NIPPON Kichi - 日本吉

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2008/1/30


薩摩の水からくり Satsuma-no-mizu-karakuri 

Jp

 毎年七月、鹿児島県下の各神社では境内に淡く美しい沢山の灯篭を灯す六月灯が行われる。場所によっては出店や花火、ミニコンサートもある夏の風物詩だ。
 加世田市竹田神社、知覧町豊玉姫神社、吹上町温泉祭りの三ヶ所ではこの六月灯に「水からくり」とよばれる人形劇が奉納される。
 浄瑠璃風の武者人形が舞台の上で矢を射、刀を交える。水からくりは人の手で人形を操作するのではなく、舞台の脇にある水車の動力を利用して、歯車や滑車などで全自動の舞台を設計、複雑な仕草や演技の描写を表現する。
 演目は牛若丸と弁慶、巌流島の決闘、那須与一や花咲かじいさん、かぐや姫、桃太郎など、親しみのあるもので、各上演時間は約20分ほど。パフォーマンス性たっぷりで、大人から子どもまで幅広く楽しめる。 
 水からくりは、全国で唯一の水車によるからくり人形であり、昭和五九年に国選択有形民俗文化財に指定された。
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2007/8/3


長下田神楽 Nageta-kagura Nageta Kagura

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 長下田神楽(なげたかぐら)は、宮城県登米市石越町に伝わる神事である。市の重要無形民俗指定文化財となっている。
 出雲流神楽に属し、南部神楽の流れを汲む、天下泰平・五穀豊穣を祈願する神楽である。
 出雲神楽は、直面の採物舞である七座、能楽から取り入れた式三番、神話劇である神能の三段構成が特徴で、採物舞と神能とを混合した神楽が県内に広まった。
 南部神楽は岩手県北から宮城県南に伝承されており、神楽本来の式舞のほかに、地域の伝説や物語を舞と台詞で演じる「劇神楽」が特徴である。
 長下田神楽には牛若丸、三番叟、五大竜王、神降ろし舞、鳥舞など、数々の舞があり、宮城フィルハーモニーオーケストラとも共演するなど、ユニークな神楽集団を形成している。
 長下田神楽は、古の舞を今に伝える伝統芸能である。
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2007/6/4


能面 長霊べし見 Noumen Choureibeshimi Noh Mask Chorei-beshimi

Jp En

 能面「長霊べし見」は、能の「烏帽子折」とその続編「熊坂」で登場する盗賊の首領、熊坂長範の役者が付ける面である。
 「烏帽子折」「熊坂」ともに、平安時代を舞台とした、牛若丸が主人公の物語。熊坂長範は、牛若丸に討ち取られる盗賊の首領である。「熊坂」のクライマックスは、牛若丸と熊坂長範との迫力ある大立会いの場面だ。
 「長霊べし見」の面は、かっと見開いた目にギョロリとした目玉が特徴。鼻も口もユーモラスなほど大きく、戯画的で迫力ある形相をしている。盗賊らしさを存分に表した面だ。
 「長霊べし見」は、悪名高き大盗賊の存在感を際立たせる表情豊かな能面である。
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