NIPPON Kichi - 日本吉

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2008/3/5


月のお皿 Tsukino-osara Moon Plate

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 かつて日本には、満ち欠けによって形を変える月を描写する多くの言葉があった。新月、繊月(さんげつ)、三日月、上弦の月、下弦の月、小望月(こもちづき)、立待月(たちまちづき)、寝待月(ねまちづき)、有明月などの呼び名は、どれも風情にあふれている。
 柴田睦子作「月のお皿」は、金色の飛沫模様が美しい平らな皿だ。デザインはシンプルにして、その姿は威風堂々。静かさの中に強さがある。乗せる料理や季節の食材によって、皿と料理のふたつの表情が豊かに変わる様を味わえるのは、日常の贅沢。
 料理をあしらっておぼろ月夜に見立てるもよし、金の飛沫に月光のしずくを感じるもよし。客人のもてなしはもちろんのこと、ふだんづかいの皿としても役立つ一品である。
 
サイズ:(センチ)
(大)横27×奥27×高2・5
(小)横15×奥15×高2
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2008/1/8


彩絵檜扇 Saiehiougi Saie-Hiogi Fans

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 彩絵檜扇(さいえひおうぎ)は、平安時代に誕生した美術品。檜の薄板で作られた扇で、豪華絢爛な彩色が美しい。
 主に宮中においての儀式に際し、公家の男女が正装する際に装身具のひとつとして用いられた。位により板の枚数が異なる。現在は熱田神社に1握、厳島神社に5握、熊野の阿須賀神社に1握を残すのみとなっている。
 糸巻の檜の薄板の表裏に、胡粉(ごふん)の下地を施し、雲母(きら)を塗る。上に金銀箔、野毛砂子(のげすなご)を贅沢に散らし、濃厚な岩絵具を使って絵柄を施す。花鳥風月や公達(きんだち)、女房などの人物をモチーフに軽妙な筆致で彩色、絵巻物のような実に華やかな趣をかもし出している。
 彩絵檜扇は国の国宝および重要文化財に指定されている。
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2007/10/17


京すだれ Kyou-sudare Kyosudare

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 京すだれ(きょうすだれ)は、高級品として知られる、京都府にて作られるすだれである。
 御簾(みす)は平安時代の宮廷の調度品として欠かせぬものであったが、町家では贅沢であるとして御簾の使用が禁じられたため、縁のない竹すだれが用いられた。
 すだれは神社仏閣・料亭など、伝統や格式を重んじる場所の多い京都ならではの工芸品として受け継がれてきたが、明治以降は角ひごが丸ひごとなり、四方に縁のついた座敷すだれが京すだれとして全国に広まった。
 現在も手づくりのすだれのほとんどが京都で生産されており、原料は琵琶湖東岸の物が最高とされ、間仕切りや日除けとしての実用性と趣のあるデザインが人気を集め、欧米などへも輸出されている。
 京すだれは、涼やかで雅な日本の伝統的調度品である。
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2007/9/13


金華山 Kinka-san 

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 金華山(きんかざん)は、宮城県石巻市に面した石巻湾に浮かぶ島であり、その島全体を覆うように聳える山のことである。
 山頂までの高さは445mで、周囲約26kmの島全域が山となっている。岩盤がむき出しの海岸線から原生林の山が隆起する様は、荘厳ささえ感じる迫力である。
 青森の恐山、山形の出羽三山と並び「奥州三霊場」に数えられる超自然の霊島であり、島のほぼ全てを太古の原生林が覆い、神の使いとされる鹿が多数生息する不思議な島でもある。
 また、島全体はおよそ千二百年以上前に祀られ、「三年続けてお参りすれば、一生お金に困ることはない」という言い伝えを持つ黄金山神社の神域となっている。
 そのため、古来から登山信仰のお山がけが行われ、その頂上からは遠く仙台市や蔵王、栗駒連峰を眺望することができる。
 多くの自然と歴史が残されたこの島には、霊験と景勝、島に息づく命の美しさを同時に味わう贅沢を求めて、今も参拝者が途切れることなく訪れている。
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峰仙寺 Housen-ji 

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 峰仙寺(ほうせんじ)は、宮城県の本吉町にある古刹である。
 その創建は正平九(1354)年と伝えられ、この地方を治めていた葛西氏の家臣であった米倉持村により開基。以後、代々の米倉家の菩提寺でもある。
 それだけの歴史を持つ故、寺宝として多くの古仏像や仏画が伝えられており、中でも絹本著色佛涅槃図(けんぽんちゃくしょくぶつねはんず)は、天文八(1539)年に京都から持ち込まれたものとされ、涅槃図が物語る歴史と芸術性の高さから宮城県指定の文化財となっている。
 その他にも一六善神像図や釈迦牟尼仏坐像(しゃかむにぶつざぞう)などが、県や町の文化財指定を受け、大切に保存されている。
 寺は寺宝だけでなく、その刹容も素晴らしく、高台に位置する境内からは本吉の町を一望できる。四季の草木に彩られた庭園は手が行き届いていて、本堂や鐘堂、山門などの建物とも見事な調和を見せ、折々の情景を楽しめる。
 歴史のロマンと風情にあふれる名刹での一時は、とても贅沢なものである。
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2007/8/21


板山 春の山車祭り Itayama Haru-no-dashi-matsuri Spring Dashi (Float) Festival in Itayama

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 山車の町としても知られている半田市。毎年春になると市内十の地区において、それぞれの神社に奉納すべく山車祭りが勇壮に行われる。
 町の山車の総数は三一。どの山車にも名工による精巧な彫刻や装飾が贅沢に施されており、見る者の目を奪う。
 半田市の南西に位置する板山地区。ここでは、板山神社に本板山組本子車(ほんこしゃ)、大湯組花王車(かおうしゃ)、小板組旭車(あさひぐるま)の三台が、八幡神社に日役組神力車(しんりきしゃ)が曳き出される。
 伝統的な衣装に身を包んだ大勢の人々が、重量のある大きな山車を曳き回す様はまさに壮観である。
 山車の曳き回しの他、板山神社では獅子舞や巫女舞(みこまい)、三番叟(さんばそう)などが奉納される。特に獅子舞は板山獅子と呼ばれ、県の無形文化財にも指定されており、幕末から伝わる大変歴史の趣深い祭りである。
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2007/8/1


浅布渓谷 Azabu-keikoku Azabu Gorge

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 宮城県北部に聳える栗駒山に源を発する迫川(はざまがわ)の上流約1.6kmに渡って連なる渓谷が、浅布渓谷(あざぶけいこく)である。
 侵食された岩が見事な自然の造形美を織り成す景勝地として知られており、その岩を覆うように茂る樹木は、初夏の新緑や秋の紅葉のシーズンになると、雄大に映える渓谷の自然景観に美しい彩を添えてくれる。
 夏には多くの釣り人や清々しい渓谷の自然美と、豊かに流れる水に涼を求めてやってきた人々で賑わいをみせる。
 変化に富んだ渓谷には「四巻の滝」と「不動の滝」の二つの滝がある。どちらの滝もすぐそばまで行くことができ、川幅一杯に広がって流れ落ちる不動の滝、川幅の狭い急流部分で豪快な飛瀑を見せる四巻の滝の迫力を間近に楽しむことができる。
 両岸の岩肌を彩る赤や黄色の美しい模様を眺めながら、足元を流るる滝の瀑音にも耳を傾ける。贅沢なまでの癒しの一時がそこにはある。
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2007/7/30


揚亀園 Youki-en 

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 揚亀園(ようきえん)は、津軽地方で流行した大石武学流(おおいしぶがくりゅう)と呼ばれる近代庭園の一つである。
 揚亀園は弘前の実業家中村三次郎の依頼で大石武学流の四代目宗家・小幡亭樹が作庭を行い、五代目宗家・池田亭月がその後の手を加えたとされている。
 複雑な形の池を中心にして敷地の東側には、茶室の揚亀庵(ようきあん)を配置。庵の脇には手水(ちょうず)鉢を置いた、離れ蹲踞(つくばい)が設けられている。
 津軽富士と称される美しい岩木山姿と、弘前公園の見事な老松を背景に、贅沢とも言える、落ち着いたくつろぎのある空間が広がっている。
 現在、揚亀園は津軽地方の文化を紹介する施設、津軽藩ねぷた村の中で、その素晴らしい景観を見ることができる。
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