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2008/9/11


一目千本桜 Hitomesenbon-zakura 

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 春、宮城県の大河原町から柴田町にかけて流れる阿武隈川の支流・白石川沿いは、桜の回廊になる。
 古木、若木と合わせて1000本を超すソメイヨシノが8kmに渡って連なり、文字通り「一目で千本見える」ことから一目千本桜(ひとめせんぼんざくら)と名付けられた。
 この桜の木々は、地元出身で東京で成功した高山開治郎という実業家が大正時代に苗木を寄付し、自らも植樹したのが、この桜の名所のはじまりである。
 桜の頃は、遠くに見える蔵王連峰にはまだ雪が残る。白石川の先には、こちらも桜が咲き誇る船岡城址公園があり、町中が一面の桜色に染まる。
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2008/9/9


つきだて薬師まつり Tsukidate-yakushi-matsuri 

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 つきだて薬師まつりは宮城県栗原市の築館(つきだて)地区で毎年一一月初旬に開催されるお祭り。
 由来は平安時代末期までさかのぼる。奥州平泉藤原秀衡(ふじわらのひでひら)の北の方が難病をわずらったが、薬師如来に祈ると平癒した。一族は感謝し平泉からはるばる御礼参りに訪れた。
 この行列を再現して、北の方の幼名であるミスしづはた姫を毎年選び、牛に引かせた御所車に乗せて、お供の侍女、武士、僧侶、山伏等に扮した一行とともに練り歩く。輿担ぎやよさこい踊り、龍神踊り稚児行列なども続く。
 祭りは非常に雅やかで、無尽蔵ともいうべき財力をもっていた藤原秀衡の御礼参りを思い起こさせる。毎年約二万人ほどの観光客が訪れる。
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登米薪能 Toyoma-takigi-nou 

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 毎年九月中旬、宮城県登米町の伝統芸能伝承館森舞台で、二三〇年の歴史を持つ登米薪能(とよまたきぎのう)が上演される。
 午後五時頃に火入りの儀が行われると、白砂の上にかがり火に囲まれた舞台が現れ、朗々とした格調高い演目がおよそ三時間上演される。薪の燃える音や香りが心地よく、日常生活とかけ離れた美しさに観客は魅了される。
 登米薪能は、伊達政宗が能を愛したことから、伊達一門である登米伊達家も能楽を公の儀式の式楽として取り入れたことにはじまった。その後武士の作法として伝承され、明治以降は地域住民に浸透し守られていく。登米薪能を現在まで伝承している登米謡曲会は明治四一(1908)年に発足、プロの域にまで届く高いレベルで伝統を守り続けている。
 宮城県無形民俗文化財に指定されており、チケットはすぐに売り切れとなる、人気の薪能だ。
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2008/9/5


下倉の田植踊 Shimokura-no-taue-odori 

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 田植踊(たうえおどり)はもともとは正月を中心として行われる、豊作をあらかじめ願い祝う予祝行事だ。
 東北地方一帯ではこの田植踊が風流化され、地域性の濃い芸内容を持った踊りとして展開し、正月以外にも披露されるようになった。
 下倉の田植踊(しもくらのたうえおどり)は宮城県仙台市青葉区で開催されている踊りで、毎年九月二九日の夜に行われている。
 午後六時頃、早乙女と青い頭巾に黒い衣装の子供など約二〇名が現れ、太鼓の音とともに踊る。歌の調子は情緒的で切ない。また、江戸時代に流行した歌舞伎踊りの風情がみられる。
 宮城県指定の民俗文化財になっており、下倉の田植踊保存会が伝承を守っている。
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滝原の顕拝 Takihara-no-kenbai 

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 滝原の顕拝(たきはらのけんばい)は、宮城県仙台市太白区に伝わる県指定の民俗芸能で民俗文化財でもある。室町時代に広まった念仏踊をルーツとした、古態の念仏剣舞である。仙台では剣舞は多いが顕拝と記されているものは他にはなく、いわれは不明である。
 現在は伝教大師の弟子である慈覚大師によって建立された、秋保大滝不動尊の春祭に演じられている。
 踊りの装束(しょうぞく)は、日天役と月天役の踊手がその「建物」を、他の者は幣束(へいそく)を立てたざんぎりをかぶり、面を付け、長袖、裁著、襷、手甲脚絆、白足袋、切緒の草鞋をはき、剣を振り回しながら踊る。
 笠回しは長袖、腰帯、広帯、白足袋、切緒草鞋の女装で、紅白それぞれの幕を垂らした笠をかぶる。二つの笠には能で演じられる松浦小夜姫の人形と大蛇の作りものが乗せられている。
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羽田のお山がけ Hada-no-oyama-gake 

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 羽田のお山がけ(はだのおやまがけ)は、宮城県気仙沼市に古くから伝わる伝統行事である。
 七歳になった男児が上羽田地内にある羽田山に登拝し、無事の成長を祈願するもので、毎年の旧暦八月十五日と十六日に行われる。
 お山がけは、昔から「親子お山をかけるな」といわれており、登拝に付き添うのは男児の父親ではなく、祖父や親戚の男性が務めることになっている。
 お山がけを無事に済ませると、男児を中心に親戚や近所の人々を招いてオフルマイ(お振舞い)を行い、お山がけが無事済んだことを披露し、行事は終了する。
 このお山がけをしないものは一人前の男とみなされず、港町気仙沼らしく沖のりもさせられないという地区もあるほどである。子供の成長過程において、必ず経験しなければならない通過儀礼と考えられており、現在も盛んに行われている。
 七歳の子供にとっては、その頂までの道のりは険しいものかもしれない。しかし、そこには子供が一人前になるための過程が濃いまでに凝縮されている。
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名取夏まつり Natori-natsu-matsuri 

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 名取夏まつりは宮城県名取市の閖上(ゆりあげ)漁港で開催される夏まつりで、名取市三大祭りの一つである。毎年八月初旬、太平洋を臨むゆりあげビーチをメイン会場として屋台が並び、様々なイベントや仙台すずめ踊りの練り歩きなどを楽しむことができる。
 午後三時頃、ハッピ姿の漁師による大漁祈願の大漁船パレードが開催され、雄大な眺めに観客は大声援と拍手を送る。船上では大漁祝い唄と閖上太鼓が演奏される。
 夕方になると先祖の霊を供養するために約1000基の灯篭が流され、揺らめく水面を静かに流れていく光の美を堪能する。
 フィナーレを飾るのは午後19時30分から始まる約4000発の花火大会だ。
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金津七夕 Kanazu-tanabata 

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 阿武隈川の東岸に位置し、仙台藩の代官所や交通の要衝として栄えた宿場町金津(かなづ)。そんな歴史ある地区で、今から350年ほど前に始まったといわれ、藩制時代を経て今に続く伝統行事が金津七夕である。豊作祈願や虫除け、成長祈願を主とした行事で、宮城県の無形民族文化財にも指定されている。
 同じく七夕祭りである「仙台七夕」が大人主体の祭りであるのに対し、金津七夕はその一切を幼稚園から中学生までの子供達が、主体となって行っているのが特徴だ。
 地元子ども会手作りの七夕飾りが飾られた中、夕暮れになると祭りが始まる。星あんどんを先頭に夏の夜の下、拍子木を打ち鳴らしながら古今和歌集の古歌「七夕の戸渡る舟の梶の葉に幾秋かきつ露の玉ずさ」を歌いながら、提灯や竿灯を持って町中を練り歩く。ともすれば、夏の日の遠い思い出を垣間見るような、印象的な姿がそこにはある。
 織姫と彦星も夏の夜空から目を細めて、子供達の行列を見つめているに違いない。
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