NIPPON Kichi - 日本吉

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2007/10/16


チミケップ湖 Chimikeppu-ko Lake Chimikeppu

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 チミケップ湖は、北海道の東部・標津郡標津町にあり、アイヌ語で「崖を破って水が流れるところ」という意味を冠した湖である。
 おおよそ一万年前の地殻変動により発生した地滑りで、谷がふさがれて出来た堰止湖だといわれている。
 周辺の山々の谷間に広がっているため、一見ダム湖のような印象もあるが、間違いなく、自然の脈動が生み出した湖である。
 この湖は、阿寒湖と並ぶ姫鱒(ヒメマス)の原産湖であり、マリモの生息する場所としても知られている。また、周辺には蝦夷松(エゾマツ)や椴松(トドマツ)などの原生林が広がり、天然記念物でもあるクマゲラなどの野鳥やキタキツネなどの野生動物が多く生息する、まさに秘境と呼ぶにふさわしい、大自然に抱かれた湖となっている。
 周辺の森の中には1・5kmほどの遊歩道もあり、雄大な自然の中で満面に湛えた美しい湖面を眺めながら、ゆっくりと散策することが出来る。
 秘境をこれほど間近に見れる場所はなかなかないだろう。
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2007/9/11


牡鹿法印神楽 Oshika-houin-kagura 

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 牡鹿法印神楽(おじかほういんかぐら)は、宮城県北東部の牡鹿半島一体に古来より伝えられる伝統芸能である。
 法印とは、修験者や神官のことを表し、彼らの修験の一つとして、行われた儀式である。
 牡鹿法印神楽の起源は約六百年前という説もあるが、今も定かではない。
 稲井や渡波(わたのは)地区の修験者の間に伝わったものといわれ、独特の郷土色が残されており、動きの早い南部神楽とは異なり、ゆっくりした動作が特徴である。また、その所作には特別な踏み方があり、修験色が今も色濃く残されている神楽である。
 国選択の重要民俗文化財となっている今も、牧山零羊崎神社(まきやまひつじざきじんじゃ)での新年、春季と夏季の例祭での奉納上演を始め、羽黒山鳥屋神社、沼津八幡神社で定例上演を行い、見るものを修験の神秘へといざなってくれている。
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2007/9/4


河内祭・御船祭 Kouchi-matsuri Mifune-matsuri Kouchi Festival

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 本州最南端の町である和歌山串本町古座で毎年7月24、25日に「河内祭(こうちまつり)」が行われる。「御船祭(みふねまつり)」とも言われ、国の重要無形民俗文化財に指定された古座川を舞台にした水上の祭りだ。
 古く源平の戦いに源氏方として出陣した熊野水軍の勇士達の戦勝を、「河内神社」で祝ったのが始まりとされ、その凱旋の姿を伝えるものだと云われている。
 色鮮やかな陣幕や水引き、槍、矛、提灯などで飾った御舟3隻が、「古座神社」で入舟式を行い、河口から御神体である河内大明神の祀られている清暑島(せいしょとう)にゆっくりと2日かけて遡っていく。その為、参拝や奉納は本祭の25日に行われる。
 町では獅子が舞い、中学生らが櫂伝馬競漕を勇壮に繰り広げている。
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2007/8/20


白河提灯まつり Shirakawa-chouchin-matsuri Shirakawa Chochin Lantern Festival

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 白河提灯まつり(しらかわちょうちんまつり)は、福島県白河市にある同地方の総鎮守、鹿島神社の例祭である。
 二年に一度、平成の世においては奇数年のみ開催されており、新潟県弥彦神社の弥彦燈籠まつり、愛知県諏訪神社の一色大提灯祭りと並び、日本三大提灯まつりの一つに数えられている壮大な夜の祭典だ。
 白河地方の総鎮守樽神社で行われる、四百年の歴史を持つ例祭だけに同地方の風物詩であると共に、人々の心のよりどころとして今も盛大に行われている。
 白河の藩主であった本多能登守忠義が、神輿を寄進したことにより成立したとされる神輿の渡御やまつりの代名詞でもある提灯行列は、別名「儀式まつり」といわれるほどの武家社会の格式を今に伝える格調高いものである。
 とはいえ、屋台や山車の引き回しなどもあり、格調だけではない日本の祭りも堪能できる。
 提灯の油紙を通して揺らぐ灯火は、神秘的とも言える美しさを放ちながら夜の暗がりをゆっくりと流れていく。
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2007/7/30


コムケ湖 Komuke-ko Lake Komuke

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 「コムケ湖」はオホーツク海に面した丘陵地帯にあり、10km程東にあるサロマ湖と同じ汽水湖である。アイヌ語で曲がっている沼を意味するコムケトーが名前の由来で、湖は大小三つに分かれ水路で繋がっている。
 夏、海岸線にはハマナスやコケモモが咲き、秋には真っ赤な絨毯を敷き詰めたかの様にサンゴソウ群落が赤く色付く。北側にはガンコウランの群生地として有名なコムケ原生花園もある。
 たくさんの野鳥が飛び交い賑やかな周辺は、春と秋になると渡り鳥たちが訪れ、ゆっくりと羽を休めている。鳥たちの種類はハクチョウやアオサギ、シギ、チドリ、ノゴマなど250種以上が確認されており、まさしく野鳥と野草の楽園となっている。
 夕暮れ時、豊かな水をたたえる湖と赤く染まった空が相まって、幻想的な情景を醸し出し心を和ませてくれる。
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2007/7/27


大東岳 Daitou-dake Mt. Daitodake

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 宮城県と山形県の県境に位置し、名取川の源となっているのが大東岳(だいとうだけ)だ。
 標高は1366mの鐘状死火山で、頂上が台形の形をしているため広く、堂々とした山容を誇っている。
 山頂部はなだらかで広いが、それを取り囲む周囲の斜面はかなりの急勾配である。とはいえ、登山コースもいくつか用意されており、初級者でも充分、その頂を踏破することが出来る山である。
 広い山頂には、この山が火山だったことを示す火口湖があり、周りに広がる平坦地にはシャクナゲ等の高山植物がシーズンになれば咲き誇る。
 その山頂からの眺めは素晴らしく、東西南北を余すことなく堪能できる。また、麓に広がる二口渓谷の豊かな自然も見所であり、初夏や紅葉の色付く秋などは格別の美しさを訪れるものに魅せてくれる。
 上にはもう空しかない広い頂上で、シャクナゲに囲まれてゆっくりと登頂の喜びをかみしめる。これ以上の贅沢は、そうはないだろう。
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光明の滝 Koumyou-no-taki 

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 光明の滝(こうみょうのたき)は、宮城県仙台市の北西に聳える北泉ケ岳に源を発する、長谷倉川上流部にかかる直瀑の滝である。
 森深く、静かな山あいの中にある名瀑として知られており、落差7mから駆け下りる水量は迫力がある。
 雪解けなどで水量が増えるころにはその迫力はさらに増し、直瀑特有の豪快さを見せてくれる。
 新緑の季節になれば、青々とした緑に囲まれた中、豪快に流れ落ちる滝がみずみずしい清涼感を運んできてくれる。
 また、この滝はそこに訪れるまでの道程も、楽しみの一つである。
 のどかな田園風景の中をゆっくりと歩を進めれば、水田に引かれる水の流れる心地よい音や育った稲の葉擦れの音など、風情ある情景を堪能できる。
 そして、滝に近づくにつれ、大きくなる水の音とやがて見えてくる白い瀑容。
 水の持つ癒しの力は、音にも隠されているのかもしれない。
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2007/7/19


志那祢祭 Shinane-sai Shinane Festival

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 志那祢祭(しなねさい)は、別名「志那祢さま」とも呼ばれる、高知県高知市の土佐神社にて毎年8月24日、25日に行われている祭りである。土佐の三大祭りのひとつとされている。
 土佐神社は、大国主神の子どもである味すき高彦根神と、一言主神を祀り、5世紀後半に創建された四国随一の大社である。
 祀られているしなね様は、国土の開拓、農工商あらゆる産業の繁栄、航海安全、交通安全、病気平癒、家内安全などの神とされる。
 祭りでは、24日夕方からは太鼓や神楽の奉納行事が行われ、300mの参道に夜店がぎっしりと並び、多くの参拝者で賑わう。
 25日は祭儀が中心で、笙・笛・太鼓が雅に奏でられるなか、神体が神殿から神輿へ乗り移る古式神事がゆっくりと行われる。
 志那祢祭は、昔から、「しなね様が終われば夏が終わる」といわれてきたように、季節の風物詩として近郷の人々の暮らしにすっかり溶け込んでいる祭りである。
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