NIPPON Kichi - 日本吉

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2008/8/8


摺箔 Surihaku 

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 摺箔(すりはく)は、日本に伝わる、衣類の装飾技法のひとつである。
 金箔と接着剤を用いた印金(いんきん)と呼ばれる技術の一種で、金彩加工による装飾法である。
 室町時代中期から江戸時代前期にかけて、小袖に多く用いられたが、隆盛をみたのは桃山時代以降で、辻が花(つじがはな)、繍箔(ぬいはく)、唐織(からおり)とともにこの時代を代表する技法であった。
 しかし、江戸時代に入り手間がかかる事から、友禅染にとってかわられた。
 技法は、布の表面の文様に糊を置き、糊の乾かないうちに金箔や銀箔を載せて綿で押さえて付着させ、乾いてから余分な箔を落としてゆくというもので、熟練の技が必要とされる。
 摺箔は、能の女役が着用する着付としても知られる、衣類の装飾技法である。
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2008/4/22


加賀 水引細工 Kaga Mizuhiki-zaiku 

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 加賀 水引細工(かがみずひきさいく)は石川県に伝わる伝統工芸である。
 古来、日本では品物を贈る時に、相手を敬う気持ちの表れとして品物を紐で縛り手渡す習慣があった。当初、この紐は、麻などを水に浸し皮をはいで紐状にしていたため水引といわれるようになったという。
 その後水引は和紙を細かく切り、こより状にしたものを海草や白土で練り混ぜて糊で固めたものが使われ始めた。
 特に加賀藩は華やかさを好む気風が高かったため、実用的な水引よりも、多彩な色合いを持つ装飾品としての水引細工が発展していった。その後、金箔や銀箔を多用し松竹梅や鶴、亀、鳳凰、海老など芸術品ともいえる巧みさで編み上げる技術にまで達するようになった。
 現在でも加賀水引細工は石川県の伝統工芸として全国的に有名である。
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2008/2/28


城下町 大聖寺 Joukamachi Daisho-ji Castle town,Daishoji

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 石川県加賀市の大聖寺(だいしょうじ)は、加賀百万石の支藩、大聖寺藩の城下町として栄えてきた歴史と伝統文化の息づく町だ。
 江戸時代からの街並みをそのままとどめ、しっとりと落ち着いた雰囲気を漂わせている。錦城山城址のふもとには禅宗、日蓮宗などの古刹が立ち並び、年間を通して史跡めぐりを楽しむ人々が絶えない。
 特に実性院(じっしょういん)は、5月に咲く藤の花の全国的な名所としても知られている。金箔をあしらった障子画も見事だ。また、大聖寺3代藩主の藩邸跡の一部に当たる江沼神社境内にある「長流亭」は、兼六園を模して作庭されたとされ、書院や茶室など、隅々にまで凝らされた意匠が興味深い。この庭園は、国の重要文化財に指定されているという。 
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2008/2/12


根元神社獅子舞 Nemoto-jinja-shishi-mai 

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 東京都西多摩郡奥多摩町の栃久保地区に長く伝わる、古式ゆかしい伝統芸能である根元神社獅子舞(ねもとじんじゃししまい)は、毎年八月に集落の鎮守・根元神社の祭礼に奉納される。
 この根元神社獅子舞は、当地方に多く伝えられる獅子舞同様、三匹獅子によって演じられる。金箔張りの獅子頭をつけた三匹獅子は、大太夫、小太夫、そして女獅子と呼ばれる。
 まず、神社の建物の周りを舞いながら右回りに七周する「宮詣り」から演じられる。演目は「三拍子」「摺り違い」「花懸り」と続き、最後の「白刀」まで炎天下の熱演が続くという。
 暮れなずむ集落に、懐かしいお囃子の音が響きわたる。
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2007/10/12


沈金 Chinkin Chinkin (Gold-inlay Carving)

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 沈金(ちんきん)は、漆芸の装飾技法で、漆の塗面に沈金刀と呼ばれる特殊な刀で紋様を彫り、漆を摺りこんだ後、金箔や金粉などを窪みに埋めるもの。日本には室町時代に伝わったと言われ、石川県輪島市に伝わる伝統工芸だ。
 沈金の重要無形文化財保持者(人間国宝)である前史雄氏(1940〜)は、昭和38年金沢美術工芸大学美術学科卒業後、沈金の名工と謳われた父・前得二に師事、技の鍛錬に努めた。
 沈金ノミについて研究を深め、自身でノミのかたちまで考え、各種沈金技術を駆使した作品を生み出す。卓越した沈金技術で描く繊細で情感豊かな表現が独自の作風をつくりだしている。
 後進の指導にも尽力しており、石川県立輪島漆芸技術研修所などにおける漆芸の技術教育に貢献している。
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2007/9/4


釉裏金彩 Yuuri-kinsai Yurikinsai

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 釉裏金彩(ゆうりきんさい)は、陶芸技法の中でも最も手間のかかるものの一つである。
 磁器の素地に、九谷色絵の上絵具をかけて本焼を行い、地色を作る。その上に文様や絵柄に切った金箔を置いて焼き付け、最終的にその上から更に透明釉をかけて焼き上げる。
 そうする事で、金箔が透明な釉薬の皮膜に覆われて剥がれなくなり、また、時にいびつにも見えがちなまばゆい金の輝きが、透明釉を通すことで、落ち着いた上品なものとなる。
 金箔と釉薬だけのシンプルな組み合わせだけに、地色の配色や金箔の配置に気を配る必要があるが、細心の注意を払って完成したものは、配置した金が光の加減によって浮かび上がるような、独特の光彩をもたらしてくれる。
 陶芸に関しては中国渡来の技法がほとんどだが、この釉裏金彩は日本で生まれた技法である。まばゆい輝きも一枚の膜に包んでしまう辺りに、日本人の好む奥ゆかしさが表れているのかもしれない。
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2007/8/7


広隆寺 弥勒菩薩半跏像 Kouryu-ji-Miroku-bosatsu-hanka-zou Miroku Bosatsu Hankashi-yui-zou Statue at Koryuji Temple

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 弥勒菩薩(みろくぼさつ)は、やがて仏となり、未来の世に現れ衆生を導き救うとされ、未来仏として信仰されている菩薩様である。
 弥勒菩薩の中でも最も有名なのが、京都府京都市太秦の広隆寺霊宝殿に安置されている弥勒菩薩半跏像(みろくぼさつはんかぞう)である。右手の薬指を頬にそっとあて、物思いにふける姿でよく知られている。
 赤松で作られた像の表面には、金箔が光り輝いていたといわれているが、その制作地については、原材料や作風等から中国からの渡来像であるとする説と、日本で制作されたとする説があり、今なお決着を見ていないという。
 微笑んだ面差しと、頬にあてられたたおやかな指が繊細で官能的。全体的に丸みを帯びた美しい曲線が、女性的な印象を与える仏像である。涼しげな目元が中国伝来説を裏付けるかのようにも見える。
 この弥勒菩薩半跏像のたたえる微笑みは、通称「アルカイックスマイル」と呼ばれ、親しまれている。
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2007/6/21


能面 小獅子 Noumen Kojishi Noh Mask Ko-jishi

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 小獅子(こじし)は能で鬼神をあらわす面の一つで、空想上の聖獣「獅子」を表現、特に子供の獅子を表している。猛獣としての獅子ではなく、妖精的な意味につかわれた。
 古くは中国からの伝来である獅子舞が田楽・猿楽と取り入れられたのち、能楽の獅子として確立された。
 その表情は力強さを感じる造形となっており、面全体に金色を使い、目じりをつり上げ上目を向いているが、これは俊敏さ表し若獅子が獲物を狙う表情とされる。親として使われる大獅子面とくらべ、血気盛んな印象が強い。
 また、小獅子面が歯を食い縛っているような表情に似ていることから顰(しかみ)が使われることもある。
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