NIPPON Kichi - 日本吉

記事数11件: 1~8 件表示     >>     >|  

2008/2/6


紙相撲 Kamizumou 

Jp

 それまでの戦乱が一時の終息を迎え、江戸時代は平穏な時が流れるとともに、庶民の文化も大きく発展していった。そんな中、相撲は当時の人々にとっても、非常に人気を博した娯楽であった。そのため、相撲に関連した遊びが多く生み出されたという。紙相撲(かみずもう)もその中の一つであった。
 紙で作った力士である人形を、土俵に見立てた板や厚紙をの上に置き、その隅をトントン叩く。すると紙の力士が互いに動き出し、どちらかが倒れるまで勝敗を争う遊びである。
 昭和二九(1954)年に徳川義幸氏という当時一七才の少年が、独自の紙相撲の方法を考案。これがマスコミに大きく取り上げられ、全国的ブームにまで発展し、遂には、日本紙相撲協会が設立されるまでに至った。
 現在では、紙の大きさや土俵の大きさ、土俵においた時の人形の角度など、本物の大相撲のようにきめ細かい約束事が決められており、全国に多くの愛好者がいる。
[+ADDRESS] この記事をお気に入りに、追加します



2007/11/5


肥土山農村歌舞伎 Hitoyama-nouson-kabuki Farmers’ Kabuki in Hitoyama

Jp En

 肥土山農村歌舞伎(ひとやまのうそんかぶき)は約三〇〇年ほど前から続く、小豆島(しょうどしま)の農村歌舞伎である。
 昔、小豆島の肥土山村の農民は水不足による干害に苦しめられていた。当時の肥土山村庄屋・太田伊左右衛門典徳(おおたいざうえもんてんとく)は、三年の歳月と私財を投げ打ち灌漑用の池を構築、肥土山村に水路を築いた。初めて肥土山離宮八幡神社の側の溝に水が流れてきた時、人々は歓喜し、喜びの祝典として仮小屋を建て、芝居一座を呼び芝居を上演した。これが肥土山農村歌舞伎の始まりである。
 当時、小豆島は関西方面からの往来が頻繁に行われていたことから、上方芸能もいち早く伝わり、芝居は大切な娯楽となった。そのため小豆島の農村歌舞伎は、幕末・明治・大正・昭和にかけて隆盛を博してきた。
 現在でも、肥土山農村歌舞伎と池田町の中山農村歌舞伎の二ケ所で上演され続けている。
[+ADDRESS] この記事をお気に入りに、追加します



2007/10/15


旧金毘羅大芝居(金丸座) Kyu-konpiraooshibai(kanamaru-za) The Old Konpira Oshibai Kabuki Theater (Kanamaruza)

Jp En

 金刀比羅宮への参道にある大門まで365段の石段が待ち構えている。その石段の上り口の南に歌舞伎専用劇場である金毘羅大芝居(こんぴらおおしばい)、通称、金丸座(かなまるざ)がある。現存するものとしては日本最古の劇場である。
 金丸座の創建は天保年間(1830~1843)である。当時は娯楽と呼ばれるものが少なく、金毘羅参りに訪れた人々の多くが金丸座に押し寄せたという。芝居小屋としての大きさも江戸、大阪、京都の大都市にある小屋に匹敵するものであり、東西の名優たちがこぞって金丸座に出演していたことからも、この地がどれだけ賑わっていたかが推測できる。
 昭和四五(1970)年国の重要文化財の指定を受け、昭和五一(1976)年に国の多額な補助金を得て復元再興がなされ、現在地に移転、天保時代の姿そのままの姿で金毘羅歌舞伎が上演されている。上演が無い日は内部を見学できる。
[+ADDRESS] この記事をお気に入りに、追加します




こんぴら参道 Konpirasandou The Front Approach of Kotohira-gu Shrine

Jp En

 こんぴら参道は香川県仲多度郡琴平町、「金毘羅参り」で有名な参道で、JR琴平駅から金刀比羅宮御本宮まで続く道を言う。
 江戸時代の人々にとって「お伊勢参り」同様、金毘羅参りは大きな楽しみの一つであった。そのため、金刀比羅宮までの参道は年中多くの人々で賑わいを見せていた。それは現代でも変わらず続いている。
 琴平駅から金刀比羅宮の大門までの道には、数多くの土産物店や飲食店が建ち並び、行き交う人々で活気を帯びている。通りをまっすぐに進んでいくと、大きく聳え立つ大門に到着する。この門から先が金刀比羅宮である。
 ここには有名な365段もある石段が待ち構えている。石段を登り進めていくと、清水次郎長の子分として幕末期に活躍した森の石松が本殿と勘違いしたという「旭社」があり、さらに登り進めると「御本宮」に到着する。
 大門の南側には「金毘羅歌舞伎(金丸座)」という日本最古の芝居小屋が建てられている。江戸時代から明治には、お参りの人々の唯一の娯楽施設として賑わった。
[+ADDRESS] この記事をお気に入りに、追加します



2007/9/11


江島法印神楽 Enoshima-houin-kagura 

Jp

 江島法印神楽(えのしまほういんかぐら)は、宮城県牡鹿郡の江島地区に伝承されている神楽である。
 大正八(1919)年、当時の江島区長が、登米地方から師匠を呼び、神楽を習わせたのが始まりとされている。
 岩手県南部から宮城県北部に伝えられた戸倉流神楽と、隣接する地区の寺崎流神楽の流れを汲むものとされ、四方を海に囲まれるという江島の地理的条件から、他地方では根絶した型や曲目が良く保存されている。
 本来なら修験者である法印たちの五穀豊穣や無病息災などの祈祷の儀式である法印神楽だが、漁師の多い江島においては、冬場の荒れた海に船を出せず、波が落ち着くまでの間、娯楽の一つとして舞われていたという。
 古代布の装束を着け、「古事記」を題材にした一五番の演目を神言風という詞章を唱えて舞う。
 浜の気性を感じさせる力強い演舞は、他の神楽とは一線を画すものであり、県の無形民俗文化財に指定され、保存会によって今も大切に伝えられている。
[+ADDRESS] この記事をお気に入りに、追加します



2007/8/17


庄内神楽 Syo-nai-kagura 

Jp

 神楽は、祭典の時に神前に奉納される歌や舞である。大きく、宮中で行われる雅楽や伎楽の宮廷神楽と一般の神社の神事芸能の里神楽に分けられる。
 庄内神楽は、大龍地区にある愛宕地蔵にある古文書に1778年に、御堂造営の際、神主らによって神楽が奏でられたとある。明治の初期には、同好会的な神楽集団が組織される様になり、現在の神楽座の基となっている。
 庄内には大きく分けると、娯楽性の高い10の庄内地区系と、伝統を重んじる2つの阿蘇野地区系の二流派の神楽座がある。両派とも庶民の神楽として古くから伝承され、比較的に早いテンポにのって勇壮に、時にはユーモラスに舞う里神楽である。
[+ADDRESS] この記事をお気に入りに、追加します



2007/8/16


鹿島の面浮立 Kashima-no-Menburyuu Men Buryu in Kashima

Jp En

 鹿島の面浮立(かしまのめんぶりゅう)は、佐賀県鹿島市など、同県南西部一帯に古くから伝わる伝統芸能だ。
 浮立とは、平安時代の娯楽であった風流が語源とされ、毎年の秋に佐賀県南西部を中心に、各地で様々なスタイルによって奉納される神事芸能でもある。
 般若の面に似た面長の鬼面をつけ、体の前面に鼓を持った踊り手が鉦(かね)や太鼓が鳴り響く中で、豊作や雨乞い、悪霊退散を神に祈願して踊る鬼面芸の一種だ。
 その起源は、戦国時代の戦において、一帯を治めていた武将が一族郎党に鬼の面や獅子面の一種である赤熊(しゃぐま)をつけさせ、陣鉦や陣太鼓、笛を鳴らして敵に夜襲をかけ、勝利したという故事に基づいているといわれる説や、耕作に害をなすといわれる悪霊を封じ込め、豊作を祈願する神事として今の面浮立が確立されていったと言われるなど、諸説ある。
 太鼓を叩きながら、模様のついた法被に白い股引といったスタイルで鬼面をつけて踊る姿は、悪霊を退散させるには充分な迫力と勇壮さを魅せてくれる。
[+ADDRESS] この記事をお気に入りに、追加します



2007/7/31


樫崎法印神楽 Kashizaki-houin-kagura Kashizaki Hoin Kagura

Jp En

 樫崎法印神楽(かしざきほういんかぐら)は、宮城県桃生町(ものうちょう)に伝わる伝統芸能であり、日本の神楽において、希少な民俗芸能文化として、県の無形民族文化財にも指定されている。
 口伝によれば、宝暦年間(1751~1763)から現在の鹿島神社で演じられてきたものだと伝えられ、古事記や日本書紀の神話を素材とした演目を太鼓奏者と笛奏者の2名だけで奏楽し、舞われる。
 法印とは、修験者や神官のことを表し、神楽はもともと修験の行法の一つであったが、その芸術性が里の人たちの希少な娯楽として定着し、神社の祭礼には欠かせないものとなっていく。幕末以降になると、見るだけでは飽き足らなくなった若者達が真似て踊るようになり、娯楽の少ないこともあって、演劇的要素の強い法院神楽が急速に広まり、今にいたることとなる。
 いわゆる女形である姫舞を得意とする神楽であるが、神話に登場する女神達の舞は、今も我々の眼を楽しませてくれている。
[+ADDRESS] この記事をお気に入りに、追加します



記事数11件: 1~8 件表示     >>     >|  
NIPPON Kichi - 日本吉 - 日本語に切り替える NIPPON Kichi - 日本吉 - to english

モノ・コト・ミル・ヒトで綴る
日本の美意識。

現在の記事 5444
カテゴリーズ
都道府県
キーワードシャッフル
お気に入り
キーワード検索
閲覧履歴



Linkclub NewsLetter