NIPPON Kichi - 日本吉

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2008/10/22


千尋岬の化石漣痕 chihiromisakino-kasekirenkon 

Jp

 足摺岬の西、高知県土佐清水市の三崎地区には、三崎層群という約2000万年前の地層が分布している。浅い海に、砂岩と泥岩の互層が堆積したものである。
 ここの千尋岬(ちひろみさき)にある砂岩層の表面には、地層が単一方向に傾いている単斜構造の化石漣痕(かせきれんこん)が、200メートルにも及ぶ範囲に広がっている。
 漣痕とは、浅い海底の砂の表面にできた漣(さざなみ)の跡のことをいう。
 波の化石である。
 昭和二八(1953)年、国の天然記念物に指定された。
 そのほか三崎層群の中には、生物の痕跡がみられる生痕化石もあり、このあたりの太古の地面の記憶を今に伝えている。
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2008/3/4


風紋 Fuumon 

Jp

 風紋(ふうもん)とは、砂などの地表を覆う粒子が風によって移動してつくられる波状の模様のことである。
 風に限らず、水などでも押し流されたりして同様の模様が海底などに形作られているが、それらを総称して漣痕(れんこん)といい、風紋もその一種で、学術的には漣痕と統一して称される。
 主に砂漠や砂丘などで、その地表面に形成され、地面の微妙な凹凸の影響を受ける事でできた縞模様の波形を見ることが出来る。また、禅寺などの庭園でも砂利を利用して、地面に風紋様の模様を施すこともある。
 自然においては、適度な風と乾燥、砂が固結してないこと、砂粒の大きさが一定していることの四つの条件が必要である。
 また、風の強さや風向、粒子の大きさなどでその姿は変わるため、一つとして同じものはない。
 一時ごとに姿を変える風紋は、まさに自然の息吹そのものであり、自然は生きているということをありありと伝えてくれる。
 今日の風が伝えてくれるメッセージは、どんなものだろうか。
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2007/5/7


見残し海岸 Minokoshikaigan Minokoshi Coast

Jp En

 見残しという地名は、あまりの険しさから弘法大師がここを見残したということから名付けられた。
 それほどの絶景である。
 竜串(たつくし)からさらに南に飛び出た砥崎にある。波の化石である化石漣痕や屏風岩などを、歩いて1時間ほどで堪能できる。
 ここも竜串海岸と同じく約2000万年前の竜串層と呼ばれる地層で、砂や泥が固まってできた非常に軟らかい岩であるため、風や雨そして波の影響をうけ岩肌が蜂の巣状に穴があいていくのが特徴。
 荒々しく岩を削った足摺岬の海岸美が男性的とするならば、竜串・見残しの柔らかい砂岩で出来た眺めは不思議と女性的な印象をうける。
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