NIPPON Kichi - 日本吉

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2008/7/11


土瓶 Dobin 

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 土瓶(どびん)とは、湯を沸かすために用いる道具の一種で、基本的に陶磁器できたものの総称である。同じ用途で、金属でできたものは「やかん」と呼ばれる。
 やかんのように直接火にかけられるものもあるが、磁器製の場合は急須の代わりとして用いられ、陶器、磁器にかかわらず急須より比較的大きいものが多い。
 その形状はやかんや急須とほぼ同じで、湯をためておく胴部に注ぎ口がつき、胴部の上に熱を伝えにくい竹や籐などを用いた持ち手が付く。
 茶の湯では急須のように容器の中で茶をたてることはせず、主に茶碗に湯を注いで茶をたてるため、土瓶が用いられている。
 ただ、取っ手が胴の上部につく上手(うわで)のものは、それが急須であっても土瓶と称することもある。
 保温性のよい陶磁器でできた土瓶は、火を通しすぎることなくお茶の味を引き立ててくれ、茶の湯の名脇役として茶室をはじめ、様々な場面で活躍している。
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2008/3/10


形彫根付 Katabori-netsuke 

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 形彫根付(かたぼりねつけ)とは、根付のうち、木や牙歯類、陶器、金属、漆、琥珀、珊瑚類、ガラスなど、様々な材料を用いて立体的に人や動植物などを象ったものをいう。
 根付は、江戸時代にお金を入れるための巾着(きんちゃく)や煙草入れ、矢立て、印籠(いんろう)などの提げ物(さげもの)が帯から落ちないよう、紐で留めるために用いた留め具のこと。おおむね一九世紀半ばまでのものを古根付(こねつけ)、それ以降のものを現代根付(げんだいねつけ)と呼んで区別している。
 江戸時代初期は実用性を重視した簡素なものが多く、時代と共に装飾性も重視されるようになり、江戸時代中期に入って爆発的に流行した。明治時代に入ると海外から高い評価を得て輸出が盛んになり、その後、一時衰退に向かうが、近年になって様々な分野から技術者や多種多様な素材が参入。再び注目されつつある。
 今日は、古根付・現代根付ともに日本独特の文化を伝える美術品として扱われ、特に海外での評価が高い。
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2007/12/4


ちりかん Chirikan 

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 ちりかんは、頭の飾り部分がバネで支えられている、古典的な簪(かんざし)である。
 簪は、女性が髪を結う時に使う日本の伝統的な装身具であり、特に江戸時代後期には様々な種類の物が作られ、髪を飾った。
 ちりかんは他のかんざしと大きく違い、下がりだけでなく飾りもゆらゆらと揺れる簪で、土台の先端に細いスプリングを取り付け、さらにその上に飾りを付ける事で、飾り自体がゆらゆらと細かく揺れる仕組みになっている。
 飾り同士が揺れてぶつかり合うと金属的なチリチリという音をたてたことから、「チリチリ音のする簪」で、ちりかんと呼ばれるようになったと言われている。
 芸者衆などが前差として用いる事が多く、舞妓がお座敷を務める際に使われたり、日本舞踊など日本髪のかつらをつけての踊りに広く使われている。
 ちりかんは、揺れる飾りが若々しさを表す、伝統の髪飾りである。
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びらかん Birakan 

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 びらかんは、髪の前の方に付いている細い短冊状の金属がぶらさがっている簪(かんざし)である。
 簪は、女性が髪を結う時に使う日本の伝統的な装身具であり、特に江戸時代後期には様々な種類の物が作られ、髪を飾った。
 びらかんは主に金属製で、頭の部分が扇子のような形状をしているものや、丸い形のものがあり、家紋が捺されている。
 頭の平たい部分の周りに、ぐるりと細長い板状のビラが下がっており、耳かきの無い平打にビラをつけたような形状といえ、「扇」、「姫型」とも呼ばれる。
 簪の中にびらびら簪という未婚女性向けの簪があり、簪の端部分から垂れ下がった装飾品が特徴で、びらかんはこの一種のような形状であるが、別物とされている。
 びらかんは、現代の舞妓などがよく用いている、娘向けの伝統的な髪飾りである。
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2007/11/22


平打簪 Hirauchi-kanzashi 

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 平打簪(ひらうちかんざし)は、平たい円状の飾りに、1本または2本の足がついた簪である。
 簪は、女性が髪を結う時に使う日本の伝統的な装身具であり、特に江戸時代後期には様々な種類の物が作られ、髪を飾った。
 平打簪は形が薄く平たい形状で、円形・亀甲形・菱形・花型などの枠の中に、透かし彫りや、毛彫りで定紋・花文などをあらわしたものとされる。
 武家の女性がよく身につけた銀製、或いは他の金属に銀で鍍金したものは特に銀平(ぎんひら)とも呼ばれる。
 定紋は、大奥・武家などの婦人が用いたものであるが、江戸後期の芸者の間には自分の紋ではなく、貞節を誓う想い人の家紋を入れるのが流行したという。
 平打簪は、木やべっ甲、プラスティックなど、様々な素材で製作されている伝統の髪飾りである。
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2007/11/20


香炉 Kouro 

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 香炉(こうろ)とは、香を焚き、楽しむための器であり、上面、または側面に大きく開口した筒、椀、箱、皿状の容器である。
 インドに起源をもつ香炉は、中国・朝鮮を経て、仏教の伝来後、間もない時代に日本にも渡来したとされている。
 香炉は、金属・陶磁器などで作られており、インドでは臭気を消すために利用されていたが、日本に伝わってからは、仏具として多く使われるようになった。
 焼香は人間の悩みを乗り越えて精進する事を意味し、また、塗香(ずこう)という、香りを身体にあてて清める方法があり、これを持戒として正しい生活を送る事を、仏道では釈迦が諭している。
 仏具としてだけでなく、工芸品としての香炉も存在し、居間や寝室でも香の香りを楽しめる。
 香炉は、香を焚くための仏具であり、伝統的な工芸品道具である。
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2007/11/9


雪駄 Setta 

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 雪駄(せった)は、日本の伝統的履物である。
 畳表の草履の裏底に牛革を貼って防水機能をつけたもので、かかとにつけた皮の部分には金属製の鋲が打ち込まれている。
 雪の日の茶会で露地入りするのに千利休(せんのりきゅう)が開発したという説や、利休と交流のあった茶人・丿貫(へちかん)の創始とも言われている。
 歩くとかかとの金具がチャラチャラと鳴り、「雪駄ちゃらちゃら」と言われ、粋とされた。
 江戸時代には主に茶人や風流人、江戸町奉行所の同心が用いるものとされたが、現代では男性が着物を着る場合に用いられている。
 鼻緒にちょっと指の先をひっかける程度で、後ろはかかとがはみ出すようにして履くのが粋な履き方とされている。
 雪駄は、風流で高級な草履とも言える伝統的履物である。
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七宝焼き Shippou-yaki 

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 七宝焼き(しっぽうやき)とは、日本伝統の工芸技法である。
 陶磁器のように土を焼くのではなく、土台に金、銀、銅などの金属を用いてその表面にガラス質の釉薬(ゆうやく)を施し、短時間で焼成する。
 七宝焼きは中近東で生まれ、シルクロードを通って中国から日本に伝わったとされている。
 かつては刀装具や釘隠し、襖の引き手などの装飾に使われていた。しかしその技術は各家の秘伝であり、万人に広まることはなかった。
 京都の平田道仁(ひらたどうじん)が、江戸時代初期に朝鮮半島の工人に七宝焼きの技術を学んだと言われている。また、江戸時代後期には尾張の地で梶常吉が独力で七宝焼きの技法を解明し、「近代七宝」が始まったとされる。
 七宝焼きは、金・銀・瑠璃・しゃこ・めのう・赤珠の七種の宝石の美しさを表現したと言われる伝統的な工芸品である。
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