NIPPON Kichi - 日本吉

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2007/11/20


塗香 Zukou 

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 塗香(ずこう)とは、仏教において、行者が手や身体に塗って自らを清めるのに使う香である。
 元々の起源はインドにあり、香木から香料を取り、体に付けて体臭などを消すのに使ったという。ここから発展し、身体を清める、邪気を寄せ付けないという意味で仏教で取り入れられたとされる。
 清め香とも呼ばれ、本尊にお供えしたり、ごく少量を手の平に塗ったりして身を浄めるために用いる粉末の香で、一般にも写経を行う際に用いられている。
 天然香薬種を調合して作られた塗香は、すっきりとした香の香りで、身にまとう香りとしても楽しむ事が出来る。
 内的な煩悩を清める、外的な邪を寄せ付けないという意味づけの他、香をかぶると病気が治るとか、頭がよくなる等とも言われている。
 塗香は、手や身に塗って迷いや邪心を浄める香の事である。
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焼香 Shoukou 

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 焼香(しょうこう)とは、香を焚いて仏や死者に対して拝む事である。仏教において、葬式をはじめさまざまな法要の折に必ず行われる行事で、焚香(ふんきょう)ともいう。
 焼香には抹香(まっこう)を焚くものと線香をあげるものがあるが、葬儀や法事では抹香を焚く場合が多い。
 香を焚くのは人の気持ちを快くさせ、同時に芳香によって身心や、その場を清めるといった意味、そして死者が香を食べるためとも言われている。
 抹香は元々沈香や梅檀香(ばいだんこう)などをついて粉末にしたものであり、通常は香木を細かくして用いる。
 焼香の回数は宗派や考え方によって異なるが、1回から3回が普通とされている。
 焼香は、仏教において必要不可欠な香を焚く儀式である。
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2007/10/17


京唐紙 Kyou-karakami Kyokarakami

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 京唐紙(きょうからかみ)は襖に施される一種の版画で、桂離宮や寺院、茶室などで現在も使われている。用途によって多くの文様があり、それぞれに洗練された美しさを持つ。
 顔料に用いられるのは雲母(うんも)の粉末や絵の具で、最初に刷毛で「ふるい」という団扇(うちわ)の形をした道具に付ける。次に「ふるい」から版木に顔料をふるい落とすようにして付け、その上に和紙を置いて刷る。この作業を何回か繰り返して一枚が完成する。
 中国から伝えられた唐紙は、平安時代に詩歌を書き記す詠草料紙(えいそうりょうし)として日本でも作り始められた。後に襖に張られるようになり、大きく発展したのは江戸時代中期といわれている。浮世絵師・菱川師宣(ひしかわもろのぶ)の作品には、京唐紙を刷る職人の姿が描かれている。
 顔料に雲母が用いられているため、うっすらと上品に光るのが特徴で、蝋燭の暗い明かりに照らされた京唐紙の一部が、炎のゆらめきに合わせてきらめく様は趣がある。
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2007/5/16


谷野剛惟(人間国宝) Tanino Takenobu 

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 1935(昭和十)年、兵庫県生まれ、名塩雁皮紙(なじおがんぴし)の人間国宝(重要無形文化財保持者)。
 49年、谷野徳太郎に師事、83年、名塩紙技術保存会理事就任、2002年、人間国宝(重要無形文化財保持者)に認定。
 名塩雁皮紙は別名「泥入り間似合い紙」とも言われる襖用紙であり、雁皮を原料として、西宮市名塩近辺で取れる鉱物の粉末を混ぜて漉かれる。
 特徴として耐火性に優れているため、城郭、寺社の襖などに使用され、貴重な文化財を保護している。
 氏はこの紙の作成方法である溜漉きや板干しなどの古伝の技法を受け継ぎ、間似合紙、鳥の子、箔打紙などの多くの種類を作成できる唯一現役の職人であり、現在に伝統を継承している。
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2007/4/27


高知 絵金祭り Kouchi Ekin-matsuri 

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 7月第3週の土曜と日曜に開催される「絵金祭り(えきんまつり)」は、商店街の発展を願い昭和52年から始まった。
 絵金とは、幕末の時代に生きた絵師であり、「絵師金蔵」が略され「絵金」と呼ばれるようになった。
 その絵金の描いた芝居絵屏風を商家の軒先に並べ、蝋燭の明かりで照らし展示する。貝殻を焼き、砕いて粉末状にした胡粉(ごふん)という白色顔料を用いて描かれているため、蝋燭の明かり揺れるたび、きらきらと反射する様は幻想的で美しい。
 この屏風絵は、もともと町の旦那衆が須留田八幡宮の大祭に奉納するために絵金に描かせたもので、宵宮にあたる7月14日商家の軒先に広げられるようになったのは江戸時代末期からのこと。
 おどろおどろしくも、その中にユーモアや皮肉が紛れ込んでいる絵金の作品を一堂に見られる貴重な機会である。
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2007/3/6


杉葉線香 Sugiba-senkou 

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 杉葉線香は島根県安来市に伝わる線香、島根県ふるさと伝統工芸品の一つである。
 香は仏教伝来と共に日本に伝わったとされ、その後香木を調合して衣類に炊き込める薫物(たきもの)が広まり、香道が形作られた。仏教、禅と関係が深く、香りが四方に広がることが仏の慈悲を表していると言われる。
 線香は江戸時代に製法が生まれたもので、香木に比べ安価なことから広く一般に広まった。
 杉葉線香も同時期に製造され、乾燥した杉の葉と椨(たぶのき)の木の葉の粉末を混合して作られる。
 硬さや粘度を見極めるには熟練の技を要し、現在も職人たちの手作業による製法が守られている。
 安価で良質な杉葉線香は野線香とも言われ、仏事や墓参の際に使われ、祖先の霊を慰めている。
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2007/2/13


花火 Hanabi Fireworks

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 夏の夜の風物詩を彩る花火は、職人が火薬と金属の粉末を混ぜて包むものだが、火花に色をつける為に、金属の炎色反応を利用して、混ぜ合わせる金属の種類により様々な色合いの火花を出している。
 紀元前3世紀の中国で爆竹が使用されたのが起源とされ、6世紀頃に火薬が使われる様になるのと同時期に作られはじめたと考えられている。はじめの頃はロケット花火の様なもので、敵陣に打ち込んで火事を起こしたり、相手を威嚇したりといった、武器とはっきり区別が出来ないものもあった。
 日本で花火が製造される様になったのは、16世紀の鉄砲伝来以降で、1714年の「宮中秘策」によれば、1613年に徳川家康が江戸城内で花火を見物したという記述がある。「花火」という語が使われ、花火が使われたと分かる最も古い記録である。
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