尾道城（おのみちじょう）は、広島県尾道市にある、近代に製造された展望台である。
　昭和３９（１９６４）年、近世の城の天守を模して建てられた観光用の建築物で、名前は城だが、実際は展望台兼資料館である。
　隣接の福山市にある福山城天守閣の復元に影響を受け、元々何のいわれもない場所に、尾道商工会が観光名所の一環として設計、建築したものである。
　建築は鉄筋コンクリートの三層三階、入母屋造りである。尾道駅の北側の丘陵上に立地し、遠目にも目立つ事もあり、尾道市のシンボル的な存在になった。
　１９９０年代に運営に失敗して閉鎖され、廃城。現在は廃墟と化している。
　尾道城は、歴史的価値はなくても立派な建物であり、尾道市による新しい利用方法が期待される。