北海道東部に広がる阿寒国立公園。その公園内にある日本最大のカルデラ湖、屈斜路湖を麓に持つのが藻琴山（もことやま）だ。
　標高はそれほど高くなく、ちょうど１０００ｍ。比較的なだらかな尾根伝いの登山がメインになり、登山中の見晴らしもよく、わずか一時間ほどでその頂を踏破することが出来る。
　登山道の傍らに咲く高山植物には本州では２０００ｍ級の山々でしか見られないようなものも多く、これらを楽しみに訪れる人も多い。また、エゾシマリスも生息している。
　しかし、なんといってもこの山の魅力は、その頂からの眺望だろう。この藻琴山やサマッカリヌプリを外輪山として形成された屈斜路カルデラを一望の下に見渡すことが出来る。
　登山道入り口で、この山を源とする名水「銀嶺水」を一口いただき、エゾシマリスをガイドに頂上からの絶景を想像しながら尾根を歩く。疲れる暇もないほどの楽しさをこの山はもたらしてくれる。