NIPPON Kichi - 日本吉

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2008/7/25


妙喜庵 待庵(国宝) Myoukian Taian(Kokuhou) 

Jp

 妙喜庵・待庵(みょうきあん・たいあん)は、京都府乙訓郡大山崎町にある臨済宗東福寺派・豊興山妙喜庵境内に静かに佇ずむ茶室である。
 天正九(1582)年の羽柴秀吉と明智光秀による「山崎の合戦」の際、秀吉が山崎の地に陣を張った折、茶人として知られる千利休を招いて陣中に作らせた茶室が、現在地に移築されたと伝えられている。
 愛知県犬山市の如庵(じょあん)と京都府の大徳寺龍光院にある密庵(みったん)にならび、国宝に指定されている三茶室の一つであり、利休作とされる茶室としては国内唯一のものとされる。
 また、茶室建造物としては日本最古であり、数奇屋建築としての原型かつにじり口を設けた茶室の始まりでもある。
 この待庵が最初といわれる茶室に窓を設けたことなど、利休独特の構想が随所にちりばめられており、窓からさしこむ日差しは、黒ずんだ荒壁仕上げの壁に覆われた重厚な室内をよりいっそう趣ある空間に照らし出している。
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2007/4/17


にじり口 Nijiriguchi Nijiri-guchi

Jp En

 茶室には、高さ・幅が60センチほどの入り口がある。これを「にじり口」と呼ぶ。「にじる」というのは、両手をついて膝で進むような動き方のこと。
 これは、利休が大阪枚方の舟付の潜りを見て、二畳の席に試みたのが始まりだという。茶室に入る客が、頭を下げ、手をつき膝を折り、にじり入ることは、茶の湯における決まりごとである。それは、茶室が外とは別の世界であるという考え方によるもの。外のけがれをにじり口で落とし、地位・身分の高い人でも頭を下げさせる、という目的で作られた。また、にじり口は空間演出の役割も果たす。茶室自体は小さな部屋だがにじり口を通って入ると高さや奥行きを感じることができる効果が望めるのだ。
 にじり口は、日本人独自の美徳、「へりくだり」の精神を具現化した、我が国ならではの建具である。
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