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2008/7/4


葛籠 Tuzura 

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 葛籠(つづら)とは、衣を入れる籠の事である。
 元々はツヅラフジのつるで編んだ蓋つきの籠の一種であったが、後に竹を使って網代に編んだ四角い衣装箱をさして呼ぶことが一般的になった。
 古くは正倉院にも所蔵されており、平安時代に入り竹を加工する技術が確立されると、四角く作られるようになった。江戸時代の頃より庶民に愛用され、明治~大正時代の頃によく使用された。
 通気性に富み、また、葛籠の表面に塗られる漆や柿渋に抗菌、防虫、防腐作用があるため、大切な着物を保管するのに最適といわれている。
 おとぎ話「舌切り雀」に、おみやげ物が入っている容器として大きな葛籠と小さな葛籠が登場する事でも知られている。
 葛籠は、通気性が良くて軽い、衣類を入れるための日本伝統の家具である。
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2008/4/4


山形 いずめこ人形 Yamagata Izumeko-ningyou 

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 山形のいずめこ人形(いずめこにんぎょう)は、山形県鶴岡市に伝わる伝統民芸品である。
 「いずめ」とは「飯詰」の字があてられる、東北地方の冬期のご飯の保温具で、わらで編んだ丸いかごの事であり、それを利用して乳児をこの中に入れ、揺りかご代わりにしたその姿を「いずめこ」と呼んだという。
 大正初期に鶴岡の玩具工人・大滝武寛が、中に人形を入れた「いずめこ人形」として売り出したのが最初と云われており、現代では、庄内を代表する民芸品となっている。
 わら細工は、編んではわらを継ぎ足すという同じ作業の繰り返しで、実に細かく根気のいる作業であり、直径約30cmのいずめこが完成するのに要する時間はおよそ12時間と言われている。
 山形のいずめこ人形は、人々に親しまれている民芸品である。
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2008/3/10


猫ちぐら Neko-chigura 

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 猫ちぐらは、天然の藁(わら)を編んで作った猫用の家で、新潟県関川村の伝統民芸品。
 地元ではその昔、農家で使われていた子守りのためのゆりかごを「ちぐら」または「つぐら」と呼んでいた。当時はどこの家でも猫を飼っていたことから、それを猫用に改造して猫ちぐらが誕生した。大正時代には使われていたという証言があり、明治以前から作られていたものと見られている。
 百パーセント天然の藁を用いて、平均年齢七五歳のお年寄りが、一週間から十日かけてじっくりと丁寧に編み上げる。保湿性が高いうえに通気性にも優れているため、冬は暖かく夏は風通しがよい快適な寝床となり、狭くて暖かい場所を好む猫にとって、最適な環境が与えられる。
 猫ちぐらは特に形が決まっているわけではなく、製作者の創意によって様々な形状のものが存在する。かまくら型や壺型のものが一般的であり、籠状のものはほとんどない。大きなものほど形よく仕上げることができ、小さなものには一層の熟練を要するという。
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イタヤ細工 Itaya-zaiku 

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 イタヤ細工は、寛政年間(1790年頃)に角館の農村部で始まった手仕事で、生活の中から生まれた。イタヤカエデの若木の幹を帯状に裂いて編み、穀物の殻などを振って吹き飛ばす箕(み)や、カッコベと呼ばれる腰かごなどの農具を中心に作られてきた。
 現在はかご類、花器、バッグ、イタヤ馬、イタヤ狐などの民芸品が多く作られ、秋田県の伝統的工芸品に指定されている。
 細工は、原木から細い帯状の材料を得る工程と、その材料を編む工程とに分けられるが、そのほとんどが手作業で行われる。イタヤカエデの持つ木肌の素朴さと相まって、その深い味わいに人気がある。
 イタヤ馬とイタヤ狐は郷土玩具として注目されている。イタヤ馬は、馬が走っている姿をモチーフにしたもので、頭を左に向けた縁起の良い「左馬」という形に編まれる。一方のイタヤ狐は、原木をナイフ一本でキツネの立ち姿に加工したもので、イタヤカエデの幹の白さと繊維の緻密さがよく分かる。
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2007/11/29


かるい Karui Karui Bamboo Basket

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 「かるい」とは宮崎県で作られる竹で編んだ背負籠のことである。宮崎県では古くから農作業時の運搬用具として、穀物や椎茸、肥料などを運ぶために利用されていた。
 材料は日本各地で自生する真竹が使用され、胴部は六ツ目編みで編まれ、縁の部分は増巻縁(ますまきぶち)仕上げがほどこされている。また、編み紐には藁が使われている。「かるい」は自然の産物で作られた生活用具である。
 底の形は安定しない三角状になっている。これは、平地では安定せず不便であるが、急斜面ではこの形の方が安定する。山深い地域ならではの生活の知恵である。
 現在では籠としてだけでなく、花器、状差し、新聞受けなどのインテリアとしても利用され、愛好家の多い工芸品である。
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2007/4/26


かざぐるま Kazaguruma Kazaguruma (pinwheels)

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 静岡県の天竜川沿岸は、昔から洪水の多い地方で、毎年起こる大洪水に悩まされ治水の工事は大変だった。その堤防作りに使われた竹網の中に、大きな石を入れた蛇籠が当時盛んに作られた。その蛇籠の編み方がかざぐるま作りに応用された。竹細工の職人たちが、子供のために籠目編みのかざぐるまを作り与えたのが、始まりとされる。
 長さ30数センチの竹を縦5ミリ幅位に割り、使用する皮の面を厚さ0・4ミリほどになるように剥がす。この竹皮を4本使って籠を編むと 両端合わせて8本の足が出る。この足を八方に広げ、その先に四角い和紙を貼って出来上がる。
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2006/12/17


なにわ竹工芸品 Naniwa-takekougei Naniwa Bamboo Crafts

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 なにわ竹工芸品は、上質の真竹を幾度にも編み、直線、曲線の美しさが表現されている。大阪府知事指定大阪の伝統工芸品。
 大阪市、富田林市、堺市が主な産地。奈良時代の頃、大阪付近には良質の真竹が生息していた。それを用いて、農作業用の篭などが作られていたのが始まりとされる。
 江戸時代に茶道、華道が盛んになるに伴い、花篭、炭篭などが作りはじめられ、江戸時代中頃には産地が形成された。
 編み上がった丸藤を面取りと呼ばれる作業で、細く割り、皮と身に分け、厚さ・幅を揃えて細く割り、藤を用いて縁を仕上げる。形が整ったら、染色釜で煮沸染色される。(二度染め法)この方法で、下地の色を作り、乾燥させたあと磨き砂で研磨、最後に漆で艶出し仕上げを施すと、薄染め仕上げを特徴とした、「黒光り」した、なにわ竹工芸品独特の作品となる。
 主な商品には「花篭」や「料理盛篭」や日用品などに利用されている。
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2006/12/15


あけび蔓細工 Akebi-tsuruzaiku Akebia Vine Craft

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 丹念に編み込まれたぬくもりがあたたかい「あけび蔓細工」。青森県の伝統工芸品に指定されている。
 始まりは江戸時代末期に遡る。岩木山麓の嶽(だけ)温泉で、湯治客への土産品として、付近の山に生息するあけび蔓を採取して炭籠・手提げ籠などを作ったのが由来だとか。以降、明治時代には内外の展覧会を通じて多くの愛好家を獲得し、広く海外へも市場が広がった。
 全工程を手作業で行い、細かく編み込んで仕上げるあけび蔓細工の持つ色合い、素朴な手ざわりは、自然のあたたかさと落ち着きを感じさせる。
 今では籠だけではなく、げたやショルダーバッグ、オブジェなど、「民芸品」の枠を超えた様々な商品が作られており、本物のわかる人々に愛されている。
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