NIPPON Kichi - 日本吉

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2007/5/1


川口良三 Kawaguchi Ryouzou 

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 滋賀県近江地方に伝わる伝統工芸品「近江上布」の伝統工芸士。
 近江上布は麻織物の中でも最高級品とされ、通常より細く繊細で上質な麻糸を平織りして織ったものを指す。
 近江の肥沃な土地の恵みを受け、室町時代から生産が行われ、幕府への献上品とされてきた。
 江戸時代には彦根藩の庇護を受け、近江商人達の手により全国に広まり発展した。
 模様決め、染め、織りまでの工程をすべて一貫してこなし、あくまでも伝統の技法にこだわる氏は、近江上布独特の絣染めにも力を入れ、作品を作り上げる。
 「機械化をしたら伝統の技法が失われる」と語り、訪れるものにはすべての技法を惜しげもなく教え、後世へ伝える、伝統の伝道者である。
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2007/2/2


能登上布 Noto-jyoufu Noto-jofu

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 石川県能登地方に伝わる、上質の麻織物。石川県指定無形文化財。
 能登半島の羽咋市や鹿西町は、旧来から麻との関わりが深い。崇神天皇の皇女が、野生の麻で糸を作り、この地の女性に機織りを伝え、これが能登上布の起源とも伝えられる。麻糸を東大寺に納めた記録も残る。
 しかし江戸時代の初期までは、上質な麻糸は近江上布の原料となっていた。その後、独自の上布を作る気運が高まり、近江より技術者を招いて、これを機にこの地の織物技術が格段に向上する。
 文政元(1818)年に能登縮(のとちぢみ)が誕生、能登の名前を初めて冠した布となる。その後も技術は向上、明治の終わり頃から、麻織物の最高級品の称号をつけて、能登上布と呼ばれるようになる。
 能登上布は、まるで蝉の羽のようだ、と形容される。夏を涼しく、風流かつ上品に過ごす知恵と技術の結晶がここにある。
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2007/1/28


近江上布 Oumi-joufu Omi-jofu Fabric

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 近江上布は、滋賀県愛知郡愛知川町で織られる麻織物である。
 愛知川の豊かな水と高い湿度といった環境や、近江商人の活躍等により、この地方では鎌倉時代から麻織物が発展した。
 江戸時代には、彦根藩の振興によりさらに発展し、安定した地場産業となった。その頃から染めの技術も大きく進歩し、近江上布独特の上品な絣模様が生まれた。
 上布とは、江戸時代・藩侯や幕府への上納品として用いられたことから名付けられたという。
 極細に紡いだ麻糸に絣染めを施し、織り上がった反物に「しぼつけ」という独特のちぢみ加工をして仕上げるのが特徴である。
 麻は、水気を良く吸うので、身に付けると涼しく爽やかな着心地がする。
 近江上布は、伝統を守りながらも新しい技法を模索し続ける、職人の魂を紡ぐ織物である。
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2007/1/12


宮古上布 Miyakojoufu Miyako-Jofu Fabric

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 宮古上布は、沖縄の大変精緻で滑らか、丈夫な伝統工芸品の麻織物である。
 400年前、琉球王が海難を救った功績を称えて男を問切坊主とした所、その妻は喜び、心を込めて布を織り王に献上した。これが宮古上布の始まりと伝えられる。
 宮古上布は苧麻(ちょま)を原料とする麻織物で、15世紀頃から織られていたと言われている。
 先染めされた糸を図案に従って白い十字になるように織り、模様を出していくのが特徴である。
 7〜8cm織った後で縦の絣糸を針で一本一本上下させてずれを調節していく。細かい作業の上に細心の注意を払うので、大変疲れて時間もかかり、熟練した人で一日20〜30cmしか織れない。
 1975年、伝統的工芸品に指定され、78年、国の重要無形文化財に認定された。沖縄の誇る伝統工芸品である。
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琉球絣 Ryuukyuu-kasuri Ryukyu Kasuri Ikat

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 琉球絣(りゅうきゅうかすり)は、沖縄の南風原(はえばる)町で織られる絣である。広い意味では、沖縄の絣の総称でもある。
 琉球絣の起源は、14〜15世紀といわれ、東南アジア系の絣を基本とする紋様と、沖縄の自然や動植物の名称を取り入れた図柄が特徴である。
 主として絹糸を使用し、染料は草木染の他、化学染料等が使われている。反物を中心に織られており、夏物の壁上布(かべじょうふ)も生産されている。
 経糸、緯糸、それぞれ決められた図柄によって手括りで仕上げられ、これを染色し、その後括られた部分をほどいて絣模様を作り出し、木製の高機に乗せて手投げ杼(ひ)によって織り上げていく。
 琉球絣の柄・幾何学模様の素朴さは、南国情緒を漂わせている。
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八重山上布 Yeyama-joufu Yaeyama Joufu Fabric

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 八重山上布は、沖縄の石垣島で生産される織物である。清楚な白地に焦茶色の絣模様という、すがすがしさが特徴である。
 17世紀初めに薩摩に琉球が侵攻され、課された人頭税のために織る事を強制されたのが、八重山上布の技術の向上につながった。
 人頭税廃止後の明治の終わりに組合が結成され、産業として大変盛んになった。
 八重山上布は豊かな自然風土から、原料となる苧麻(ちょま)や多種の染料を人の手と知恵によって大きく活現され、美しい布へと生み出されてきた。織り上がった布は、5月ごろ天日乾燥し、海水で色止めする方法(海さらし)も八重山上布の特徴である。
 上質の苧麻織物である八重山上布は、亜熱帯沖縄の気候にあった、清涼感あふれ、軽くて風を通しやすいことで親しまれている。
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