NIPPON Kichi - 日本吉

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2007/12/28


数馬の獅子舞 Kazuma-no-shishi-mai 

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 毎年九月第二日曜日に、九頭竜神社(くずりゅうじんじゃ)に奉納されるのが、この地方に多く伝えられている三匹獅子による獅子舞である。この祭礼では「数馬の獅子舞(かずまのししまい)」の他にも太神楽や、「馬鹿面囃子」と呼ばれる、ユニークな伝統芸能も交互に見られるという。
 数馬の獅子舞は三匹獅子と女装したササラ役の花笠四名で演じられる。前半は優雅な女舞が披露されるが、後半になると荒々しい、太刀などを使った勇壮な舞へと変わる。
 この地に伝わる三匹獅子の起源は寛元三(1245)年とも伝えられており、とても永い歴史を持つ。都の無形文化財にも指定されており、地元の人々がその伝統を今も受け継いでいる。
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日原の獅子舞 Nippara-no-shishi-mai 

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 日原の獅子舞(にっぱらのししまい)は一石山神社(いっせきやまじんじゃ)の年一回の祭礼に、地区内の各社へ奉納される舞のことである。
 この獅子舞は慶長一七(1612)年、出羽国湯殿山から僧道栄が「三つの獅子頭」を持ってきたことから始まったと伝えられている。
 この地方に伝わる獅子舞の多くは、勇壮な男獅子を中心とした舞だが、日原の獅子舞はとても古典的で優雅な舞とされている。まず女獅子が出てきて、仲太夫、次いで太夫を連れだして三匹になる。全ての舞において、女獅子が先導するという。
 古式ゆかしい、優雅で繊細な女獅子の舞と、温厚かつ剛健な男獅子の舞が楽しめる、珍しい祭礼である。
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2007/12/26


文楽 Bunraku 

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 文楽(ぶんらく)は、日本の伝統芸能である人形劇、人形浄瑠璃(にんぎょうじょうるり)を示している。
 人形浄瑠璃は室町時代に生まれ、一七世紀、江戸町民文化が花開いた元禄時代に大成した。のち一九世紀初旬になると植村文楽軒が大阪に人形浄瑠璃の小屋を建て人気を復興し、人形浄瑠璃と文楽が同じ意味として使われるようになった。その後全国へ伝播されていき、現在も各地方で雅やかな形態のまま伝承されている。
 文楽は男性によって演じられ、浄瑠璃語り役の太夫(たゆう)、三味線の音色、人形の動きの絶妙な三位一体の演芸で成り立っている。
 語りと音色の絶妙な間の取り方、人間の役者以上に優雅で人情味豊かなしぐさをする人形の演技、長い年月で洗練されたストーリーなどで観客を魅了する。
 高度な古典芸能であり、平成一五(2003)年に世界無形遺産に指定されている。
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2007/12/14


市来の祇園祭 Ichiki-no-gion-matsuri 

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 鹿児島県いちき串木野市の市来地区でおこなわれる市来の祇園祭(いちきのぎおんまつり)は、毎年七月下旬の土曜日に開催される。
 祇園祭は、文化九(1812)年の八坂神社建立の際、湊町が商港や宿場町として栄えた頃に京都の祇園祭をまねておこなわれたのが始まりである。囃子山は、若松宇吉が京都で習ってきたものだといわれている。
 勇壮活発な男山は、栄町の「加藤山」と天神町の「天神山」、京の優雅で華麗な女山は、祇園町の「道風山」と土橋町の「龍宮山」である。四つの集落による合計四台の山車が、太鼓と金を叩きながら街中を練り進む姿が見物となっている。
 市来の祇園山は県内一の大きさを誇り、正面二・五メートル、奥行き三・五メートル、高さは二階建てで五メートルもある。
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2007/11/20


源氏香 Genji-kou 

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 源氏香(げんじこう)とは、香道(こうどう)の楽しみ方のひとつで、何種類かの香りを組み合わせてその香木の香りを嗅ぎ当てる組香(くみこう)の一種である。
 香道は、室町時代におきた日本の伝統文化であり、仏教と共に日本に伝えられた香は、平安時代には個人の趣好・知的感覚により薫物が作られ、室町時代・東山文化隆盛の頃に、香木を使用する聞香(もんこう)形式が整えられた。
 源氏香は江戸中期に成立した組香で、組合せ数が源氏物語の巻数と重なる事からこの名が付いた。
 五種類の香を各五包、合計二五包用意し、その中から任意の五種類を取り出し、五つのうちで同じものがどこにあるかを当てる。
 組み合わせの種類が多いので、これを香之図と呼ばれる図で表すのが特徴で、五二種類の組合わせそれぞれに源氏物語の各帖の優雅な名前がついている。
 源氏香は、香道における、今に伝わる高雅な遊びである。
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虫明焼 Mushiage-yaki 

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 虫明焼(むしあげやき)は、岡山県瀬戸内市邑久町に伝わる工芸品である。県の伝統工芸品に指定されている。
 年代は不明だが、海上交通の要であったこの地にもたらされた朝鮮系の焼き物が起源であると考えられている。
 寛政年間(1789~1800)、岡山藩主・池田家家老の伊木忠興が御庭窯として開いた頃に、現在の形が出来上がったという。
 京都の清水焼の流れに、家伝の釉薬による掛け分け、筒書き、絵付け、流し釉(ながしぐすり)など、虫明焼の伝統技法を加えた優雅な焼物である。
 肉厚できめの細かい肌ざわりとやわらかい曲線、緑がかった薄茶色などが、気品のある優しい風合いをつくり出している。
 虫明焼は、洗練された造形美と釉調の美しさが特徴の、伝統工芸品である。
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2007/10/23


聞香炉 Monkouro 

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 聞香炉(もんこうろ)は、香道で用いる、香木を加熱し、香気を発散させる目的で用いる、蓋を持たない器である。
 火気を使用する関係上、材質には不燃性、耐熱性が求められる。そのため、陶磁器や金属、石材などで作られていることが多い。
 香道は、室町時代におきた日本の伝統文化であり、仏教と共に日本に伝えられた香は、平安時代には個人の趣好・知的感覚により薫物が作られ、室町時代・東山文化隆盛の頃に、香木を使用する聞香形式が整え出された。
 通常一対で用いられ、青磁、染付等の少し大きめの蕎麦猪口のようなもので、高さは6~8cm、直径は6~7cm、底には3つの高台が付いている。
 聞香炉は、香道において、自然を感じ、四季を想い起こさせる香りの世界を堪能するための、優雅で高尚な香道具である。
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2007/10/17


東近江 最上踊り Higashi-oumi Mogami-odori The Mogami Odori Dance in Higashiomi City

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 東近江市は市町村合併に伴い、豊かで多様な伝統文化が受け継がれる町として知られている。「最上踊り(もがみおどり)」もこの地に受け継がれる貴重な民俗芸能のひとつである。
 最上踊りは平安末期から中世にかけて流行した芸能、風流(ふりゅう)の中の小歌踊りに分類される踊りであるとされ、素朴な中にも優雅さが感じられる踊りである。
 出羽国の名族最上家は、家臣間の派閥争いの結果、元和八(1622)年に所領没収となった。その後山形から近江に移され、この地に大森陣屋を構えることとなった。その前で、領民が藩の繁栄を願って披露した唄や踊りが、最上踊りと名づけられ、この地に三〇〇年以上伝わるようになったといわれている。
 現在では保存会が結成され、最上家ゆかりの地である山形でも披露されることがあるという。
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