有楽苑は、織田信長の実弟、織田有楽斎が創建したものであり、現在の場所に移設された。
　有楽斎は利休門下七哲のひとりとして波乱万丈の人生を送ったことで知られる。
　犬山城の東に位置する。国宝茶室如庵、重要文化財旧正伝院書院、古図により復元された元庵、新しく建てられた弘庵など、茶道文化上貴重な建物が残る。
　静かなたたずまいをみせる如庵は、茶の湯の創世期に尾張の国で生まれ、昭和１１年に国宝の指定をうけた、茶道文化史上最も貴重な遺構である。
　京都山崎妙喜庵内の待庵、大徳寺龍光院内の密庵とともに、現存する国宝茶席３名席の１つである。
　現在では一般の観光客にも開放され、茶会や記念品の買い物客で賑わっている