NIPPON Kichi - 日本吉

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2007/6/13


宮崎漆器 Miyazaki-shikki Miyazaki Lacquer Ware

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 宮崎県で作られている漆器で、県の伝統工芸品に指定されている。
 沖縄で室町時代から始まったとされる、琉球塗りがその源流である。首里城門などにも琉球塗りの技術を見ることができる。
 太平洋戦争末期、沖縄から宮崎県に移住してきた琉球漆器の技術者達を中心に、雇用など地域に貢献する形で制作をはじめ、宮崎漆器として成り立つようになり、現在にいたる。
 宮崎県は高温多湿であり漆の乾燥に適し、下地となる漆の塗布は非常に重要な作業であり、これによって堅牢なものになる。
 さらに中塗り、上塗りと漆を塗り、色漆を塗っていく。朱塗りの色が冴えているのも、宮崎漆器の特徴の一つだ。
 装飾には堆錦という漆と顔料を混合したものを、金槌でたたき、ゴム状にしたものを、柄にあわせ切り、製品に貼り付けるいう独特の絵付け方法を行い完成となる。
 盆、茶托、菓子皿や文箱などが作られ、県の内外で愛用されている。
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2007/4/27


尾戸焼(能茶山焼) Odo-yaki (Nousayama-yaki) 

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 尾戸焼(おどやき)は能茶山焼(のうさやまやき)ともいい、承応2(1853)年藩主山内忠義公の命により、大阪摂津の陶工久野正伯(くのせいはく)を招いて、高知城近辺に開窯。原土は能茶山より採取し、作陶が始まった。
 尾戸(現在の小津町)で焼かれていたので、尾戸焼と呼ばれていたが、文政3(1820)年に能茶山に移窯。その後、能茶山焼と呼ばれ現在に至る。
 現代は水簸(すいひ・水で粘土を篩にかける)で精製、主としてその土で作陶する。雲鶴、松竹梅等の絵を呉須(ごす・陶磁器に用いる顔料の一種)で克明に描き、花瓶、徳利、茶碗などを作り上げている。尾戸焼の特徴でもある丹精な薄作りの作風は現在でも伝承されている。
 作品は白上がりの陶器で、色絵薩摩の素地に似て細かな貫入が入り、薄作りのため軽い。
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2007/4/16


姫谷焼色絵皿 Himetaniyaki-iroezara Himetani Ware Iro-Ezara Plate

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 伊万里、九谷焼とともに日本の初期色絵磁器として知られる姫谷焼色絵皿。江戸時代前期末から江戸時代中期初頭にかけて、陶工・市右衛門によってごく短期間に焼かれたものであり、現在は造られていない貴重な骨董品である。
 最大の特徴は、薄造りの白磁の肌に色鮮やかな色絵を、余白を残した筆致で描く瀟洒(しょうしゃ)な作風。絵柄は紅に散る紅葉や一輪の牡丹、飛雁山水など。きわめて簡素な構図で単調な筆致で描くため、モチーフの美しさが存分にきわだつ。
 こうした意匠は、「侘び」「寂び」にも通じる風情を持ち、収集家の人気を集めている。工芸品としても優れ、昭和四六年には広島県指定重要文化財に認定された。
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2007/1/29


色絵磁器 Iroe-jiki Iroe-jiki

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 「色絵磁器(いろえじき)」は、本焼きした磁器のうえに赤、緑、黄などの上絵の具で模様を描き、それをさらに上絵釜に入れて焼き付けたもので、赤絵、錦手などとも呼ばれる。作品は製造時期、様式などにより、色鍋島、古九谷様式、柿右衛門(かきえもん)様式などに大別される。
 柿右衛門様式では、江戸時代から連綿とつづく名門「柿右衛門窯」の14代酒井田柿右衛門(1934〜)が平成十三(2001)年、重要無形文化財「色絵磁器」の保持者(人間国宝)に認定されている。
 柿右衛門様式の色絵磁器は、乳白色の生地と明るく色鮮やかな上絵付けが特徴。余白を生かした華麗で優美な世界観を持つ。
14代酒井田柿右衛門は「やはり余白を残すことが大事。絵のバランスとともに白の美しさを損なわないように」と、様式の伝承と新たな美の追求のために、今なお日々研鑽に励んでいる。
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2007/1/18


酒井田 柿右衛門 (人間国宝) Sakaida Kakiemon Kakiemon Sakaida

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 1934年、佐賀県有田町生まれ。多摩美術大学 日本画科卒業。1982年14代柿右衛門を襲名。1984年日本陶磁協会賞を受賞、1986年と1992年の日本伝統工芸展で「日本工芸会奨励賞」を受賞。
 2001年に重要無形文化財「色絵磁器」の保持者(人間国宝)に認定される。現在は日本工芸会理事や日本工芸会西部支部幹事長、九州産業大学大学院 芸術研究科専任教授を務めている。
 「柿右衛門」は江戸時代から肥前国、有田の陶芸家および代々その子孫が襲名する名称。赤絵に代表される色絵磁器の代表的な存在で、乳白色の生地と明るく鮮やかな上絵付けが特徴。余白を生かした華麗で優美な色絵の世界がそこにある。ヨーロッパのマイセン窯や中国の景徳鎮窯にも影響を与えた。
 当代は、「新しい食器、デザインはそこそこやってきたが、美術品より日常使う器の方が難しい」と言い時代のニーズを踏まえた日常食器づくりを心がけ、最近ではイチゴやエノコログサを見つけては絵筆を走らせている。
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2007/1/5


京焼・清水焼 Kyoyaki・kiyomizuyaki Kyo Pottery・Kiyomizu Pottery

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 四百年を超える歴史を持ち、日本陶磁器の代表とも言うべき京焼・清水焼。
 歴史は安土・桃山時代末に始まり、江戸時代に、京焼・清水焼に名を残す名匠、野々村任清が現れる。もともと丹波の陶工であった任清は京都に入洛後茶器を作り、色絵を完成させ、近世の京焼・清水焼の元となる優美な色絵陶器を完成させた。任清の名は全国にとどろき、地方にまで影響を及ぼす最盛期を迎える。さらに任清の弟子の尾形乾山が装飾性に富んだ絵模様で独自の意匠を加えた。その後も数々の名匠が活躍、洗練された精細なデザインと高度な技法により、華麗な焼物を完成させたのである。
 現代では高級茶器だけでなく、コーヒーカップなども人気。伝統を重視した繊細、優麗、巧緻な器と、現代の暮らしに即した器とが共存し、それぞれが独特の雰囲気を保っている。
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2006/12/15


伊万里・有田焼 Imari-Aritayaki Imari-Arita Ware

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 有田焼は、「伊万里焼」とも呼ばれる佐賀県有田町を中心に焼かれる磁器である。厚さが薄くて軽く、雅な絵柄が美しいのが特長だ。
 歴史は江戸時代初期、1604年に遡る。朝鮮の陶工・李参平が有田の泉山に良質の白磁鉱を発見し、上白川天狗谷に窯を築いて磁器を焼き始めたのが始まりである。。以来、鍋島藩の強い保護のもと、有田焼は御用焼として発展し続け、その技術を磨いてきた。日本各地からは、陶磁器を学びに多くの陶工たちが集まり、こうして有田焼は全国にその名を馳せることになったのである。
 伊万里・有田焼の特長である美しい色絵が生まれるまでには、下絵付け・線描き、、下絵付け濃み(だみ)、釉掛け、本焼き、上絵付けなどの丹念な工程が施される。いずれも熟練した技が必要だ。400年かけて培われた匠の美意識が鮮やかに発揮される一瞬である
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