NIPPON Kichi - 日本吉

2007/9/4

練上手 Neriagede Neriagede

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 練上手(ねりあげで)は、色や濃淡の異なる複数の陶土を幾重にも重ねたり、練り上げたりして、様々な文様を表現する、芸術的にも価値の高い陶工技法の一つだ。
 その製作技法は、あえて表現するならば、お菓子のバウムクーヘンを作っているような感じといえなくもない。
 幾重もの地道な重ねや練り上げが、まるで大理石のような縞模様や美しい木目の表面を生み出す。
 とはいえ、性質の異なる複数の土を用いるため、その製作過程や焼成時に、高度な技術や経験が要求される至高の品でもある。
 その始まりは七世紀ごろの中国といわれており、当時は絞胎(こうたい)という名で呼ばれていた。
 その後、安土桃山時代前後に日本に伝来したといわれ、同時代の作例が今も残されている。
 近年では、陶土そのものに色を付ける技法も編み出され、より複雑で芸術性に富んだものも生み出されるようになった。
 古来からの幾重にも積み重なった技法に、今も新しい層を重ね上げて、発展を続けている。

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住所
489-0965 愛知県瀬戸市南山口町234番地
名前
愛知県陶磁資料館
電話
0561-84-7474




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