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2008/9/29


瞰望岩 Ganbou-iwa 

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 瞰望岩(がんぼういわ)は、別名インガルシとも呼ばれ、アイヌ語で「見晴らしの良い所」を意味する。北海道遠軽町のシンボル的な存在となっている。町名である遠軽(えんがる)の由来もこの言葉からきているとされる。
 瞰望岩周辺の丘陵には広大な公園があり、春には山桜や芝桜が辺りをピンク色に染め、夏はヒマワリが咲き誇る。
 ひとたび高さ約80mの岩の頂上に登ると、360度見渡す限りの大パノラマが広がり素晴しい眺望がのぞむことができる。町のあらゆる所からその姿を望む事が出来る瞰望岩は、その昔アイヌの人々が集落同士で戦った古戦場としての悲しい伝説が残る場所でもある。
 北海道自然百選に指定されていて、頂上には開拓記念碑が建てられている。
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2008/9/1


阿久比町みんなの菊花展 Agui-chou-minna-no-kikka-ten 

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 阿久比(あぐい)町みんなの菊花展は、愛知県知多郡阿久比町にて毎年10月下旬~11月上旬に行われている展覧会である。昭和五五(1980)年に初めて開催された菊花展で、町民が丹精込めて育てた菊を、訪れる人々に観賞してもらう。
 全国でも有数の菊花展で、3000鉢程の菊を出展しており、見事に開花した懸崖菊、内閣総理大臣賞を受賞した素晴らしい菊の花などが会場狭しと飾られている。丸い大輪の菊が多いが、中には小菊やスプレー菊も置かれている。
 阿久比町役場が主会場になっており、広い駐車場にずらりとテントが並び、地区毎に自慢の菊が展示される。住民参加の菊花展では日本一とも言われる、全国的に有名な催しとなっている。
 
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2008/8/13


桜(サクラ) Sakura 

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 言わずとしれた日本の春の象徴、桜。日本で最も有名な花である。
 「サクラ」の名称の由来は、一般的に「咲く」に複数を意味する「ら」を加えたものとされる。また他説として、春に里にやってくる稲(サ)の神が憑依する座(クラ)だからとされるとも考えられている。
 風流事を称して「花鳥風月」というが、日本の古典において単に「花」と言えば桜のことを指す。桜は、俳句の世界では古くから春の季語として用いられ、江戸時代の俳人・松尾芭蕉は次の句を詠んでいる。
「さまざまの事おもひ出す桜哉」
 開花時期には、大勢の花見客が桜の名所を訪れる。短い開花だからこそ、散る花の艶やかな美しさがきわだつ桜。古来より愛されてきた、日本人の心の原風景である。
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2008/7/31


紫苑色(シオンイロ) Shion-iro 

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 紫苑(しおん)はキク科の植物で、秋には紫がかった薄いピンク色の小菊のような花をたくさん咲かせる。紫苑そのものは古くから栽培されており、平安時代にはこの花の色が由来である紫苑色(しおんいろ)という色名が生まれていたといわれている。
 古代より紫色は高貴な色とされてきたが、その気品や風格だけでなく、艶やかな色としても好まれ、貴族達にも大変人気があったといわれる。
 平安時代の歌人・清少納言は紫苑色を特に好んだといわれ、源氏物語や枕草子など作品にも度々描かれている。
 また、一二単の「重ねの色」のひとつにもなっている。
 紫草を染料として、何度も繰り返して染め上げられる、ややくすんだ青紫の紫苑色は、今も日本人に好まる伝統色のひとつである。
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萱草色(カンゾウイロ) Kanzou-iro 

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 萱草(かんぞう)はユリ科の多年草で、すらりとした茎に、ユリに似た八重咲きの橙赤色の花を咲かせる。
 中国で忘憂草と呼ばれていたことから、日本では忘れ草(わすれぐさ)という名づけられ、憂いを忘れたいといった内容の歌が万葉集にある。
 
 忘れ草 
  吾(わ)が紐につく
   時となく
    思ひわたれば
     生けりともなし
 
      *万葉集(巻一二)
 
 平安時代の宮廷では、喪に服している女性が、紅色の袴のかわりに萱草色に染めた袴を着用したことが、源氏物語などにみられる。
 萱草色(かんぞういろ)は、花の名にちなんだ伝統色で、萱草色は花の色のように、やや赤みを帯びた黄色を表すが、染料としては、花はつかわれず、蘇芳(すおう)や梔子(くちなし)の実、山梔子(さんしし)が使われた。
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2008/7/11


山水屏風 Senzui-byoubu 

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京都国立博物館に収蔵される山水屏風(さんずいびょうぶ)は、現存する平安時代の屏風絵としては、唯一の品であり、国宝として指定されている。
 平安時代、中国的風俗が描かれた唐絵屏風は、東寺や、醍醐寺などの真言寺院で、頭頂に水を灌ぎ、正統な継承者とする為の灌頂(かんじょう)儀式を受ける際に、調度品として高位の人物の座所に立てられていた。山水屏風の名称は、そうして水を用いる灌頂儀式を行うときに用いる屏風であることからつけられた。
「山水屏風」は、縁取りのある6面の扇から構成され、山、花、木などの春の風景、人物、小鳥、馬などが、生き生きと描かれている。
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2008/6/10


花取り踊り(愛媛県城川町) Hanatori-odori (Ehime-ken Shirokawa-cho) Hanatori Odori in Shirokawa in Ehime Prefecture

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 花取り踊り(はなとりおどり)は無病息災を祈願して舞う、勇壮な「太刀踊り」の一種で、各地域毎に少しずつ形を変え、その土地特有の姿となって継承されている。
 愛媛県西予市城川町では毎年八月二一日、八幡神社のお大師様の縁日に奉納されている。
 神社の境内に鉦(かね)と太鼓が並べられむしろが敷かれる。大世話と呼ばれる人が拍子を取り、お囃子が始まると、木の葉と色とりどりの短冊を背負った中学・高校生たちの踊り子が二列に並ぶ。掛け声とともに大刀や鎌などの刃物を振りかざすと「疫病退散」と勇ましく踊る。この踊りは六庭といわれ、六パターンの舞があるのだという。
 市指定無形文化財に指定されている、かなり勇壮で見ごたえがある踊りだ。
 
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2008/5/14


菊 Kiku 

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 菊(きく)は、キク科キク属の植物で、主に秋に咲く花である。
 一般的に見られ、栽培されているものはイエギクと呼ばれ、野生種であるいわゆる野菊は、日本においても三百五十種ほどが確認されている。
 葬儀の際の献花に菊が用いられることが多いが、これは西洋での慣習が、日本にも影響を与えたといわれている。
 観賞の習慣としては平安時代ごろ、中国から秋の重陽の節句と共に持たらされたという。
 鎌倉時代には後鳥羽上皇が菊紋を天皇家家紋としたことにより、春の桜と共に日本の秋を象徴する花となった。
 江戸時代になってイエギクの栽培が盛になり、大菊や中菊など多数の品種が生み出され、同じころに菊花壇、菊人形などがもてはやされるようになり、日本独自の発展をした古典園芸植物の一つとして今も親しまれている。
 一八世紀ごろにはヨーロッパにも輸出され、園芸の分野でも大きな影響をもたらしたとされている。
 菊は桜と共に、まさに日本を代表する花である。
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