富貴寺は、大分県豊後高田市にある天台宗の寺である。本尊は阿弥陀如来座像。大堂は境内に存在しており、国宝となっている。
　富貴寺は、養老２（７１８）年に仁聞が開基したと伝わる。
　富貴寺大堂は１２世紀後半に創建された阿弥陀堂形式の建築で、九州最古の木造建築である。
　京都の平等院の鳳凰堂、岩手の中尊寺の金色堂と並ぶ日本三大阿弥陀堂に数えられる、とても貴重な建造物である。
　内部には重文の阿弥陀如来座像と、日本の四大壁画の一つに数えられている重文の壁画がある。
　屋根は宝形造、「行基葺き」の瓦葺きである。堂は正面柱間が３間、側面が４間で、正面幅よりも奥行が長く、堂内後方に仏壇を置いて、その前方に礼拝のための空間を広く取っている。
　富貴寺大堂は、平安建築として大変歴史的な建築物である。