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2008/7/30


緑青色(ロクショウイロ) Rokushou-iro 

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 緑青色(ろくしょういろ)とは、色彩の種類の一つで、日本に昔から伝わる伝統色である。
 仏教伝来とともに中国から伝わった顔料で、孔雀石の粉末に水を加えて強く研ぎ、上層に浮き上がる細かい粒子を白緑、中層にたまる粒子を中緑、下層にたまるものを緑青と言う。
 岩絵具の顔料であり、昔から日本画の緑色として欠かせないものであった。
 また、古代から人工的に銅や青銅を酸化させて、表面にできる緑色の錆から採取する製法も存在する。成分はいずれも、炭酸銅と水銀化銅の混合物である。
 古来、絵画の緑色絵の具の代表的なもので、彫刻や建築などの塗装などにも広く用いられてきた。
 落ち着いた感じのする、日本に古来より伝わるくすんだ青緑である。
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2007/8/24


熊野奥照神社 Kumano-okuteru-jinja 

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 熊野奥照神社(くまのおくてるじんじゃ)は、当初、現在の津軽半島の小泊にあたる奥尾崎に立てられたらが、延暦七(788)年、後の弘前市となる扇野庄に移築された。
 大同二(807)年、坂上田村麻呂が、蝦夷征伐にあたり勝利を祈願した神社といわれている。
 現在の本殿は、慶長一八(1613)年に二代藩主・津軽信枚が再建した。
 簡素な造りではあるが、室町から鎌倉時代にかけての建築様式が随所に見られ、屋根の懸魚(げぎょ)や桁隠(けたかくし)の彫刻等には桃山時代と見られる珍しい建築様式も取り入れられるなど、幅広い年代の技を見ることができる。
 地方色が少ない点において資料的価値も高く、国重要文化財に指定されている。
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2007/7/27


大崎八幡宮 長床 Oosaki-hachiman-guu Nagatoko Nagatoko at Osaki Hachimangu Shrine

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 大崎八幡宮(おおさきはちまんぐう)は、宮城県仙台市青葉区八幡にある神社である。祭神は、応神天皇、仲哀天皇、神功皇后。
 慶長一二(1607)年、伊達家第一の守護神社、仙台の総鎮守として政宗により造営された。
 社殿は、桃山建築の様式を現在に伝える稀少な遺構として、国宝に指定されている。
 長床(ながとこ)は、社殿より少し遅れて創建され、長床としては宮城県最古の遺構であり、国の重要文化財に指定されている。
 桁行9間、梁間3間で、屋根は入母屋造こけら葺。中央入口の上に軒唐破風をつけている。
 別名割拝殿(わりはいでん)とも呼ばれ、本殿の華やかさに比べて落ち着いた様相を呈し、端麗にして瀟洒な佇まいを示している。
 大崎八幡宮の長床は、桃山文化の粋を凝らした建築物である。
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2007/7/20


弘前八幡宮 Hirosaki-hachimanguu 

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 弘前八幡宮(ひろさきはちまんぐう)は、元々、岩木町に建てられていたが、二代藩主弘前信枚が築城の後、陰陽道で鬼が出入するとされている方角「鬼門」をおさえるために移転を行った。
 門は、唐風と呼ばれている屋根のカーブや、四辺の反りなど、屋根の形態が特徴的であるため、唐門と呼ばれている。また、天井は細かい格子の組み合わせで作られており、小組格天井(こぐみこうてんじょう)と呼ばれ、弘前では珍しい造り方となっている。
 本殿は正面が三間社流造(さんげんしゃながれづくり)となっており、屋根の側面の妻が、左右非対称であり、片方の軒が前方に延びており、アシメトリックなデザインとなっている。
 本殿及び唐門は、桃山時代の様式として貴重な資料となっており、重要文化財建造物に指定されている。
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弘前 誓願寺 Hirosaki Seigan-ji 

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 誓願寺(せいがんじ)は慶長元(1596)年、現平賀町に当たる大光寺に創建され、元和元(1615)年の弘前城築城の際に現在地へ移された。
 六年という永い歳月をかけ、寛永元(1624)年に京都誓願寺の大仏を模した一丈六尺(約4・8m)の阿弥陀仏と十八間(約32m)四方の大殿を建てたが、元禄元(1688)年の火災で焼失した。
 元禄元(1688)年のほか、寛延元(1748)年、天保十(1839)年、明治十四(1881)年と四度の火災で山門以外は焼けており、当時の資料なども残されていない。
 焼失を逃れたこの山門は江戸中期頃のものとされ、屋根に取り付けられている懸魚(げぎょ)には、鶴と亀の形の彫刻が彫られているため、「鶴亀門」とも呼ばれている。昭和一三年に重要文化財に指定されている。
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2007/5/31


安楽寺八角三重塔(国宝) Anraku-ji Hakkakusanjuu-no-toh Anrakuji Temple Pagoda

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 信州上田、夫神岳(おがみだけ)の山道を覆う松林の中に、その塔はある。
 この地にある安楽寺は、平安時代初頭に創立されたといわれるが、鎌倉時代以前の歴史ははっきりとしない。その中でも、この塔はもっとも古いものである。現存する八角塔としては唯一のもので、かつ禅宗様の三重塔としても大変稀有なものとされる。
 全高18.75m、その印象的な八角の屋根の内には、詰組(つめぐみ)や扇垂木(おおぎたるき)など、細部にいたるまで禅宗様の建築様式が見られ、仏壇までもが八角の形で造られている。にもかかわらず、禅宗では珍しい大日如来像が安置されており、その点でも注目に値する。
 全体が四重塔に見えるが、一番下の屋根は一層の裳層(もこし)とよばれる庇である。
 1947年、長野県内の建造物としては初めて、松本城とともに国宝指定された。
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2007/2/15


笹岡家住宅 Sasaoka-ke-jyuutaku Sasaoka House

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 笹岡家住宅は奈良県宇陀市に存在する古民家である。
 江戸時代から近隣9か村の大庄屋を勤めた郷士、笹岡家の住宅を保存したもの。
 寛永年間(1624〜44)の建築。五代目当主五兵衛が力比べで優勝し、藩主から拝領した松の木を使ったと言われ、軒桁の松は当時のものである。
 萱葺きの入母屋造り、白壁の重厚な作りは当時の面影を今に伝える。
 広い庭園は手入れが行き届き、三椏や山桜が茂り春先には庭先を飾る。
 国の重要文化財に指定されているが、現在も二十四代目の笹岡家が生活をしており住居の管理を行なっている。
 見学は可能だが、事前に予約を行なう必要があるので注意が必要。
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2007/2/13


蔵 土蔵 Kura Dozou Kura and Dozo Storehouses

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 日本の伝統的な建築様式で、外壁を土や漆喰などで塗り固め、建造される保管庫や倉庫の事。主に火災や盗難防止のために建てられていたが、後に裕福さの象徴として建てられる事もあった。
 古くは江戸の大火や近代では太平洋戦争中の空襲による大火でも、内部に火が回らない事例が多かったことから、耐火性に関しては定評があり、外壁の特徴ある凸凹は、なまこ壁と称される。現在は、伝統的で独特な外観を生かして、飲食店などの商業施設に転用される事もある。
 この日本建築で壁や土塀、土壁、漆喰などを仕上げる左官は欠かせない存在である。かつては土蔵の外壁や鏝絵など、技術を芸術的領域にまで昇華させる職人もいた。
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