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2008/9/9


簪 Kanzashi 

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 簪(かんざし)は、女性が髪を結う時に使用する、伝統的な日本の装身具である。
 漢語「簪」は中国で使用された髪留めを指す言葉で、男女ともに髪を伸ばす習慣のあった中国では、男性が地位・職種を表す冠を髪に留めるための実用品であった。
 日本の古代では、先の尖った一本の細い棒に、呪力が宿るものと信じられていた。髪に一本の細い棒を挿すことによって魔を払うことができると考えられたのが髪串であり、これが発達して簪となったと思われる。
 現在、簪には季節の花や事物の組み合わせのみならず、伝統に基づく様々な約束事が存在する。
 特に江戸時代中期以降に、耳掻き簪、松葉簪、玉簪、平打簪、花簪、変わり形簪、両天簪、花簪など、様々な種類の簪が作られた。
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2008/3/7


びらびら簪 Birabira-kanzashi 

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 びらびら簪(びらびらかんざし)は、未婚女性向けの簪である。
 簪は、女性が髪を結う時に使う日本の伝統的な装身具であり、特に江戸時代後期には様々な種類の物が作られ、髪を飾った。
 びらびら簪は、天明年間(1781~1789)頃から流行した簪で、銀製の鎖、細い棒状、または板状のものが簪の端部分から垂れ下がった形状をしている。
 鎖、棒状の先には玉や蝶・鳥などの飾り物がついているものが多いのが特徴とされる。
 江戸では俗に「びらびら」と呼び、多くは童女、未婚女性がつける簪とされており、裕福な商人の娘などが使っていた。
 歩くたびに揺れるところに人気があり、鎖の先の鈴や珊瑚など装飾物が、微かな音をたてる。
 びらびら簪は、今でも若い女性をひきつける魅力を持った、伝統工芸品である。
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2007/12/4


玉簪 Tama-kanzashi 

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 玉簪(たまかんざし)は、柄に丸い玉がついている簪である。
 簪は、女性が髪を結う時に使う日本の伝統的な装身具であり、特に江戸時代後期には様々な種類の物が作られ、髪を飾った。
 玉簪は、耳掻きをそのまま大きくしたような耳掻き簪に玉を一つ挿しただけのシンプルなもので、最も人気のある簪とされる。
 玉の色により風情が感じとれ、素材には珊瑚、めのう、翡翠、べっ甲、金や銀、更には象嵌からガラスに至るまで様々なものが広く用いられている。
 また、玉の大きさにも二分玉、三分玉、五分玉などの種類があり、大きさによって分類され、売られている。
 先が耳かきになっているのは、装身具ではなく実用品の耳かきだと見せかけて、贅沢品取締りから逃れるためであったという。
 玉簪は、簪の代表とも言える伝統の髪飾りである。
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ちりかん Chirikan 

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 ちりかんは、頭の飾り部分がバネで支えられている、古典的な簪(かんざし)である。
 簪は、女性が髪を結う時に使う日本の伝統的な装身具であり、特に江戸時代後期には様々な種類の物が作られ、髪を飾った。
 ちりかんは他のかんざしと大きく違い、下がりだけでなく飾りもゆらゆらと揺れる簪で、土台の先端に細いスプリングを取り付け、さらにその上に飾りを付ける事で、飾り自体がゆらゆらと細かく揺れる仕組みになっている。
 飾り同士が揺れてぶつかり合うと金属的なチリチリという音をたてたことから、「チリチリ音のする簪」で、ちりかんと呼ばれるようになったと言われている。
 芸者衆などが前差として用いる事が多く、舞妓がお座敷を務める際に使われたり、日本舞踊など日本髪のかつらをつけての踊りに広く使われている。
 ちりかんは、揺れる飾りが若々しさを表す、伝統の髪飾りである。
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びらかん Birakan 

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 びらかんは、髪の前の方に付いている細い短冊状の金属がぶらさがっている簪(かんざし)である。
 簪は、女性が髪を結う時に使う日本の伝統的な装身具であり、特に江戸時代後期には様々な種類の物が作られ、髪を飾った。
 びらかんは主に金属製で、頭の部分が扇子のような形状をしているものや、丸い形のものがあり、家紋が捺されている。
 頭の平たい部分の周りに、ぐるりと細長い板状のビラが下がっており、耳かきの無い平打にビラをつけたような形状といえ、「扇」、「姫型」とも呼ばれる。
 簪の中にびらびら簪という未婚女性向けの簪があり、簪の端部分から垂れ下がった装飾品が特徴で、びらかんはこの一種のような形状であるが、別物とされている。
 びらかんは、現代の舞妓などがよく用いている、娘向けの伝統的な髪飾りである。
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2007/11/22


櫛 Kushi 

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 櫛(くし)とは、頭髪をすいたり髪飾りとして挿したりする道具である。
 日本では6000年前の縄文時代、福井県の鳥浜貝塚から赤い漆塗りの櫛が出土している。遺跡からの出土は東日本に偏っており、当時は日用品ではなく、呪術的な意味があったと推測されている。
 平安時代から戦国時代までは女性の髪型が垂髪であり、また、髪を洗う事が少なかったので、髪の汚れを取り除く事を目的として、実用的に使用されていた。
 江戸時代になると女性の髪が結われるようになり、髪を整える目的で櫛がよく使われる従い、装飾が綺麗な物が増えた。
 その結果、髪飾りとしても普及し、貝やべっ甲でできた物や、鮮やかな彫刻・絵画を施した櫛が作られ、利用されるようになった。
 現代では、べっ甲・ツゲ・竹・象牙・合成樹脂等で作られている。
 櫛は、とりわけ女性にとっては、古くから日常欠くことのできない化粧用具のひとつである。
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平打簪 Hirauchi-kanzashi 

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 平打簪(ひらうちかんざし)は、平たい円状の飾りに、1本または2本の足がついた簪である。
 簪は、女性が髪を結う時に使う日本の伝統的な装身具であり、特に江戸時代後期には様々な種類の物が作られ、髪を飾った。
 平打簪は形が薄く平たい形状で、円形・亀甲形・菱形・花型などの枠の中に、透かし彫りや、毛彫りで定紋・花文などをあらわしたものとされる。
 武家の女性がよく身につけた銀製、或いは他の金属に銀で鍍金したものは特に銀平(ぎんひら)とも呼ばれる。
 定紋は、大奥・武家などの婦人が用いたものであるが、江戸後期の芸者の間には自分の紋ではなく、貞節を誓う想い人の家紋を入れるのが流行したという。
 平打簪は、木やべっ甲、プラスティックなど、様々な素材で製作されている伝統の髪飾りである。
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2007/11/20


つまみかんざし Tsumami-kanzashi 

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 つまみかんざしとは、簪(かんざし)の中で、絹を材料に作った髪飾りである。東京都、及び千葉県の伝統工芸品に指定されている。
 簪は、女性が髪を結う時に使う日本の伝統的な装身具であり、特に江戸時代後期には様々な種類の物が作られ、髪を飾った。
 江戸時代の1800年頃、髪飾りとしてつまみかんざしは生まれたとされ、歌川豊国(うたがわとよくに)や鳥居清峯(とりいきよみね)の浮世絵にも描かれている。
 つまみかんざしは、薄い小さな絹のキレをピンセットでつまんで作られるもので、細やかな細工と鮮やかな色味が特徴。正月や七五三・成人式・誕生日の祝いの時に用いられ、着物姿の若い女性の髪を美しく飾る。
 現在、つまみかんざしの職人は日本全国でも15人程しかいないとされる。
 つまみかんざしは、美しい髪飾りとして、現在も広く愛用されている民芸品である。
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