NIPPON Kichi - 日本吉

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2008/8/15


羽尺 Hajaku 

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 羽尺(はじゃく)とは、反物の名称である。
 着物を作るだけの長さを持った反物を着尺(きじゃく)と言い、羽尺はこれに対して羽織や和装用のコート用に織られた反物の事を指す言葉である。
 もともと羽織は反物一反分を使って仕立てていたが、丈の短い羽織を仕立てる際にたくさんの布地があまってしまうので、羽織一着分の羽尺が作られるようになったという。
 長さは、着尺よりも短く二丈六尺、およそ8.5~9.4mくらいで、幅は約36cmぐらいとされる。
 現在、羽尺地の多くは、絹やウール、シルク・ウール、ポリエステルなどが用いられている。
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2007/10/9


十日町明石ちぢみ Tookamachi-akashi-chijimi Tokamachi Akashi Crepe

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 十日町明石ちぢみ(とおかまちあかしちぢみ)は、独特な清涼感を持つ優雅な夏着物の代表で、新潟県十日町固有の伝統として今に受け継がれている。19世紀終わり頃、京都西陣の夏用反物の見本に、もともとあった十日町透綾(とおかまちすきや)という織物の技術を応用して技法が確立された。明治二三(1890)年に「明石ちぢみ」と命名されてから後も、防水加工など様々な改良が加えられ、昭和初期には年間二〇万点の生産量を上げて一世を風靡した。
 材料には生糸、玉糸などの絹糸を用いる。糸を糊付けしてから強い撚りを加え、最後に湯もみと呼ばれる仕上げを行うため、他のちぢみとは違う蝉の羽のような独特の「しぼ」が作り出され、これが肌にべとつかない爽やかな風合いとなる。
 豪雪地帯で湿度が高く、年間を通して強い風が吹かない十日町の安定した気象条件と、研究熱心な職人たちが生み出した逸品と言える。
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2007/9/7


紬織 Tsumugi-ori Tsumugi Silk Textil

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 紬織(つむぎおり)は、真綿から紡ぎ出した糸を経緯に用い、手織りで織り上げられた織物である。
 屑繭などから真綿を作り、指先で糸にしたものを手紡ぎ糸あるいは紬糸といい、それらを用いることから紬織と呼ばれるようになった。
 手紡ぎ糸独特の微妙な凹凸から生まれる風合いや鈍い光沢が特徴で、また、非常に丈夫なことから、古くから日常衣料や野良着などの作業着として用いられていた。
 このため、例え絹であっても正装には用いられなかったが、江戸時代のいわゆる”粋”を愛した通人たちが、その色合いや絹なのに落ち着いた光沢を持つ風合いに渋さを見出し、さりげなく趣味の良さを主張できる粋な反物として、外出着やお洒落着に用い、人気を博した。
 非常に丈夫な分、織りたては生地が硬く、着心地が良くないため、裕福な商人は番頭などに着せて、やわらかくなったところで自分で着用したという逸話もある。
 織りたての硬いものを羽織って、落語よろしく粋がってみるのも良いかも知れない。
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2007/5/25


アイヌ 樹皮衣 Ainu Juhi-i Ainu Bark-Fiber Cloth

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 アイヌの樹皮衣(じゅひい)は、北海道アイヌの伝統的な布の事であり、この布を使って仕立てた衣装の事でもある。
 アイヌの代表的な、最も身近な衣服であり、アイヌ語からアットゥシ、厚司織などとも呼ばれる。
 オヒョウなどの木の内皮にある繊維を元に作った素材を、機にかけて織った織物であり、衣服として作られる事が多い。
 無地よりも、木綿太糸を織り込んだものの方が、貴重な木綿糸を加えた分だけ上等とされた。
 アイヌの中でも、北海道アイヌが主に用いたものである。
 アイヌの生活の場で着られたほか、18世紀後半には本州へ大量に運ばれ、耐久性に優れ織目も細かい布として、日本各地で反物や衣装として利用された。
 現在でも樹皮衣は、北海道各地で工芸品として制作されている。
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2007/1/28


近江上布 Oumi-joufu Omi-jofu Fabric

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 近江上布は、滋賀県愛知郡愛知川町で織られる麻織物である。
 愛知川の豊かな水と高い湿度といった環境や、近江商人の活躍等により、この地方では鎌倉時代から麻織物が発展した。
 江戸時代には、彦根藩の振興によりさらに発展し、安定した地場産業となった。その頃から染めの技術も大きく進歩し、近江上布独特の上品な絣模様が生まれた。
 上布とは、江戸時代・藩侯や幕府への上納品として用いられたことから名付けられたという。
 極細に紡いだ麻糸に絣染めを施し、織り上がった反物に「しぼつけ」という独特のちぢみ加工をして仕上げるのが特徴である。
 麻は、水気を良く吸うので、身に付けると涼しく爽やかな着心地がする。
 近江上布は、伝統を守りながらも新しい技法を模索し続ける、職人の魂を紡ぐ織物である。
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2007/1/12


琉球絣 Ryuukyuu-kasuri Ryukyu Kasuri Ikat

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 琉球絣(りゅうきゅうかすり)は、沖縄の南風原(はえばる)町で織られる絣である。広い意味では、沖縄の絣の総称でもある。
 琉球絣の起源は、14〜15世紀といわれ、東南アジア系の絣を基本とする紋様と、沖縄の自然や動植物の名称を取り入れた図柄が特徴である。
 主として絹糸を使用し、染料は草木染の他、化学染料等が使われている。反物を中心に織られており、夏物の壁上布(かべじょうふ)も生産されている。
 経糸、緯糸、それぞれ決められた図柄によって手括りで仕上げられ、これを染色し、その後括られた部分をほどいて絣模様を作り出し、木製の高機に乗せて手投げ杼(ひ)によって織り上げていく。
 琉球絣の柄・幾何学模様の素朴さは、南国情緒を漂わせている。
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2006/11/20


反物 Tanmono Tanmono

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 反物には大きく二つの意味がある。
 一つは和服のための織物を総じて反物と呼ぶ。もう一つは、大人の和服の一着分が一反であり、一反に仕上げられている布地のこと。
 通常、反物は板に巻き、それを一本とする。半径1・5センチくらいの棒に巻いたり、折り畳んでボール紙に包んだりする。小千谷縮は、芯なしでまくが、これは特別な例である。
 かつては、着尺地では、鯨尺九寸五分(約36センチ)、長さ二丈六尺あるいは二丈八尺であったが、現代はメートル法に規定され、一般的に一反は、絹織物の場合は長さ約11・4メートル、幅は約36センチくらいとなる。
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