木原城は茨城県稲敷郡美浦村に位置した城である。
　土岐氏の家臣である近藤氏により築城されたとされる。築城の時期は室町時代初期とも、戦国時代末期とも言われるが明らかではない。
　天正二（１５７４）年に小田氏治の家臣江戸崎監物の裏切りにより落城。天正十一（１５８３）年に佐竹、芦名氏連合軍により落城。天正十八（１５９０）年の小田原攻めで降伏開城という激戦の歴史を持つ。
　周囲を深い堀で囲み、西に深田を配した平城。本郭の東に二郭、三郭が連なる連郭式で、当時としても相当の規模の城であった。
　現在、城址公園に整備されているが、城跡の保存に力が入れられており、深い堀や高く詰まれた土塁が当時のままで保存された貴重な史跡である。