唐桑半島の北東部に位置し、波の静かな入江に白い大理石の小さな島が点々と浮かぶ。この白い岩礁の織りなす美しい海岸線は「大理石海岸」と呼ばれ、紺碧の海に白い大理石が輝き、まるで宝石を散りばめた様に見える。
　この美しさには目を奪われてしまうのだが、自然の壮大さと人間のおろかさを感じてしまう。それは、遠い昔の白亜紀、活発な火山活動がこのような岩礁を形成したといわれているのだが、大理石の質の良さは全国的に知られ、そのために多くが切り出されてしまったのである。現在は美しい景観を保つ為に切り出しは行われていない。
　松などの樹木に覆われた海岸沿いの遊歩道を行くと、大理石の洞穴や岩礁とエメラルドグリーンの海をゆっくり鑑賞出来、６月〜７月中旬には海辺では珍しいニッコウキスゲの群生が見られる。