NIPPON Kichi - 日本吉

記事数4件: 1~4 件表示          

2007/10/9


井川メンパ Igawa-menpa Ikawa Menpa

Jp En

 井川メンパ(いがわめんぱ)は、静岡県静岡市井川に伝わる伝統工芸品である。
 メンパというのは、山仕事に愛用された弁当箱の事で、今でも山の必需品として多くのファンに支持されている。
 井川メンパの特徴は、天然漆の美しい光沢と、詰めた食べ物が冬暖かく夏は腐らない事で、メンパに詰められたご飯を食べれば、現代的な弁当箱にはない、ほのぼのとしたおいしさを味わう事が出来る。
 起源は定かではないが、鎌倉時代から作られていたと言われている。室町期に井川は金山で栄え、そのために水替えの杓や曲桶の需要があったため、曲物の技術が修練された。のちに農家の副業として販売されるようになったとされている。
 井川メンパは、全て国内産天然ひのき材、本漆仕上げで作られた、伝統の弁当箱である。
[+ADDRESS] この記事をお気に入りに、追加します



2007/7/12


博多曲物 Hakata-magemono 

Jp

 博多曲物は、福岡県福岡市にて造られる木工芸品であり、県知事指定特産工芸品となっている。
 博多曲物は、応神天皇(八幡宮)誕生の際、胞衣を納める木箱を作った事に始まるといわれる。
 それが筥崎八幡宮の氏子の家に代々伝わり、儀式に使われる祭具や奉納品にされたという。
 また、飯櫃や弁当箱、茶櫃など生活用品を中心として作られ、現在でも人々に親しまれている。
 博多では子どもが三歳になると、松竹梅や鶴亀などの絵が描かれた曲物で、御祝いの食事をするともいう。
 曲物は、スギやヒノキの薄い板を、湯につけて曲げ、板の端をサクラの皮でとじあわせる。
 板の木目と板をとじたサクラの皮のバランスが美しく、ほのかに木の香りがするのが特徴である。
 博多曲物は、今でも博多の人々に愛される、実用工芸品である。
[+ADDRESS] この記事をお気に入りに、追加します



2007/2/16


柄杓 Hisyaku Hishaku

Jp En

 柄杓は、昔から水を汲む用具として使われてきた。古くは竹の節を残して切ったものや、木幹のコブをくり抜いたものに柄を付けていたが、今では、金属製やプラスチック製が広く使われている。その大きさや用途は様々。
 曲物柄杓は、神社や寺院の手水舍か、風雅を好むたたずまいにしか見られなくなったが、昔は日常的に使われた。ヒシャクというのは、ヒサゴ(瓢箪)を二つに割って使った事に由来。ヒサゴが訛ってヒサクとなり、さらにヒシャクとなった。古くから凹んだ所には、神霊が宿ると考えられ、柄杓は聖なる容器として特別に扱われた。元旦の若水迎えは、年の暮れに用意した新しい柄杓を持って井戸や清水の流れる所に水を汲みに行く。この水を汲んで年神に供え、口を漱ぎ、雑煮を炊くのに使う。また、魔除けとして軒先にかけて流行病をふせぐ呪いとしたり、自在鉤に結びつけて火伏せのお守りにするのは、柄杓に特別な力があると考えられた事による。
[+ADDRESS] この記事をお気に入りに、追加します



2006/12/15


ひば曲物 Hiba-magemono Hiba Magemono

Jp En

 青森県の伝統工芸品に指定されている「ひば曲物」。ヒバの木目を生かした曲線が美しい。
 材料となるひばは、日本三大美林のひとつである。寒い北国で風雪に耐えながらゆっくりと育つひばは、年輪も細かで、それだけに硬い。そのひばを、型枠を使わずに「ゴロ」と呼ばれる丸太に少しずつ転がすことで、緩やかな曲線美が生まれるのだ。ひば曲物は、かつては何処の家庭にもあった、ひしゃくやワッパなどの生活道具の製造において活躍していたが、戦後、生活様式の変化に伴い、プラスチック製に取って代わられる。今は職人もただひとりだけになってしまった。
 しかし、ひば曲物で造ったワッパやせいろの良さは実際に使ってみればわかる。赤飯を作っても、金属のせいろと違って木が水分を吸ってくれる。ひば曲物は本物志向のファンに支えられ、今でも伝統を継いでいる。
[+ADDRESS] この記事をお気に入りに、追加します



記事数4件: 1~4 件表示          
NIPPON Kichi - 日本吉 - 日本語に切り替える NIPPON Kichi - 日本吉 - to english

モノ・コト・ミル・ヒトで綴る
日本の美意識。

現在の記事 5444
カテゴリーズ
都道府県
キーワードシャッフル
お気に入り
キーワード検索
閲覧履歴



Linkclub NewsLetter