NIPPON Kichi - 日本吉

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2007/12/7


春国岱 Syunkuni-tai Shunkunitai

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 北海道東部の根室半島にある「春国岱(しゅんくにたい)」とは、海流に乗って堆積した砂が積もってできた小さな丘の名前で、オホーツク海と風蓮湖(ふうれんこ)を隔てている細長い砂州のことをいう。海に浮かぶ森のようにも見え、長さが8キロメートル、幅は1・3キロメートルもある広い砂州である。
 自然の風景をそのまま残している場所として、学術的にも知られている。砂の丘の中央には、国内で砂丘に自生する唯一のものとしてアカエゾマツの純林があり、またハマナスの群落が3キロメートルにわたって存在するなど、植物が豊かに成長する環境が整っている。
 海岸沿いは湿地となり、タンチョウの繁殖場所には絶好の場所となっており、また海の魚を捕るためオジロワシも生息している。
 生態としては決して安定した環境とはいえないが、厳しい環境ながら人の手がほとんど入らず、自然が豊かに残されていることが、恵まれた環境として成り立つ最大の理由であるといわれている。
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2007/10/18


オシンコシンの滝 Oshinkoshinno-taki 

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 北海道斜里郡斜里町を流れるチャラッセナイ川の河口付近にある、知床半島最大の滝が、オシンコシンの滝である。
 知床半島中央部に位置する遠音別岳西側斜面を源流としている。「日本の滝百選」にも選ばれた。
 名前の由来は、アイヌ語の「オ・シュンク・ウシ・イ」が訛ったもので、「川尻にエゾ松が群生するところ」という意味から転じたもの。
 知床八景のひとつい挙げられ、緩やかな傾斜の岸壁をオホーツク海に向かって流れる勇壮な大瀑布は、迫力があり、途中から流れがふたつに分かれていることから「双美の滝」とも呼ばれている。
 滝の上にある展望台からはオホーツク海や知床連山を一望でき、特に流氷の時期は、見渡す限り白い海原が広がり、息を飲むほど美しい眺めを見ることができる。
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2007/8/7


モヨロ貝塚 Moyoro-kaizuka 

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 網走市街を流れ、オホーツク海に注ぎ込む網走川の河口左岸の丘陵地帯に「モヨロ貝塚」はある。
 ここは1300年程前に、サハリンなどからオホーツク沿岸に移住してきた先住民族「オホーツク文化人」の最大の遺跡とされ、約3ヘクタールの場所に大きな五角形の住居をはじめとした27箇所の竪穴住居跡があり、国の指定史跡になっている。
 アイヌ文化以前の人々の暮らしは、オットセイやアザラシを狩猟し、それを解体、油を作るなど多くの人々がチームを編成し行っていたことが伺われる。また、骨や牙に彫った動物像、細い優雅な線文様の土器、油を入れていたオホーツク土器などが見つかっている。
 更に青銅の鈴や鐸、帯飾りなども出土され、大陸との交流もあったことが伺える。
 貝塚前に立つ丸太小屋風の建物は「モヨロ貝塚館」で、オホーツク土器や石器、動物の骨格器などや貝塚の地層断面の模型を見る事ができる。
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2007/7/30


コムケ湖 Komuke-ko Lake Komuke

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 「コムケ湖」はオホーツク海に面した丘陵地帯にあり、10km程東にあるサロマ湖と同じ汽水湖である。アイヌ語で曲がっている沼を意味するコムケトーが名前の由来で、湖は大小三つに分かれ水路で繋がっている。
 夏、海岸線にはハマナスやコケモモが咲き、秋には真っ赤な絨毯を敷き詰めたかの様にサンゴソウ群落が赤く色付く。北側にはガンコウランの群生地として有名なコムケ原生花園もある。
 たくさんの野鳥が飛び交い賑やかな周辺は、春と秋になると渡り鳥たちが訪れ、ゆっくりと羽を休めている。鳥たちの種類はハクチョウやアオサギ、シギ、チドリ、ノゴマなど250種以上が確認されており、まさしく野鳥と野草の楽園となっている。
 夕暮れ時、豊かな水をたたえる湖と赤く染まった空が相まって、幻想的な情景を醸し出し心を和ませてくれる。
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オホーツク庭園 ohotsuku-teien Okhotsk Garden

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 北海道紋別市街の中心部に、オホーツク海が一望出来る流氷展望台があり、これを目印とする紋別公園(もんべつこうえん)がある。「オホーツク庭園」はその紋別公園の一部にあり、多くの木々に囲まれ日本の情緒溢れた美しい庭園が整備されている。
 庭園では、木々の静かなざわめきが時間の経過を忘れさせてくれ、人工ではあるが岩肌を流れ落ちていく3つの滝は涼を誘う。日本庭園の趣きを持つこの庭園は紋別八景の一つに数えられ、自然な景観を楽しませてくれる。
 春、桜の季節にはお花見、真夏の暑い季節には夕涼み、そして紅葉の季節には紅葉狩りと四季折々の情景が楽め、多くの人々が訪れている。
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2007/7/23


オホーツク海の流氷 ohotsuku-kai-no-ryuuhyou Drift Ice on the Okhotsk Sea

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 北海道のオホーツク海は、冬になると流氷に覆われることで有名だ。
 厳寒期には海面の80%が流氷に覆われる。流氷が出来始まるのは、11月中旬頃、サハリンの北、アムール川河口付近の海上。誕生した流氷は、どんどん成長しながら北風と海流に流され、2000kmの旅をして、1月中旬頃に網走の沖合いに姿を現す。
 オホーツク海は、アムール川からたくさん真水が流れ込むため、海面近くに塩分の薄い層が出来る。塩分の薄い海水は凍りやすいため、流氷が成長すると言われる。
 この遠い北の海で生まれた氷が豊富なプランクトンを運んでくるため、毛がにやサケ、マス、ホタテなどの海の幸をはぐくむのだという。
 見渡す限りの白い大氷原と波の音のしない、静まり返った時間。オホーツク海の流氷は、自然の神秘が生み出す詩情あふれる世界である。
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2007/7/17


武利岳 Mrii-dake 

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 北大雪の石狩山地の一つである武利岳(むりいだけ)は、かつてアイヌ語で男山を意味するピンネシリと呼ばれていた秀峰である。8合目から山頂にかけて、ゴツゴツした岩肌が姿を現す起伏に富んだ尾根が続く山である。
 標高1876mの山頂からは、大雪連峰などの山々を一望する事ができ、眼下には雲海が流れる神秘的な景色が広がっている。また、天候の良い日にはオホーツク海が望めるのも魅力の一つである。
 7合目付近では、7月にヒメイソツツジやチシマキンバイソウ、7月から8月はチシマギキョウやエゾツツジなどの小さく可憐な高山植物が一面に咲き乱れ、美しい景色を楽しませてくれる。
 見晴しの良いことで有名な武利岳は、踏破しようという登山愛好者が途切れることなく訪れ賑わっているのが特徴だ。
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2007/7/10


熊越の滝 Kuma-goe-no-taki 

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 北海道東部知床半島のほぼ中央。そのオホーツク海側にある羅臼町を流れる、羅臼川にかかるのが熊越えの滝だ。
 落差15mほどの高さを白く、豪快に流れ落ちる瀑容は、さすが名前に熊という字が入るだけのことはある、と思わせる迫力をかもし出している。
 しかし、その名前の由来はそんな勇壮なものではなく、動物と人との間の、ある物語に彩られている。
 昔、猟師に追われた熊の親子がこの滝に追い詰められた。親熊は小熊だけでも滝の上に逃がそうと、下から小熊を押し上げようとした。そんな親子愛に心打たれた猟師は、その二頭を逃がしてやった。以来、羅臼の熊は人を襲わなくなったという。
 そんな、心温まる逸話を名に冠した滝なのである。
 融雪期には水量も増え、よりいっそうとその雄大な飛瀑と流れ落ちる轟音を味あわせてくれる美しい滝だが、そんなやさしい秘話を聞けば、滝を見る目も幾分変わってくるというものだ。
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