NIPPON Kichi - 日本吉

記事数5件: 1~5 件表示          

2008/8/8


紅色(ベニ・クレナイ) Beniiro(Beni/Kurenai) 

Jp

 紅色(ベニ・クレナイ)は、日本に古くから伝わる伝統色のひとつである。
 ベニバナは、西アジア原産のキク科の一年草で、四千年以上前のエジプトのミイラもベニバナ染めの布に包まれていた。
 中国を経て日本に伝わり、山形県最上地方が古くからの産地として知られる。
 古代日本では染料のことを藍と呼んでおり、古代中国の呉(くれ)から伝わった藍、という意味の呉藍(くれのあい)が転訛して「くれない」になったものとされる。
 べにの名称は江戸時代からで、近年では「紅(ベニ)」とよぶことが多い。
 紅色は、ベニバナで染めた紫がかった濃赤色の事である。黄色をした紅花を冷水の中で何時間も揉み続ける事により黄の色素を抜き、そこへ稲藁の灰汁を混ぜると真紅の赤が現れる。その汁をつかって着物地などを染色する。
 紅色は、かつては非常に高価な染料で、秘めた熱い想いを表す言葉ともされた伝統色である。
[+ADDRESS] この記事をお気に入りに、追加します



2008/8/7


茜色(アカネイロ) Akaneiro 

Jp

 茜色(アカネイロ)は、日本に古くから伝わる伝統色のひとつである。
 茜草の根を染料とする強い赤色であり、四五〇〇年前のインダス文明、モヘンジョダロ遺跡からも茜染めの木綿が出土しており、およそ有史以前より赤を染めて来たと推定されている。
 日本でも早くから用いられた朱がかった赤色とされ、栽培の歴史は古く、「古事記」にも記されているが、色名として定着したのは近世とされる。
 茜の根は乾燥すると赤黄色となり、この根を煮出した汁がまだ熱いうちに前もって灰汁で処理した布を漬けると、茜色に染まる。根で赤く染めるから、アカネと言う名前になったと言われている。
 茜草を染料として得る色には、他に緋色があるが、こちらは鮮やかな赤色で、茜色よりはるかに明るい。
 茜色は、夕焼けの真っ赤な西の空の表現としてもよく知られている、日本の伝統色である。
[+ADDRESS] この記事をお気に入りに、追加します



2008/8/4


黄橡(キツルバミ) Kitsurubami 

Jp

 黄橡(きつるばみ)は、日本の伝統色のひとつで、ややくすみを帯びた赤みがかった黄色、やや黒味がかった黄赤色の名前で、木蘭色(もくらんじき)とも呼ばれる。
 橡(つるばみ)は、ブナ科の落葉高木のクヌギの古名で、秋になると大きな団栗(どんぐり)がなる。団栗の名は、橡栗(とちぐり)が転じたものという説もある。その実の傘部分を煮出して、媒染剤に鉄を使用し染色すると青みがかった黒色になり、灰汁を使用すると黄橡色になる。
 庶民の衣服の染料に多く使われたといわれている。
 橡色の衣については古くは万葉集にも詠われており、黄橡色そのものは太古から存在していたと考えられている。
 その落ち着いた色目は、現在も幅広い年齢層に人気であるという。
[+ADDRESS] この記事をお気に入りに、追加します




蘇芳色(スオウイロ) Suouiro 

Jp

 蘇芳色(スオウイロ)は、日本に古くから伝わる伝統色のひとつである。
 蘇芳とはインドのマレー原産、マメ科の植物で、木の部分を煎じて染料として用い灰汁媒染で染め出した色である。
 日本には奈良時代に伝わり、広く普及した染料で、紅花や紫に代わって赤系や紫系の染色にも用いられた。
 かつては紫に次いで高貴な色とされていた色で、濃く渋い紫がかった赤色をしている。
 また、今昔物語では凝固しかけた血液の表現にも使われている。
 蘇芳花あるいは蘇芳泡と呼ばれる日本画の絵の具としても使われており、樹心周囲の色の濃い部分である心材を煎じ詰めたものを、陶器などに塗って乾燥させたものを顔料として用いる。
[+ADDRESS] この記事をお気に入りに、追加します



2008/7/15


郡上本染 Gunjou-honzome 

Jp

 郡上本染(ぐんじょうほんぞめ)は岐阜県の城下町である郡上市八幡町に古くから伝わる藍染めの染色技術である。
 郡上本染が始まったのは今から430年も前といわれている。
 藍染めに使用される藍液は香辛料や薬味として使われるタデの葉から藍玉を作り、灰汁、酒などを混入し乳酸発酵や酪農発酵を起して作られる。郡上本染はこの藍液で平均十数回繰り返し染め、深い藍色を作り出すのが特徴である。また、郡上本染に欠かせないのが厳寒の吉田川での洗い流し作業である。吉田川の冷たい清流が郡上本染に自然の息吹を与えてくれるのである。
 八幡町で郡上本染の伝統と技術を守り抜いている渡辺庄吉氏は昭和五二年岐阜県の重要無形文化財に指定された。
 使うほどに色合いが変化する郡上本染の愛好者は現在でも多いという。
[+ADDRESS] この記事をお気に入りに、追加します



記事数5件: 1~5 件表示          
NIPPON Kichi - 日本吉 - 日本語に切り替える NIPPON Kichi - 日本吉 - to english

モノ・コト・ミル・ヒトで綴る
日本の美意識。

現在の記事 5444
カテゴリーズ
都道府県
キーワードシャッフル
お気に入り
キーワード検索
閲覧履歴



Linkclub NewsLetter