NIPPON Kichi - 日本吉

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2007/10/12


甲州水晶貴石細工 Kousyuu-suishou-kisekizaiku Koshu Crystal Carving

Jp En

 「甲州水晶貴石細工(こうしゅうすいしょうきせきざいく)」は、山梨県内で作られる天然石を加工した美術工芸品や装身具の総称で、その研磨細工技術は長い歴史の中で発展し、国内ばかりか海外からも高い評価を得るようになった。
 平安時代、景勝地として知られる御嶽昇仙峡の奥地から水晶が発見された。当時は原石のまま飾って楽しんでいたが、次第に細工を施すようになり、江戸時代になると京都から職人を招いて玉造りの技法を学び、これが甲州研磨の基礎になっていった。戦後、輸出が急増し生産のピークを迎えたが、現在は国内向けに高度な技術を駆使した製品を提供。一部は皇室に献上されている。
 伝統の職人技は、自然が生んだ天然石の透明感あふれる色合いと輝きを最大限に引き出し、ただ美しいだけではなく、生命感や躍動感までを表現していて見事というほかない。
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2007/4/25


河野道一 Kouno Mitihito 

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 1939(昭和十四)年、甲府市生まれ、甲州水晶貴石細工の伝統工芸士。
 91年に伝統工芸士に認定。日本伝統工芸展、伝統工芸新作展、水晶彫刻新作展知事賞等、多数入選。
 甲州水晶貴石細工は約千年前、山梨県「御岳昇仙峡」で水晶の原石が多数発見されたことから始まる。当初は珍しい置物として扱われていたが、江戸時代末期、京の職人、玉屋弥助が金桜神社の神官に加工の技術を伝え、そこから様々な加工方法が生まれた。
 石一つ一つには景色が秘められており、それらを探し出すのが職人の仕事、と氏は語り、水晶、翡翠、瑪瑙などの天然石を様々な作品に作り上げてゆく。
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