲骨文(こうこつぶん)右
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