NIPPON Kichi - 日本吉

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2008/1/17


大津絵 Ootsu-e 

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 大津絵(おおつえ)は、滋賀県大津地方の代表的な郷土みやげ品で、伝統民画と呼ばれる。その大半は、強烈な人間風刺がテーマになっている。
 江戸時代初期、東海道近江国追分あたりの名もなき画工が軒を並べ、街道を往来する旅人らに、信仰の対象として仏画を描き売ったのが始まりという。時代の変遷と共に世俗画、風刺画、人物画、風俗画へと転じ、また教訓的な和歌を添えたものも登場するなど、そのモチーフは百種類以上にのぼる。
 江戸時代を通じて東海道大津宿の名物となった大津絵は、文化・文政期(1804~1829)には「大津絵十種」と呼ばれる代表的画題が確定し、そこから「大津絵節」が生まれ、全国へと伝播していった。
 シンプルでのびのびとした描線、どこかユーモラスで風刺のきいた絵柄、そして独特の鮮やかな彩色が見る者を惹き付ける。現在は、紙に描かれたもののほか、絵馬やひょうたん、皿や掛け軸などもある。人間風刺という普遍的なテーマゆえに、いつの時代も民衆の心を捉えて離さない。
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2007/12/26


能楽 Nougaku 

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 伝統的な演劇である「能」「狂言」「式三番(しきさんばん)」の三種を総称して「能楽(のうがく)」という。室町時代より600年以上、演じ受け継がれてきた日本を代表する舞台芸術で、言葉や節回しは室町時代の様式を今に残している。
 能楽の源流を辿ると奈良時代まで遡るが、大陸から伝わってきた「散楽」という民間芸能が「猿楽/申楽(さるがく、さるごう)」と呼ばれる様になり、鎌倉時代の中期頃には俳優である「シテ」の歌や舞いを中心に、相手役の「ワキ方」、伴奏である地謡(じうたい)や囃子を行う「囃子方」、「狂言方」などで構成された音楽劇へと発展していった。
 その後、小面(こおもて)や翁などの能面を使用する「能」や、時代と共に様々な世相をとらえて風刺する台詞劇の「狂言」へと戯曲や演劇技法、出演者と細かな区別がされていき、現代に至っている。
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2007/7/12


鳥獣戯画 Chou-juu-giga Choju Giga Scroll

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 鳥獣戯画は京都嵐山、栂尾山高山寺に伝わる絵巻物である。
 正しくは「鳥獣人物戯画巻」と称される。甲、乙、丙、丁の全四巻、国宝。
 平安時代末期から鎌倉時代前期、天台宗座主、鳥羽僧正覚猷(とばそうじょうかくゆう)の作とされるが、複数の人物の作品をあわせたとも言われる。
 動物を擬人化して描いたもので、兎、猿、蛙などを始め牛、犬、麒麟などの神獣も描かれている。内容は当時の世相をおおらかに風刺したものだが、一部脱落があり不明な点もある。
 擬人化や動きを表す効果線などが多く使われており、現在の漫画やアニメーションの元祖であると言われている。
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2007/2/15


狂言 Kyougen Kyogen

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 狂言は室町時代に成立した日本の伝統芸能。能と同時期に猿楽から発生したものとされる。
 現在「能楽」と称される場合は式三番、能、狂言の三種類をさす。
 単体で演じられる本狂言、能の幕間の際に解説、息抜きで演じられる間狂言、祝い事に使われ、歌舞伎でも演じられる三番叟に大別される。
 面を使い、舞踏と劇の要素が多く、悲劇的な演目が主体の能に対して、狂言は物まねや台詞劇が多く、喜劇、滑稽話などが主体で演じられる。
 日本最初の喜劇であり、軽業、曲芸などとは異なり、話の筋や言葉遊び、風刺が使われるのが特徴。
 主役をシテ、脇役をアドと称して演じる。衣装と面は能に比べれば簡素であり、演じるものも庶民や喜劇的な悪役などが多く、神霊が多い能と対照的で古来の庶民劇を今に伝える。
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