NIPPON Kichi - 日本吉

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2007/10/24


【潮】 Chou The Character for Tide

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 大自然をテーマとする親しみやすい字。
 本来は水と艸と日だけを合わせた字で、後で月が加わりました。日(太陽)の上下に草があります。左右が反対の字体もあります。月がはじめて加わるのは篆文(てんぶん)です。古代、太陽と月の天体の形そのものを表すためにその字の真ん中に点を付けることがありました(例外あり)。現在の「日」の真ん中の線はこういう由来です。また他の字と間違えないためでもあります。例えば、環の中の○と太陽を区別できるように。(実は、詩的な言葉使いでは、太陽、月、星はよく玉にたとえられました。『荘子』でもそうです。)
 潮の甲骨文字と金文(きんぶん)の旧字体には月の部分がまったくありません。勿論、古代人が月に興味がなかったというわけではありません。ただ、月の引力は潮の満ち干を起こさせるといった科学的な因果関係についての認識がなかっただけだと思われます。
 『百人一首』などのような平安文学をみても月に対する日本人の特別な思い入れがわかりますが、それほどまででないにしても、古代中国人の月への執着も著しいものです。青銅器に刻まれた金文にある望という字には、月を4週に分かつ時間の捉え方が見られます。また、この字には、月への執着だけではなく、月の引力発見にまで至らないものの、冷静な天文学的な、雲気などの観察との関係もみられます。
  
■ 潮・金文(きんぶん)
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2007/4/2


乱曝谷 Ranbou-ya 

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 乱曝谷(らんぼうや)は、岩手県大船渡市の海岸にある、奇勝である。
 巨岩「雷岩」に近づくと、波音のリズムを切り裂くように「ドーン」という重低音が耳に入る。
 乱曝谷は、雷岩の近くにある岸壁と岩の間の狭い水路であり、押し寄せる潮が雷岩の底の洞穴に、波として数回当たったあと、穴から潮が高く吹き出て地鳴りのような音が響く。
 数十メートルの切り立った岸壁が向かい合う海の谷間に、激しく砕け散る白波は、その名の通り荒々しく豪快な風景である。
 海が荒れているほど波のしぶきは高く、その迫力は強烈である。
 乱曝谷から雷岩の正面のあたりが一番よく聞こえるが、かなり離れた場所でも決して小さくはない音が聞こえる。
 乱曝谷は、まさに迫力の奇勝地帯である。
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2007/3/2


和歌浦天満宮 Wakaura-tenman-guu 

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 和歌山県の県北を東から西へ流れ下る紀ノ川の河口には平野がひらけ、その平野部の南端の和歌浦湾に望む小高い天神山の中腹に、和歌浦天満宮は鎮座する。
 その昔、紀ノ川はこの和歌浦湾に注いでおり、神亀元(七二四)年、奈良の都を出発した聖武天皇の一行は紀ノ川を下り、この和歌浦湾に御幸された。その頃の和歌浦には島々が玉をつらねるように点在し、潮の満ち干きによって変化する、千潟の風景や、葦原と群れ遊ぶ水鳥、水面に写る陽の輝きなど、感動的な景色であったと思われる。
 今、和歌浦は時代とともに大きく変わりつつあり、聖武天皇の眺めた和歌の浦の風景そのままとはいえないが、天満宮楼門から見る和歌浦の風景には遠い昔を彷彿させるものがある。
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2007/2/12


藤前干潟 Fujimae-higata 

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 愛知県名古屋市にある名古屋港の干潟。2002年11月18日にラムサール条約に登録された。
 臨海工業開発の中で残された、庄内川、新川、日光川の河口に広がる、日本最大級の渡り鳥渡来地である。
 干潟とは、内湾の河口に広がる遠浅の海のことをいい、満潮時には海、干潮時には浜となり、1日2回の潮の満ち引きによって大きく姿を変える。
 川の上流から運ばれる有機物が堆積し活性汚泥ができ、それをゴカイなどの底生生物が食べ、ゴカイを鳥や魚が食べるという食物連鎖がおこる。これによって川の水は浄化され、きれいな海を保つ。
 大規模渡来地に飛来する鳥にはシギ、チドリなど、これまでに1万羽以上の渡来が記録されている。
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2007/1/12


魚垣 Nagaki Nagaki Fishing Enclosures

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 魚垣(ながき)は、沿岸に石を積み上げ垣としたもので、潮の干満を利用した漁法である。
 石垣よりも海面が上にある時に魚がこの内側に入り、干潮と共に海面が石垣よりも低くなると、魚は逃げ場を失い面白いように捕獲出来るという仕掛けになっている。
 沖縄・九州のほか、ポリネシア、東南アジアなどでも見られる漁であるが、日本では現在、特に沖縄の伊良部島・佐和田の浜と、小浜島の南岸が代表的である。
 特に小浜島のものは、幅12m、長さ1200mにも及ぶ世界最大級の魚垣である。昔、琉球国王に仕えた島出身の女官のために築いたと言われている。
 長い年月が経って、多くは崩れてしまったが、今も利用されているものもある。魚垣は、遊び心をくすぐる伝統の漁法である。
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