NIPPON Kichi - 日本吉

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2008/6/30


槍ヶ岳 Yariga-dake 

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 槍ヶ岳(やりがたけ)は北アルプス南部に位置し、標高は三一八〇m。日本では五番目に高い山である。
 天に矢を突いたような形が特徴的な槍ヶ岳は、日本のマッターホルンとも呼ばれ、三六〇度の大パノラマが多くの登山者を魅了する。難所は数々の歴史的なドラマを生み、小説の舞台にもなっている。
 東西南北に尾根を持ち、その間に四つの渓谷を持っている。氷河地形を残す渓谷は高山植物の宝庫となっており、夏には花が咲き乱れ、秋には紅葉に彩られる。
 古くは信仰の対象であった槍ヶ岳は、江戸後期の僧、播流隆上人(ばんりゅうしょうにん)が、文政一一(1828)年に初登頂し祠を安置した。その後も何難所に大綱や鉄鎖を掛けるために何度も登ったという。
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2008/6/20


薬師岳 Yakushi-dake 

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 立山連峰の主峰、薬師岳(やくしだけ)は標高二九二六m、北アルプスの中では一際大きい山で知られている。
 東側斜面には、氷河期の浸食作用によって作られた、カールと呼ばれる椀状の雄大な圏谷(けんこく)が複数見られることでも有名で、これらは国の指定特別天然記念物にもなっている。
 長大な尾根を有するため、長く険しい登山道が続くが、チングルマ、ハクサンイチゲ、シナノキンバイ、キヌガサソウ、イワカガミなどの、美しく咲き乱れる高山植物を満喫することも出来る。
 最大の難所と呼ばれるのは、斜面が崩れ、岩石がごろごろしているガレ場の急坂である。かなりの傾斜だが、その展望は素晴らしいという。
 黄金の薬師如来像が祀られている祠が山頂に鎮座しており、信仰の対象になっていた名残りを感じさせる。
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2008/5/30


赤石岳 Akaishi-dake 

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 赤石岳(あかしいだけ)は、長野県下伊那郡大鹿村~静岡県静岡市葵区にまたがる、標高3120の山である。日本で7位の高さであり、日本百名山のひとつに選ばれている。
 名実ともに南アルプス・赤石山脈の盟主とされ、主峰の北には、標高3081mの小赤石岳もある。
 山名は、赤石沢を赤く彩る、紅色のラジオラリア磐石に由来するという。
 古くから信仰登山の対象として登られてきた山で、どっしりと落ち着いた雰囲気があり、どこから見てもその存在感を感じる事ができる。
 山頂は広大で数個のピークがあり、稜線の東側斜面にはいくつかのカールが見られ、これらは日本国内では最南端の氷河の痕跡であるとされる。
 赤石岳は、南アルプスの最奥に位置する神秘的な山である。
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2008/2/1


標津湿原 Shibetsu-shitsugen Shibetsu Wetland

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 北海道の標津湿原(しべつしつげん)は、野付半島の北に位置し、根室海峡に面した砂丘に隣接して発達した湿原である。
 この一帯は「ポー川史跡自然公園」となっており、この標津湿原は、伊茶仁川の小さな支流ポー川と標津川に挟まれていて、一般的には上部の川北湿原と、下流の三本木湿原とに区分して呼ばれている。
 泥炭が堆積した高層湿原で、170haの広さのミズゴケがマット状に広がっている。また、三〇〇〇年の時をかけて造り上げられた氷河期の生き残りと呼ばれるツンドラ植物も見られる。
 湿原は最も壊れ易い自然である。ミズゴケ類も一度踏みつけられると容易には回復しない。生態系にも欠かせない標津湿原は国の天然記念物に指定され、大切に保護されている。
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2007/11/22


雷鳥(ライチョウ) Raichou 

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 雷鳥(らいちょう)は、キジ目ライチョウ科の鳥の一種である。日本では、特別天然記念物となっている。
 世界的にみても日本のライチョウは、分布の最も南限に生息する貴重な個体群である。氷河時代の生き残りと言われ、太古の昔より、神の使いとして大切にされてきた。
 大きさは全長37cm、翼開長59cm、体重450gほどで、オスの目の上には赤い肉冠があり、繁殖期には大きくなる。
 雷鳥の最大の特徴は、その毛色で、岩肌があらわになる夏は茶色のまだら模様、辺り一面が雪で覆われる冬は純白の保護色というように、換羽を行う。
 また、オスは五月~六月の縄張り形成期に、縄張りに侵入してくるオスと激しい空中戦を行う事がある。
 雷鳥は、古来より日本に棲む中型の鳥である。
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2007/7/20


幌尻岳 Poroshiri-dake Mt. Poroshiri

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 幌尻岳(ぽろしりだけ)は、北海道沙流郡平取町にある標高2052mの山である。山全体が日高山脈襟裳国定公園となっており、日本百名山に選ばれている。
 アイヌ語でポロシリとは、大きい山という意味である。
 北海道の背骨と呼ばれる日高山脈の最高峰で、1300万年前、海底から隆起して出来た山並みは、長い時間をかけ雨や風、雪に浸食され、鋭い峰々を見せてくれる。
 毎年7月頃から咲く数々の高山植物と一面の花畑、ナキウサギ、クマゲラなどの豊富な動植物群など、自然の宝庫となっている。
 氷河の侵食によって造られた、お椀の底のような窪地の事をカールと言が、近辺には七ッ沼カール、北カール、東カール3つのカールが有り、中でも七ッ沼カールは最も大きく、7つの沼があり、雪解け時期にだけ見る事が出来る。
 幌尻岳は、山頂から幾重にもなる日高山脈の山並みが一望できる、魅力あふれる山である。
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2007/7/12


エサオマントッタベツ岳 Esaomantottabetsu-dake 

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 エサオマントッタベツ岳は、北海道新冠郡新冠町にある標高1902mの山である。
 エサオマントッタベツとは、アイヌ語で「山奥に行く函(はこ)になっている川」を表し、戸蔦別川の最上流部の支流エサオマントッタベツ川に由来する。函になっている川とは、函状の峡谷を表しているとされる。
 日本100名山の幌尻岳からは、新冠川をはさんで南東方向の位置に存在する。
 日高山脈北部の山なみの中にピョコンと尖った頂が特徴的な山で、顕著な二つのカールである北東カールと北カールを持つ。
 カールとは、氷河の侵食によって造られた、お椀の底のような窪地の事である。
 カールの手前には長い滑滝があり、沢登りとしては初級クラスの山のためか、入山者が増えている。
 エサオマントッタベツ岳は、北日高カールにかこまれた美しい山である。
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2007/6/19


豊似湖 Toyoni-ko Lake Toyoni

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 豊似湖(とよにこ)は、北海道幌泉郡えりも町目黒にある30ヘクタールほどの湖である。
 日高山系に唯一存在する自然湖で、猿留川沿いの林道を9kmほど遡ったところにある。
 ハート形をしている所からハートレイク、または馬の蹄にも見える所から馬蹄湖とも呼ばれている。
 鬱蒼とした原生林の中にある湖周辺には、氷河時代の生き証人、ナキウサギやエゾシマリスなどが生息しており、運が良ければその姿を見ることが出来る。
 アイヌの人々には、神の沼を意味する「カムイトウ」と呼ばれていたという。
 鳥の鳴き声だけが響く非常に静かなところで、10月初旬から中旬には見事な紅葉が見られる。
 豊似湖は、静かな環境で自然を満喫したい人にとって、最高の穴場である。
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