NIPPON Kichi - 日本吉

記事数8件: 1~8 件表示          

2007/5/29


能面 痩男 Noumen Yaseotoko Noh Mask Yase-otoko

Jp En

 能面(のうめん)とは、能楽に用いる仮面である。
 痩男(やせおとこ)は、死後、地獄の苦しみを訴えている男であり、穫物を殺生した罪で地獄に落ちた漁師や猟師が前非を悔いて宴土から現れる幽霊に用いられる。
 眼がくぼみ、頬の筋肉は落ちて頬骨は高く突き出し、眉もひげの毛髪もとても弱々しく、憔悴しきった、覇気のない顔立ちをしている。
 また、眼の表情からは、死後の世界までも、苦しみから解放されない苦悩の様子が感じられる。
 能では、この痩男の面は必ず、亡霊を意味する黒頭(くろかしら)と共に使用する。
 より極端な表情、表現のものに「蛙(河津)」がある。
 痩男は、能の「通小町」「藤戸」「善知鳥」などに使用される、幽霊の能面である。
[+ADDRESS] この記事をお気に入りに、追加します



2007/4/26


夏越の祓 Nagoshi-no-harae 

Jp

 夏越の祓(なごしのはらえ)とは、毎年六月末日に行なわれる禊の行事であり、十二月末日の年越の祓とあわせて大祓(おおはらえ)と呼ばれる。
 半年分の穢(けが)れや罪を祓うとされ、飛鳥時代に宮中行事として定められ、国民の穢れを祓った。
 現在でも各地の神社で行なわれており、境内に作られた茅の輪(ちのわ)を神主を先頭に八の字にくぐり、小川に人形(ひとがた)に息を吹きかけ、罪や穢れを託し海や川に流すなどして、残り半年の無病息災を願う。
 この日、京都では宮中の暑気払いで食べられる氷の代わりに考案された「水無月」と呼ばれる、白いういろうに小豆を載せて三角に切られた和菓子を食す。邪気を払うものとされ、親しまれている。
[+ADDRESS] この記事をお気に入りに、追加します



2007/4/23


万徳院跡 Mantokuin-ato Mantokuin Temple Ruins

Jp En

万徳院跡は、広島県山県郡北広島町に所在する国指定史跡である。
 かつて万徳院は、戦国時代から安土桃山時代にかけてこの地域(安芸)に勢力を誇っていた吉川元長(きっかわもとなが・毛利元就の孫)が天正三(1575)年頃に建立した寺院。武人としての自らの罪を払い、死後に菩提寺にするために建てたとされる。
 当初は山中にひっそりと建つ小さな別邸だったが、元長の死後、弟の広家が菩提寺として相応しいよう参道や石垣、建物の増築など、大改修を行った。しかし関が原の合戦後、慶長五(1600)年に吉川氏が現在の山口県(岩国藩)に移されると、それに伴い万徳院も建物ごと移築された。岩国万徳院は吉川氏の菩提寺となり、安芸の万徳院は放置され跡だけが残った。
 現在は当時の建物の外観をモデルに建物を原寸大に再現した歴史公園「ガイダンスホール青松」として生まれ変わり、歴史の教科書的存在として近隣の人々に親しまれている。
[+ADDRESS] この記事をお気に入りに、追加します



2007/3/27


俎岩 Manaita-iwa 

Jp

 俎岩(まないたいわ)は静岡県伊東市、城ヶ崎海岸に位置する岩場の事である。
 弘長元(1261)年、鎌倉幕府を批判した罪により、配流となった日蓮上人が置き去りにされた場所とされる。海中に浮かぶ凝石灰岩の岩礁であり、満潮時は海に没する。
 日蓮はこの時、船で通りかかった船守弥三郎に助けられて難を逃れた。間近に建つ蓮着寺には、感謝を込めて七字の妙号を記載したといわれる題目岩が残る。
 蓮着寺は後に建立された祖師堂が元となり創建された寺で、日蓮が法衣をかけた袈裟かけの松や、放免された日蓮を見送った祖師送りの浜など、日蓮ゆかりの土地として知られる。
[+ADDRESS] この記事をお気に入りに、追加します



2007/3/16


曽根天満宮 Sone-tenmanguu Sone Tenmangu Shrine

Jp En

 学問の神様、菅原道真公を祀る神社として知られる曽根天満宮。兵庫県の高砂市に所在する。
 伝説によると、平安時代の延喜元(901)年、道真が九州大宰府に流される途中、日笠山で休息していた折に「我に罪なくば栄えよ」と、無実の罪を悲しんで足元の小松を自ら手植えたのが、後の「曽根の松」といわれている。その後、道真の息子、淳茂がこの松のそばに父を祀ったのが曽根天満宮のはじまり。現在の曽根の松は、六代目となっている。
 10月13・14日の秋祭りには一ツ物神事やお面掛け、大竹を割り砕く竹割り、色鮮やかな15台のふとん屋台の練り合わせなどが行われ、多くの観光客を魅了している。
[+ADDRESS] この記事をお気に入りに、追加します



2007/1/23


老谷の大ツバキ Oidani-no-ohtsubaki The Giant Camellia Tree of Oidani

Jp En

 富山県老谷の「大ツバキ」は老谷の奥深く、山峡の開けた高台の雑木林の中に立つ巨木。幹回りは最大3.87メートルもあり、単独樹幹では日本でも屈指の巨木だと言われている。
 枝張りは、東西に7.9メートル、南北に11.0メートルの広がりを持ち、その面積は約51平方メートルにもおよぶ。天空に向かって縦横に伸びる枝ぶりはきわめて神秘的で、枝と枝が絡み合うかのように接合・癒着している様はまるで木の精が宿っているかのように荘厳だ。
 このような枝ぶりになったことについて古くからの言い伝えが残る。その昔、池田城に仕えた武士が無実の罪で打ち首になった。その妻は悲しみのあまり死んでしまったが、墓標の代わりに植えられたツバキが不思議なほど成育がよく、池田城主を恨むかのように枝を固く交差させた。やがて池田城は落城したが、これと前後してツバキの成長は遅くなった、というものである。
[+ADDRESS] この記事をお気に入りに、追加します



2006/12/15


祐徳稲荷神社のお火たき Yuutoku-inarijinjyano-Ohitaki Ohitaki at Yutoku Inari Shrine

Jp En

 佐賀県鹿島市にある祐徳稲荷神社では、秋の祭りの神事として「お火たき」という祭りが行われる。
 昔は旧暦11月8日に行われていたが、現在は新暦の12月8日、新嘗祭の夜に行われる。春から秋にかけ農民の暮らしを見守った後、冬の山へ戻る神に感謝し、来年の五穀豊穣と家内安全を祈る火祭りだ。火にあたると病気を癒し、また知らず知らずのうちに犯した罪や穢(けがれ)が祓い清められるという。
 この祭儀は日没から夜にかけて行われる。宮司の祝詞が終わると、ご神前の浄火が松明に移され、それをさらに境内に設けられた「お山」と呼ばれる御札などを高く積み上げたものに点火する。一斉に燃え上がる御神火の荘厳さに、境内を埋め尽くした参拝者たちから「ワァー」という喚声が上がるほどの迫力だという。
[+ADDRESS] この記事をお気に入りに、追加します



2006/11/28


足羽川 桜 Asuwagawa Sakura The Asuwa River

Jp En

 福井県の中心を貫いて流れる足羽川(あすわがわ)。堤防に並ぶ桜並木は、「さくら名所100選」にも選ばれている。日本一のスケールと言われるほどの約600本、延べ2・2kmもの見事な桜並木だ。4月上旬の満開時には、ピンク色の壮大なトンネルくぐりが楽しめる。この美しいソメイヨシノは、開花期間中の夜間、「ふくい春まつり」としてライトアップされ、昼間とはまた違った幻想的な散策が楽しめる。
 6月には「夏越の大祓い(おおはらい)茅の輪と形代(かたしろ)流し」が行われる。木製の人形(ひとがた)などの形代を水に流し、形代に託した罪や病を川に流すのだ。
 福井の風習に根付いた「年中行事」は市民の生活の一部として確実に受け継がれ、守り伝えられている。
[+ADDRESS] この記事をお気に入りに、追加します



記事数8件: 1~8 件表示          
NIPPON Kichi - 日本吉 - 日本語に切り替える NIPPON Kichi - 日本吉 - to english

モノ・コト・ミル・ヒトで綴る
日本の美意識。

現在の記事 5444
カテゴリーズ
都道府県
キーワードシャッフル
お気に入り
キーワード検索
閲覧履歴



Linkclub NewsLetter