NIPPON Kichi - 日本吉

2006/12/19

肥後象嵌 Higozougan Higo Inlay

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 象嵌(ぞうがん)とは、一つの金属に他の異なる金属をはめ込み、さまざまな模様を描き出す技法。熊本では、鉄地に布目、金、銀を打ち込む「肥後象嵌」という伝統技能が受け継がれている。重厚かつ渋さが特徴だ。黒字に金銀が映える品格ある製品造りが行われている。
 肥後象嵌は江戸時代初期に始まり、鉄砲や刀の鐔に象嵌を施したのが祖と言われる。明治時代の廃刀令以降は、装身具や装飾品に転じ、今ではネクタイピンやブローチ、ペンダントなどが造られている。
 鉄等の生地にさまざまな模様の下絵を描き、微細な布目状の切目を入れ、金銀の板を鹿の角で打ち込み、金銀に細かな毛彫りを施す。表面に秘伝の錆出し液を塗り均一な錆を生じさせ、錆止めを行う。そのどれもが極めて精緻な技とデザインのセンスが欠かせない。400年の伝統は、今も肥後の地に脈々と生きている。

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住所
熊本県熊本市
名前
肥後象嵌




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