NIPPON Kichi - 日本吉

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2008/11/6


南京玉すだれ Nankin-tamasudare 

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 「アァ、さて、さて、さてさてさてさて、さては南京玉簾」。
 この独特の呼び込みから始まるのが、日本の大道芸の一つである南京玉すだれ(なんきんたますだれ)である。
 一人の演者が、長さ20~30数cmの竹製の小型のすだれを持ち、唄にあわせて踊りながらすだれを変化させて釣竿や橋、しだれ柳などに見立てる芸である。
 歴史のある芸で、その発祥は富山県の民謡こきりこ節に用いられるささらが原型といわれ、玉すだれを使った大道芸が現れたのは江戸期になってからである。
 正式名称は「南京無双玉すだれ」とされ、当時の大国であった明の大都市、南京の名をつけることで、芸の希少性や価値を高める意図があったとされ、南京発祥の芸ではない。
 現在町で見かけることはほとんどなくなったが、今もいくつもの保存会や流派があり、また、カルチャースクールなどでも教室が数多く開かれるなど、大道芸としての認知度はゆるぎないものとなっている。
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2008/10/31


岡崎正宗 okazaki-masamune 

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 岡崎正宗(おかざきまさむね)は、鎌倉時代後期から室町時代前期にかけて相模国鎌倉で活動した、日本刀剣史上もっとも著名な刀工。
 詳しい系図や生没年等は不詳とされている。
 古刀の秘伝には「五ヵ伝」と総称される、山城・大和・備前・美濃・相模の五ヵ国それぞれに伝来する特徴的な作風があるが、正宗はこのうちの「相州伝」の完成者である。のちに一派を開き、無比の名匠と称せられ、多くの弟子を輩出した。
 正宗という人物にも逸話は尽きなく、それらは今なお講談などでも取り上げられているほか、正宗が鍛えた日本刀は切れ味や頑強さだけが評価されていた訳ではなく、刀剣の放つ神秘的な妖艶さや美術工芸品としての芸術性の高さも賞賛され、「正宗」の名は、のちの名刀の代名詞として後世の刀工に影響を与え続けている。
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2008/10/22


室町彫刻 muromachi-choukoku 

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 室町彫刻とは、室町時代(1392~1573)に彫られた、主に仏像・肖像彫刻のことである。
 南北朝・室町を通じて木彫が主流で、偶像を必要としない禅宗が盛んになった事もあり、仏像製作において著しい発達を見た鎌倉時代に比べ、多くの仏師たちは職業仏師に徹し、従来の形式を追うのみで新しい様式を生み出すことがなかったとされる。
 しかし禅宗寺院では仏像はなくとも祖師や開山の像がまつられており、これら肖像彫刻は、個性的な写実表現と禅宗的人格表現を基調とした新しい感覚のものであった。
 また実際には、戦火に見舞われながら仏像が造られ続ける中で、合理性が追求された箱型寄木造りが採用されたり、接着用の膠(にかわ)が多用されたりするなど技法上の改革もあった。
 一方、観阿弥、世阿弥によって大成された能から、仮面彫刻としての能面が生まれている。
 室町彫刻は、仏像彫刻に代わり肖像彫刻が主流となっていった時代の彫刻である。
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2008/9/29


槍 Yari 

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 槍(やり)とは、相手を叩いたり突き刺すための武器の一種である。長く伸びた棒の先に突き用の刀剣が装着されたもので、歴史の古い武器である。
 主に、柄と槍頭の二つの部品で構成される。柄は主に木製で、長さは数cmから長い物では5m以上に及ぶ。槍頭は硬質の刃状で、石製の物から金属製の物まで時代によって異なる。
 獣に対する狩の手段として、鋭い牙や爪、突進力を有する動物に槍の持つリーチは有効であった。また、対人の戦闘・戦争においても、剣や棍棒を持った相手のリーチ外から攻撃する、馬上の相手を攻撃する、盾越しに攻撃するなど、用途は多岐に渡る。
 その長さ故に狭い場所での取り回しが欠点となるが、集団戦では味方同士で連携する事により補えるため、洋の東西を問わずして戦場における主兵装として活躍した。
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緞子 Donsu 

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 緞子(どんす)は、日本に伝わる織物のひとつである。
 経糸(たていと)に諸撚本練糸(もろよりほんねりいと)、緯糸(よこいと)に練糸(ねりいと)を用い、昼夜繻子織(ちゅうやしゅすおり)によって織り上げられる織物で、地質が滑らかで光沢があり、地厚で重量感があることが特徴の、中国の宋代に始まった精妙な織物である。
 先染めの緞子は金襴(きんらん)などと共にほぼ鎌倉時代に中国から舶載され、以後南北朝、室町時代を通じて盛んに輸入され、そのうちの幾つかは現在、最高級の織物・名物裂(めいぶつぎれ)と称されて大切に伝えられている。
 日本では天正年間(1573~1592)に、泉州の堺で中国の明の織技法をもとに織り出され、その後、京都の西陣が中心となり、帯地をはじめ小袖、羽織、寝具などに広く用いられた。
 緞子は、光沢が美しく滑らかな、優雅な織物である。
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2008/9/22


お手玉遊び Otedama-asobi 

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 お手玉遊びは、中に小豆やお米が入ったお手玉を、両手で交互に投げ上げる遊びである。
 古代ギリシャやトルコのネオヒッタイト時代などに羊の距骨を使用したジャグリングが存在し、欧州の遊牧民が袋に粒状の物を入れて遊んだのが起源とされている。
 日本では、奈良時代に中国から伝わり、当時は水晶を利用した事から石名取玉と呼ばれていた。平安時代には石を使った「石なご」という名でお手玉遊びが広まり、布のお手玉は、江戸時代に登場した。
 基本的には、小豆などを入れた幾つかの小きな袋であるお手玉を、歌を歌いながら投げ上げ、受け取ったり拾ったりする遊びで、地域によって少しずつ形式が異なる。
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和紙 Washi 

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 和紙(わし)とは日本独特の工法で作られる紙をいう。その歴史は奈良時代までさかのぼる。最大の特徴はトロロアオイやノリウツギなどの植物から採取される透明の粘液であるトロロを混入する流し漉き(ながしずき)という技法で作られることにある。
 流し漉きは長い年月の間試行錯誤を繰り返し完成されたものであり、材料となる植物のアサやコウゾにこれらを混ぜることで独特の粘りが生まれ、伸縮性と通気性に優れた手触りのよい品質の高い紙を作り出せる。この通気性に優れた紙は太陽の光などを柔らかくするので障子などにも使われてきた。
 また、長年の間に日本で原生するスイセン,ビナンカズラ,ヒガンバナなどを加えることで水や火に強く破れにくい紙へと発展していった。
 特に和紙は植物のみで作られ薬品などを一切使用しないうえ、原料は栽培できるのでリサイクルにも優れ森林破壊防止ともなる紙である。
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2008/9/12


鉦鼓 Shouko 

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 鉦鼓(しょうこ)は、中央にある青銅製の皿型を撥(ばち)で打って鳴らす楽器で、日本古来の伝統音楽である雅楽で使用されるものである。
 歴史の長い雅楽の中にあって、唯一の金属製楽器であり、管弦演奏には楽鉦鼓(がくしょうこ)や釣り鉦鼓が用いられ、舞楽には大鉦鼓、道楽に担い鉦鼓など様々な種類が用いられている。
 撥の先端は棗(なつめ)の形で、水牛の角などの固い素材で作られており、打ち鳴らすと澄んだ甲高い音を出す。
 合奏においては大きく表には出ないが、雅楽特有のある種単調な旋律の流れの中にリズムパターンを刻んでアクセントを加えると共に曲目の速度である拍子を調整する役目を持つ。
 そうした拍子を撥の片方だけで打つチンという奏法と、両方を続けて打つチチンの二つを使い分けながらたくみにリードしていく。
 悠久の歴史を持つ雅楽の中にあって、縁の下の力持ちのような存在の楽器である。
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