NIPPON Kichi - 日本吉

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2008/2/7


御簾 Misu 

Jp

 御簾(みす)とは部屋と部屋の間の柱と柱を水平につなぐ長押(なげし)に掛けて、仕切りや目隠しをする用具のことである。
 古代から用いられ、はじめは神域や神聖な場所との境のために使用されていたが、その後、貴族や身分の高い人の住居の仕切りや装飾用として広まっていった。
 御簾は真竹や女竹を細長く削り、色染めした後、赤糸でまとめ、帽額(もこう)と呼ばれる果紋(かのもん)を織り込んだ美しい布で縁を囲んだものである。巻き上げて束ねて留めておくことができるように、裏に鉤(こ)と呼ばれる鉤爪が付けられている。鉤は総角(あげまき)結びの飾り紐で固定するようになっている。
 竹の編む時は絹糸を使い、葵を形取って竹を編み上げる葵あみ、六角模様を形取って編み上げる亀甲あみや、二本一組のラインで竹を編み上げる八重あみなどがある。
 『源氏物語』では、登場人物の心の機微を表現するアイテムとしてよく登場する。
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2007/10/17


京すだれ Kyou-sudare Kyosudare

Jp En

 京すだれ(きょうすだれ)は、高級品として知られる、京都府にて作られるすだれである。
 御簾(みす)は平安時代の宮廷の調度品として欠かせぬものであったが、町家では贅沢であるとして御簾の使用が禁じられたため、縁のない竹すだれが用いられた。
 すだれは神社仏閣・料亭など、伝統や格式を重んじる場所の多い京都ならではの工芸品として受け継がれてきたが、明治以降は角ひごが丸ひごとなり、四方に縁のついた座敷すだれが京すだれとして全国に広まった。
 現在も手づくりのすだれのほとんどが京都で生産されており、原料は琵琶湖東岸の物が最高とされ、間仕切りや日除けとしての実用性と趣のあるデザインが人気を集め、欧米などへも輸出されている。
 京すだれは、涼やかで雅な日本の伝統的調度品である。
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2006/12/17


大阪金剛簾 Osaka-kongou-sudare Osaka Kongo Bamboo Blinds

Jp En

 簾(すだれ)の起源は、平安時代に遡る。万葉集の歌の中にも簾が登場している。宮中での間仕切りや、飾りに使用されていた御簾(みす)というものが、現在の簾の原型と言われている。
 大阪での簾作りは、明暦元年(1655年)頃に、新堂村(今の富田林市若松町)で始まったとされている。
 金剛山の麓に自生する良質な竹を用いて、現在の産地が形成された。
 天然の真竹を使い、製造工程は大きく、「竹ひご作り」「編み上げ」「仕上げ」に分かれる。手作業で行われる理由は、自然の竹は色合い、節の間隔がそれぞれ違い、それを美しく仕上げるには、竹の微妙な違いを判別するために、人の目が必要とされるからだ。
 情緒、風格、機能を兼ね揃えた大阪金剛簾は現在でも室内の日よけや、仕切りとして用いられている。
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