NIPPON Kichi - 日本吉

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2007/11/22


漆芸 Shitsu-gei 

Jp

 漆芸(しつげい)とは、うるしを使用して作られた漆器や、それに装飾を加えたりした工芸品、及びその技術の事である。
 現在の漆の技法は中国から伝えられたとされるが、それ以前の、6000年も前の縄文遺跡から、漆を使った工芸品が出土している。
 漆技法は、主に4種類存在する。
 蒔絵(まきえ)は、蒔絵筆によって漆で模様を描き、その漆が乾かないうちに金粉や銀粉をまき、研ぎ出しや磨きを行う。
 沈金(ちんきん)は、沈金刀で漆の表面を線刻し、彫り跡に金箔や銀箔をすり込んで文様を作る。
 螺鈿(らでん)は、アワビや夜光貝の貝殻を薄く研磨した物を漆の表面にはめ込む。
 拭き漆(ふきうるし)は、顔料を加えていない漆を木地に塗ってはふき取る作業を何度も繰り返し、木目を鮮やかに見せる。
 漆芸は、日本独自の進化を遂げた伝統的工芸技術である。
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2007/9/7


蒔絵 Makie Makie

Jp En

 蒔絵(まきえ)は、漆芸の技法の一つで、およそ千五百年も前から日本にある伝統工芸である。
 蒔絵と似たような技法である「平文(ひょうもん)」や「螺鈿(らでん)」が中国起源のものであるのに対し、蒔絵はその初例が正倉院の宝物とされており、海外にも類のない日本独自の漆芸技法とされている。
 漆器の表面に漆で絵や文様を描き、それが乾かないうちに金や銀などの金属粉を「蒔く」ことで、漆器の表面に定着させる技法だ。
 蒔いてはみ出したものや定着し切れなかったものは後で刷毛などで払い落とす事で、漆を塗った場所にのみ定着した美しい文様が表れる。
 主な技法としては研出蒔絵(とぎだしまきえ)、平蒔絵(ひらまきえ)、高蒔絵(たかまきえ)、肉合蒔絵(ししあいまきえ)、卵殻蒔絵(らんかくまきえ)などがあり、また、金粉を蒔く事で”ぼかし”の表現もでき、その表現は多種多様に及ぶ。
 金を直接貼るのではなく、蒔くあたりに、日本人の緻密さが表れているのかもしれない。
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螺鈿 Raden 

Jp

 古代より貝殻の秘める神秘的な色合いに魅せられた人々により生み出された、貝殻を用いた伝統的な装飾技法が、螺鈿(らでん)である。
 アワビやカワシンジュガイ、ヤコウガイ、アコヤガイなどの貝殻の内側にある、虹色光沢を持った真珠質の部分を薄く研磨し、それらを様々な模様に切り出して、漆地や木地の、彫刻された表面にはめ込んでいく。
 大変緻密な細工を必要とし、それ故に高い芸術性が認められている技法でもある。
 発祥は定かではないが、ギリシャ、ペルシア周辺だといわれ、シルクロードを通して中国へと伝来し、日本にもたらされたのは奈良時代頃だといわれ、唐代の優れた技術による作品が残されている。
 製作においては貝に限らず、琥珀や鼈甲、金属片が使われるものも螺鈿と呼ぶが、金及び銀を用いた場合は平文(ひょうもん)、或いは平脱(へいだつ)と呼ぶ。
 真珠質のきらびやかな輝きが埋め込まれたそれら逸品は、技法の誕生から数千年経た今も、人々を魅了し続けている。
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2007/1/11


螺鈿の菓子器 Raden-no-kasiki Raden Kashiki (Raden Sweets Bowl)

Jp En

 螺鈿(らでん)は、伝統工芸に用いられる装飾技法のひとつであり、螺鈿の菓子器は、琉球漆器の伝統工芸品である。
 螺鈿細工は、夜光貝やアワビの貝の真珠質の部分を砥石でみがき、一定の厚さに揃え、文様の形に切って漆塗面にはめたり貼ったりする技法で、光線の当たり具合により貝の部分が青や白に美しく光るのを利用した加飾法である。
 漆塗面は文様に従って彫っておき、貝を糊漆ではりつける。貝自体に線彫装飾を施す事もある。
 貝に限らず琥珀、べっこう、金属片が使われるものも螺鈿と呼ぶが、金、銀を用いた場合は螺鈿とは呼ばずに平文(ひょうもん)、或いは平脱(へいだつ)と呼ぶ。
 螺鈿の菓子器は、中国より伝わった技術に沖縄独自の技法を加えた琉球漆器の、代表的工芸品である。
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