NIPPON Kichi - 日本吉

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2008/2/27


数寄屋造り(すきやづくり) Sukiyazukuri 

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 数寄屋造り(すきやづくり)は、日本における建築様式の一つであり、数寄屋と呼ばれる茶室建築の意匠を取り入れた建築様式のことである。
 そうした茶室は安土桃山時代頃から見受けられ、これは格式を重んじた「書院造」も確立されだしたころと同時期でもある。
 茶人を初めとした風流を愛する「数寄者」達は、格式ばった意匠や重厚で豪華な装飾を施す書院造を嫌い、シンプルで軽妙な数寄屋を好んだのである。
 茶人として名高い千利休によって完成されたといわれ、書院建築に見られる格式や様式を極力排し、シンプルかつ洗練された意匠になっていることが特徴であり、床の間の上にあり、柱を水平方向につなぐ長押(なげし)を排したり、それに合わせて床の間も小規模なものになっている。
 また、内部空間に落ち着きと静かさをもたらすことを狙って、庇(ひさし)が長めに造られいるのも特徴だ。
 数寄者の先人達は、庇から垂れ込める影にも風流を見出していたのかもしれない。
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2007/10/15


栗林公園 掬月亭 Ritsurinkouen Kikugetsu-tei Kikugetsutei Tea House in Ritsurin Park

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 香川県高松市にある掬月亭(きくげつてい)は、廻遊式庭園として有名な栗林公園(りつりんこうえん)内に造られた由緒ある茶室である。
 公園は寛永二(1625)年頃に讃岐領主・生駒高俊(いこまたかとし)によって造成され、その後、江戸時代に藩主となった松平家によって完成された。
 掬月亭は江戸時代初期の頃に建てられたものであり、松平家が愛用した大茶屋である。建築様式は数寄屋風書院造りの建物で、池を中心として構成されている庭園の象徴的建物となっている。その優雅な姿は池の水面と見事なほどに融合している。また、背景に聳え立つ紫雲山(しうんざん)とも見事なコントラストを描きだし、見る者を幻想の世界へと誘う。
 明治八(1875)年に県立公園となり一般に開放され、現在では、毎月第二日曜日に掬月亭での茶会が催されている。
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2007/4/3


松籟亭 Syourai-tei 

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 木造平屋建、瓦葺、昭和11(1936)年建設、建築面積81平方メートル。
 満鉄に関連する車両会社の社長が、大阪の景勝地枚方の山沿いに、昭和9(1934)年竣工した万里荘の離れ座敷として建てた。
 関西を中心に数多くの数寄屋建築を手がけた平田雅哉の初期の作品で、栗のナグリ仕上げの広縁や、吟味された材料を用いた三畳台目の茶席は見るべき価値がある。
 平成4(1992)年に現在地に移築された。
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2007/3/8


養翠園 Yousui-en 

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 養翠園は和歌山県和歌山市に位置する日本庭園である。
 紀州徳川家第十代藩主、徳川治寶(はるとみ)が文政元(1818)年から8年をかけて造園した、面積約7000坪に及ぶ大名庭園。国指定文化財の名勝である。
 水門から海水を取り込んだ汐入の池を中心とした池泉回遊式であり、水門から船で訪れることも可能な船遊式、さらに北方の天神山と南方の章魚頭姿山(たかずしやま)を取り入れた、借景式の三様式を併せ持つ名園。
 庭園内の養翠亭は文政四年建築の数寄屋式の建物で、一隅には茶室が置かれている。
 日本唯一の個人所有の大名庭園として、一般公開は行なわれていないが、月に一回開催される茶会や見学は申し込みが必要。
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2007/1/5


京指物 Kyo-sashimono Kyo-woodwork 

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 指物とは、板と板、板と棒、棒と棒を組み、指し合わせて作る木工芸の総称である。京指物は、気品ある繊細なデザイン、精緻を尽くした技法が特徴だ。箪笥なら三代は持ち、締め直しにより、その後も使用できる優れた耐久性を持つ。
 始まりは平安時代に遡る。宮廷の洗練された文化に育てられ、高度で幅広い技術を発達させた。安土桃山時代には、茶道が大きな影響を与え、風雅な数寄の世界にふさわしい木本来のよさを活かした茶道具が発達したと言う。江戸時代に入ると、町人勢力が台頭し、町家が定型化すると共に新しい家具が必要とされた。これに伴い指物師は家大工から分化・独立し、藤木権兵衛や駒沢利斎などの名匠が出て、優れた意匠の作品を残した。
 京指物は、用途に合せて一品ずつきめ細かくデザインを進めていく日本の技術の結晶だ。現代でもお座敷、和室、また茶席の調度、茶道具にその独自な技法を発揮している。
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2006/12/15


大仙公園 Daisen-kouen Daisen Park

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 大阪府堺市にある都市公園。南北を大仙陵古墳(仁徳天皇陵)、ミサンザイ古墳(履中天皇陵)に挟まれており、園内にも小古墳が点在している。
 大仙公園の歴史は、1925年実験用農地として造られたのが始まり。1989年緑の文明学会・日本公園緑地協会による「日本の都市公園100選」の一つに選ばれる。
 園内には、明治から昭和にかけて多くの茶室を残した数寄屋普請の名匠・仰木魯堂が手がけた「伸庵」などの茶室をはじめ、3万平方メートルもの広大な築山林泉廻遊式の日本庭園、仁徳陵古墳埋葬品などが展示されている堺市博物館などが点在する。茶室は国の登録有形文化財に登録されている。
 大仙陵古墳(仁徳陵古墳)は円と四角を組あわせた形の古墳(お墓)で、この形を「前方後円墳」と呼ぶ。仁徳陵古墳は日本最大といわれ、周囲を囲む外濠を周遊するためには50分ほどかかる。この古墳に誰が埋葬されていたのかは、今だ謎である。
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水無瀬神宮 Minase-jinguu Minase Shrine

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 後鳥羽・土御門・順徳の三天皇を祀る由緒ある神社。1240年に藤原信成・親成親子が後鳥羽天皇の離宮水無瀬殿の跡に御影堂を建立したのが始まりだ。
 本殿は京都御所の旧内待所の旧材を用いて、寛永年間(1624〜1643年)に移築したもの。神門は大阪府指定重要文化財、所蔵の後鳥羽天皇像と後鳥羽天皇直筆の置文(遺言)は国宝に指定されている。
 また、境内より湧き出る「離宮の水」は、全国名水百選として大阪府下でただひとつ環境庁より選ばれ、江戸初期の数奇屋風書院造りの茶室も設けられている。
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