NIPPON Kichi - 日本吉

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2008/9/2


ローソク島 Rousoku-jima 

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 隠岐島後(どうご)の北西に位置する代(しろ)海岸の沖合いに、「ローソク島」という小島がある。高さ20mの奇岩で、形状はまさにロウソクそのもの。土台となる岩礁はロウソクの燭台のようであり、頭頂部に突き出た岩はロウソクの芯にそっくりだ。しかも、岩の先端に夕陽が重なると、まるで一本の巨大なロウソクに火を灯したように輝きを放つ。
 火を灯したローソク島を見るには、福浦港を出航するローソク島遊覧船に乗ればいい。夕陽が落ちるタイミングに合わせて、最適なポイントを選んでくれる。日本海の荒波に浮かぶドラマチックな光景は息をのむほど美しく、深く心に刻み込まれる。陸上から島を間近に見られるよう、ローソク島展望台も設けられている。
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2008/8/19


ろうけつ染め Rouketsu-zome 

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 ろうけつ染め(ろうけつぞめ)は、日本に伝わる衣類の染色法のひとつである。
 ロウを防染剤に用いる模様染で、染める布に、熱して液状になったロウで絵や文字を書き、その上でその布を染料で染めると、ロウを塗った部分は染料をはじき染まらない。
 一色目の色を残したい部分にロウを塗り、二色目を上から染めていけば、ロウを塗った部分は染料をはじき、一色目の色が残る。
 ロウのひび割れや故意的につけた傷等により不規則な線が存在し、その線に沿って染料を流し込む事で模様を作り出したりも出来、最後にロウを全て落とせば完成する。
 古くは正倉院宝物に見られる臈纈(ろうけち)と呼ばれたもので、発生はインド・中央アジアなどの説があり、東南アジア・中国などに伝播していったといわれる。
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2008/7/11


行灯 Andon 

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 行灯(あんどん)とは江戸時代に日本中に広く普及した照明器具である。
 元々は携帯用の灯りとして作られたが、提灯(ちょうちん)の普及とともに行灯は室内や店先に置かれる照明器具として利用されるようになった。
 風で明かりが消えないよう、木や竹、金属で作られた枠に、和紙で作られた火袋が張られている。中には火皿を乗せる台があり、火種には蝋燭が使われることもあったが、江戸時代には高価な品物であったため、菜種油や鰯(いわし)油が多く使われていたという。
 最も普及していた上部に持ち運び出来るように取っ手がある置行灯(おきあんどん)の他、屋号などが書かれてあり、店先に掛けられていた掛行灯(かけあんどん)、小堀遠州の発明ともいわれる行灯自体を回して光量の調節が出来る遠州行灯(えんしゅうあんどん)、枕元に置く有明行灯(ありあけあんどん)などが知られている。
 古き時代は明かりは貴重で大切なものであり、夜の生活は非常に質素なものであったという。
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2008/3/18


和ろうそく Warousoku Japanese Candles

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 和ろうそくは室町時代に中国から伝来し、江戸時代に最盛期を迎えた日本独自の製造方法で作られるろうそくのことである。
 作り方には藺草(いぐさ)の茎に和紙を巻いて作った芯に、木蝋(もくろう)を塗り重ねる、1本1本手作りの清浄生掛け(しょうじょうきかけ)と型に流して作る型流しがある。
 材料も西洋のろうそくはパラフィン、石蝋(せきろう)と呼ばれる石油から分離したものが使用されるが、和ろうそくはウルシ科の落葉高木である櫨(はぜ)の実を乾燥させた木蝋を主原料としている。木蝋の特徴は煤が少ないことである。形も棒形と碇型があり、ろうが垂れても、みにくくないように考えられている。
 和ろうそくは寺社にはかかせないもので、ろうそくの炎の揺らぎがどこまでも神秘的で、違う時間の流れの中にいるようである。
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2007/10/17


京唐紙 Kyou-karakami Kyokarakami

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 京唐紙(きょうからかみ)は襖に施される一種の版画で、桂離宮や寺院、茶室などで現在も使われている。用途によって多くの文様があり、それぞれに洗練された美しさを持つ。
 顔料に用いられるのは雲母(うんも)の粉末や絵の具で、最初に刷毛で「ふるい」という団扇(うちわ)の形をした道具に付ける。次に「ふるい」から版木に顔料をふるい落とすようにして付け、その上に和紙を置いて刷る。この作業を何回か繰り返して一枚が完成する。
 中国から伝えられた唐紙は、平安時代に詩歌を書き記す詠草料紙(えいそうりょうし)として日本でも作り始められた。後に襖に張られるようになり、大きく発展したのは江戸時代中期といわれている。浮世絵師・菱川師宣(ひしかわもろのぶ)の作品には、京唐紙を刷る職人の姿が描かれている。
 顔料に雲母が用いられているため、うっすらと上品に光るのが特徴で、蝋燭の暗い明かりに照らされた京唐紙の一部が、炎のゆらめきに合わせてきらめく様は趣がある。
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2007/10/5


足助夏まつり Asuke-natsu-matsuri 

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 毎年八月のお盆に、足助川(あすけがわ)の遊歩道の1400キロの区間に約7000本の蝋燭を灯す夏まつりが開催される。
 この夏まつりは八月四日から一五日まで足助の古い町並み一帯でおこなわれる「たんころりん」と平行して行われる。
 たんころりんとは、油の入れた陶器の碗に芯を浸し火を付け竹篭を被せた、円柱状の行灯である。
 名前の由来は、灯りの影がひょうたんに似ているからとも、油を入れる椀にひょうたんの底を使い、それが不安定でころがることからとも言われている。
 ひょうたんころりんと呼ばれ、それが略されてたんころりんやたんころと呼ばれるようになった。
 この足助の人たちが試行錯誤で作り出したたんころりんが町並みに沿って点々と灯される。蝋燭の灯りで、美しい黒壁、白壁や格子戸を持つ伝統的な日本家屋が濡れたように光り輝く。
 情緒あふれる足助の町並み、川辺の遊歩道、橋の欄干が淡い光で満たされ、川面に揺らめき幻燈的な夜を演出する。また花火大会も開催される。
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2007/8/15


竿燈祭 Kantou-matsuri 

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 東北四大祭りの一つ、竿燈祭(かんとうまつり)は秋田県秋田市で毎年8月に行われる。
 竹竿を、縦横に組み、たくさんの提灯をつるした、大きな竿燈を操り、お囃子にあわせて練り歩くもので、夏の病気、穢れ、邪気を追い払うためのねぶり流しとして行われている。
 元々は短冊や人形を流す行事であったが、お盆に使われた高灯籠を門前に掲げた風習や、蝋燭の普及などに伴い、提灯を掲げたものが組合わされ発展し、江戸時代中期には現在の形になったと言われる。
 大人用の大若と呼ばれる竿燈は長さ12m、重さ50kにも及ぶが、持ち手は肩、腰、額など、体のいろいろな部分を使い、バランスを取りながら竿燈を操る。その姿に、沿道を埋めた人々は魅了される。
 幾重にも連なった提灯の灯りが夜空を照らす様は美しく、東北の夏の夜を彩る祭事である。
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2007/7/31


上杉雪灯篭まつり Uesugi-yukidourou-matsuri Uesugi Snow Lantern Festival

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 山形県米沢市で毎年行なわれる雪の祭典。
 2月第2土曜・日曜に、松が岬公園一帯を主会場に2日間にわたって約300基の雪灯篭、2000個の雪ぼんぼり(雪洞)が並ぶ。
 燭が揺らぐ情景には妖しいまでの美しさがあり、幻想的なメルヘンの世界へと訪れた人々を誘う。
 松が岬公園内の鎮魂の丘には巨大な雪で作った鎮魂の塔が建ち、第2次世界大戦で故郷に想いを残して散った、郷土の英霊のための鎮魂祭が行われ、献灯される市民の列は夜遅くまで続く。
 隣接した上杉記念館では郷土料理を楽しむ「雪見の宴」が催される。窓外に雪を眺めながら郷土料理を囲み盃を交わすのも一味である。
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