野幌原始林（のっぽろげんしりん）とは、北海道札幌市厚別区、江別市、北広島町に跨り豊富な自然を誇る、北海道立自然公園野幌森林公園の事である。国の特別天然記念物に指定されている。
　２０５１ヘクタールの広大な敷地で、原始の姿を残す鬱蒼とした原生林に覆われており、トドマツ、シナノキ、イタヤカエデ、イチイ、シナ、カツラ、ミズナラ、ハルニレなど、落葉広葉樹を中心に針葉樹が入り交って植生している。
　第二次世界大戦中には資材にするために森林が大量に伐採されたが、現在は四季折々の花も美しく、多くの野鳥や昆虫も生息している場所である。
　クマゲラをはじめとする希少な生物が生息しているが、近年アライグマの野生化などによる在来生物への悪影響が懸念されている。
　野幌原始林は、道民に愛され守られてきた貴重な森林である。