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北海道寿都郡寿都町にある鰊(にしん)御殿は、明治十二(1879)年に仕込屋である橋本与作が建てたと言われる建物である。釘を1本も使っていない見事な建築物である。
一般的に鰊御殿は網元や漁師たちが寝泊りする建物を指すが、この建物は、ここの漁場で「仕込屋」として商売をしていた橋本家の居宅である。仕込屋とは、網元や漁師に金品を貸し、代金を数の子や身欠鰊、鰊粕などで返済してもらい、これを売る商売のことを指す。
創業者の橋本与作は、自分の出身地・福井県の本家の庄屋宅を模し、全建材を集めるのに3年、建築に4年の歳月をかけたという。総工費は当時で7万円を要した。
床下には防湿のために6百俵もの木炭を敷きつめ、窓は当時ギヤマンと呼ばれたガラスをオランダから取り寄せるなど、贅を尽くした造りになっている。鰊漁に沸いた当時の繁盛振りが偲ばれる建物である。
一般的に鰊御殿は網元や漁師たちが寝泊りする建物を指すが、この建物は、ここの漁場で「仕込屋」として商売をしていた橋本家の居宅である。仕込屋とは、網元や漁師に金品を貸し、代金を数の子や身欠鰊、鰊粕などで返済してもらい、これを売る商売のことを指す。
創業者の橋本与作は、自分の出身地・福井県の本家の庄屋宅を模し、全建材を集めるのに3年、建築に4年の歳月をかけたという。総工費は当時で7万円を要した。
床下には防湿のために6百俵もの木炭を敷きつめ、窓は当時ギヤマンと呼ばれたガラスをオランダから取り寄せるなど、贅を尽くした造りになっている。鰊漁に沸いた当時の繁盛振りが偲ばれる建物である。
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