NIPPON Kichi - 日本吉

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2008/9/8


阿久比谷虫供養 Agui-dani-musi-kuyou 

Jp

 阿久比(あぐい)谷虫供養は、愛知県知多郡阿久比町にて毎年9月23日の秋分の日に開催されている行事である。県指定の無形民俗文化財とされる。
 虫供養は、農作物を収穫するために殺生した虫の供養のため念仏を授ける行事で、融通念仏の始祖・良人上人(1072~1132)の教えにより、平安時代から始まったとされている。
 現在、阿久比谷では町内13地区の持ち回りで当番を受け持ち、当番になる地区では寒干しや土用干しを行いながら1年の準備をかけ、虫供養当日を迎える。
 会場には7つの番小屋と大道場が建てられ、午後1時頃になると道場から「南無阿弥陀仏」の念仏が聞こえ、百万遍念仏が始まる。訪れる者は、小屋の前で静かに手を合わせ、虫供養と豊作の感謝をする。
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2008/3/4


久慈琥珀 Kuji-kohaku Kuji Amber

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 久慈琥珀(くじこはく)は、岩手県の久慈市で産出される琥珀である。
 琥珀は、太古の植物の樹脂が化石化してできたもので、久慈地方はその産出量、品質ともに優れており、歴史的にも国内唯一の産地として知られている。
 世界で最も古いものとしては三億年前の琥珀が発見されているが、久慈地方産の琥珀は、今から約八千五百万年前の中生代白亜紀後期に属するもので、宝飾品類に加工されるものとしては世界最古の琥珀である。
 この地方では古来より採取が行われており、各地に残る古墳時代の遺跡から出土した琥珀も久慈地方産とされ、平安時代にはすでに琥珀工房が存在していたことが判っている。
 近年では学術的に貴重な虫入り琥珀の発見も相次いでおり、奥深くて軽く、暖かみのある自然素材の宝石として親しまれている。
 太古からのメッセージを封じ込めた小さな粒は、地球が見つづけてきた時の流れの一瞬を今に伝えている。
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2007/11/16


【秋・龝】 Shuu Autumn

Jp En

 この字は「あき」という季節の、古今変わらない特長である実りと収穫をあらわし、それが禾偏(のぎへん)に反映されています。偏以外の部分は害虫を焼くことを示しています。
 本来の字形では火が下にあります。火を幼虫、または虫卵に直接あてるということを意味するリアルな位置です。甲骨文にはじめて本来の字形が見られます。正字の「龝の龜の下に灬(烈火)がある字」は今「異体字」とよばれるようになりましたが、実は本来の意味をもっとはっきり表しているのです。常用漢字の「秋」では要素の相互関係がわからず、「害虫を焼く」という火の役割が一切見えない省略形になってしまいました。正字では、灬(烈火)は適当に虫の下の部分に置かれています。
 殷の時代に農業はすでにかなり発達し、すでに肥料として灰と糞が利用されていましたが、ズイ虫やイナゴ(稲子)の害も無視できない存在でした。十分に成長した虫は逃げますから、火を当てて焦がしたのはむしろその稲・穀物に付着している動けない虫卵でしょう。そして正字の字形にある虫(龜)にはある象徴的な意味が生じました。そこには、季節の儀礼との深い関係があったのでしょうか。
 
■ 秋・甲骨文(こうこつぶん)
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