NIPPON Kichi - 日本吉

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2008/1/17


蛇の目かさ(手すき和紙) Janome-kasa(Tesuki-washi) 

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 「蛇の目かさ(じゃのめかさ)」とは、和紙と竹でつくられた雨具で、特に着物姿には欠かせないものである。傘を開いたときに、白地の輪が丸く見えるのが大蛇の目のようにみえることから、蛇の目と呼ばれるようになった。
 岐阜県岐阜市は、全国一の和傘生産量を誇り、その昔六百軒の和傘製造業者があった。傘に使われる細身な骨に適した竹が、木曾三川の流域に多く存在したことと、美濃市牧谷周辺に良質の美濃和紙があったため、生産が盛んになったといわれている。
 全盛期であった明治から昭和の始めにかけては、ほとんどの世帯が、和傘業に携わっていた。その後洋傘が普及するにつれ需要が減少した。後継者の問題も抱えているが、伝統を受け継ぎながら、現在でも年間四万本を生産している。
 蛇の目傘の特徴は、傘をさす柄の場所の引っかかりが二段式になっていることである。これは強風の際、傘が破損を防ぐためで、風がある時は下の段でさすようになっている。
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2007/4/24


京和傘 Kyouwagasa 

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 京都府で作られる和傘。
 その歴史は中国より仏教とともに伝えられたのが始まりといわれる。平安時代には身分の高い人物のみが持つ、日除け用として存在した。
 江戸時代に入ると一般の庶民にも出回るようになった。その後「分業制」が発達し大量生産が可能になり、浮世絵などにも和傘を持つ女性が登場するなど、大流行となった。
 製品は「孟宗竹」を使って骨組みを作る。そして「和紙」を貼っていく。「蛇の目傘」や茶会などの休憩場所などによく見られる「野点傘」などが有名である。京都の和傘業者は現在では2軒のみとなってしまったが、京和傘のもつ繊細で優美な美しさと独特な風合いは、愛好家のコレクションとして、また日本舞踊、演劇などの小道具、茶会、伝統行事になどに用いられ、今も親しまれている。
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2007/4/2


花巻傘 Hanamaki-gasa 

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 花巻傘は、岩手県花巻市にて造られる和傘であり花巻傘は200年の伝統を誇る地方工芸品である。
 江戸時代に流浪した熊本士族により伝わり、やがて花巻の下級武士の内職として始まったという。
 明治維新後は内職を本職とするようになり、段々それが盛んになって、大正8年頃には年産25万本ほども生産する花巻の物産の一つとなった。
 材料の竹は県内の真竹を使い、和紙には美濃和紙、烏山和紙を使っている。全工程を一貫作業で行う、実用本位の傘である。現在は1軒だけが生産している。
 壁に飾るインテリア用に作られた小さなサイズの和傘が現代人に受けており、蛇の目傘、番傘なども制作している。
 花巻傘は、郷土を代表するモダンな名産品である。
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2007/2/16


和傘 Wagasa Wagasa (Japanese Umbrellas)

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 東洋にて傘は、貴人に差しかける天蓋として古代中国で発明され、その後、飛鳥時代の552年に仏教の儀式用の道具として、百済(朝鮮半島)を経由して日本に伝来した。
 「きぬがさ」と呼ばれ、大陸から伝来した為、「からかさ」とも呼ばれた。時代とともに改良され、竹を材料にして軸と骨を製作し、傘布に渋柿、亜麻仁油、キリ油等を塗って防水加工した油紙を使用した物になった。ただし防水性には大変優れているが、耐久性がなく、重いという欠点がある。
 和傘には番傘と蛇の目傘などの種類があり、蛇の目傘は、傘の中央部とフチに青い紙、その中間に白い紙を張って、開いた傘を上から見た際に蛇の目模様となる様にした物で、外側の輪を黒く塗ったり、渋を塗るなどのバリエーションがある。現在は岐阜市加納でつくられる「加納の和傘」が、全国で唯一本格的な生産を誇っている。
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2007/2/1


福島 こけし Fukushima Kokeshi Fukushima Kokeshi Dolls

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 福島のこけしは、福島県で作られる、特徴ある民芸品である。
 こけしとは、東北の温泉地で江戸末期ころから湯治客に土産物として売られはじめた、ろくろ引きの木製の人形玩具である。
 本来の玩具としてのこけしは、新興玩具に押されて大正期には衰退したが、一方で趣味人が好んでこけしを集めるようになり、子供の玩具から大人の蒐集物として作り続けられた。
 こけしには10系統の地方差があるといわれ、福島のものは土湯系と呼ばれる。主に土湯温泉、飯坂温泉、岳温泉、福島市、郡山市などが産地である。
 その特徴は、頭部には蛇の目の輪を描き、前髪と、鬘の間にカセと呼ぶ赤い模様がある。胴の模様は線の組み合わせが主体である。
 福島のこけしは、綺麗よりも可愛いという形容がぴったりな、昔ながらの伝統工芸品である。
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