NIPPON Kichi - 日本吉

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2008/7/3


たたら Tatara 

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 たたらとは日本独自の製鉄技術もしくは製鉄所のことをさす。技術そのものは大陸から渡って来たものであるが、後に日本で独特の発展を遂げていくこととなる。
 特に刀や槍などの武器は戦の勝敗を決めるものであり、たたら技術の発展は歴史においても重要なものであったといえる。
 元々たたらとは、炉に風を送り温度を保つ「ふいご」のことをさしていたが、その語源は神話によるものとか、朝鮮語から変化したものとか、インドのサンスクリット語に由来するなど諸説ある。
 戦国時代、毛利元就が統治していた現在の岡山県にあたる備前、備中、備後がたたら場として栄え有名であったといわれている。
 古代のたたらは鉄鉱石を原料としていたが、近世では主に砂鉄が原料とされ、叩いたり伸ばしたり鍛えることが出来る鋼が製造されるようになった。江戸時代に入ると、たたらの技術がより一層発展をとげ、優れた日本刀や刃物、工具が造りだされたという。
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2007/9/18


八瀬尾の滝 Yaseo-no-taki 

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 八瀬尾の滝(やせおのたき)とは、鹿児島県川辺郡川辺町野崎八瀬尾にある瀑布群の総称である。町指定の名勝とされる。
 鹿児島市から川辺峠を越え、八瀬尾大権現の隣にあるのが八瀬尾の滝である。
 道路からは二の滝まで見ることができ、さらに滝の横の細い道を登れば八の滝まで行くことができる。三から六の滝の間には10もの小さな滝がある。
 そのうち、大きなものは、落差25mの一の滝、落差7mの二の滝、落差30mの三の滝と八の滝の4つである。
 この滝は修験道の修行場だったと言われ、周辺からは製鉄の時に出す鉄滓が見つかっており、かつては豊富な水を利用して製鉄が行われていたと思われる。
 八瀬尾の滝は、江戸時代の頃から「山中の瀑」として知られた、自然の織りなす名勝である。
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2007/4/23


吉水園 Yoshimizuen 

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 吉水園(よしみずえん)は、江戸半ばにたたらの名門・加計隅屋(かけすみや)の当主が建てた個人所有の山荘。広島県山県郡安芸太田町に所在し、県の名勝に指定されている。加計はこの地の名前である。
 加計村の隅屋は、江戸期を通じて中国地方で最も最大手のたたら鉄山師であった。この隅屋の16代当主・佐々木八右衛門正任がこの地の景観と地形に着眼して天明元(1781)年に40日間を費やして作庭したのが吉水園のはじまり。天明二(1782)年には入り母屋造茅葺の吉水亭が落成した。
 翌年には正林庵薬師堂を移築、さらに京都の庭園師・清水七郎右衛門による三度の改修を経て文化四(1807)年に現在の姿が完成した。
 吉水園は、この地の景観をそのまま取り入れた廻遊式庭園。吉水亭から望む太田川と山並みは絶景だ。春と秋にそれぞれ2日間ずつ一般公開される。春は希少なモリアオガエルの産卵が見られ、秋には美しい紅葉を楽しみに多くの人々が訪れる。
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2007/2/27


橿原神宮 Kashihara-jinguu Kashihara Jingu Shrine

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 橿原(かしはら)神宮は奈良県橿原市、畝傍山の東南麓に位置する神社である。
 神武天皇が造営し、即位した場所である神武天皇の宮(畝傍橿原宮)を、日本書紀の記述に基づいて明治二十三(1890)年に創建した。
 祭神に神武天皇と皇后、媛蹈鞴五十鈴媛命(ひめたたらいすずひめのみこと)を祀る。
 広大な神域は50万平方メートルにおよび、周囲には神武天皇御陵を含め、多くの陵墓が存在する。
 本殿は京都御所の賢所、神嘉殿を移築したもの。手前の内拝殿は初詣や紀元祭などの祭典に使われる。
 4月3日の神武祭は古代衣装の行列や、能、狂言、古舞國栖奏(くずそう)などが演じられ、多くの人が鑑賞に訪れている。
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2007/2/2


比叡の樹林 Hiei-no-jurin Forest on Mt. Hiei

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 比叡の樹林は、滋賀県大津市坂本本町にある比叡山延暦寺の境内の樹林の事である。
 延暦寺は、比叡山全域を境内とする寺院で、最澄により開かれた天台宗の総本山。浄土宗の開祖法然、浄土真宗の開祖親鸞、臨済宗の開祖栄西、曹洞宗の開祖道元、日蓮宗の開祖日蓮等が若い日に修行している事から日本仏教の母山とも称される。
 延暦寺の境内には、古くから杉やモミなどの木が切られずに生い茂っている。
 雨に煙る風景は特に美しく、琵琶湖八景のひとつとして「煙雨・比叡の樹林」が選ばれている。
 延暦寺など諸堂が建ちならび、それを取り囲む樹林が煙雨に濡れ緑をしたたらせている様子は、幽幻な雰囲気を漂わせており、大変幻想的である。
 比叡の樹林は、昔のままの景観を今に留める景勝地である。
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2006/12/22


奥出雲玉鋼工芸品 Okuizumo-tamahagane-kougeihin Oku-Izumi Tama-steel handicraft

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 島根県奥出雲地方の製鉄で栄えた町の美術工芸品。
 室町時代から始った製鉄作りの地は「古事記」に伝わる八岐の大蛇退治伝説の地である。宝剣の草薙剣が大蛇の尾から現れたという伝説があるように、古くから製鉄技術が発達し、優れた鋼の産地であった。
 明治中期まで、奥出雲を中心として産出される鉄は日本の需要の70%を満たしていた。しかし、鉄の需要が広まり、手間のかからない製鉄技術が一般化し、玉鋼技術は昭和40年代に日本から消えた。
 日本で唯一、鳥上木炭鉄工場の「日保刀たたら」が残った。玉鋼や和鉄は、古来の製錬法(鉄穴流し)によって、砂鉄を原料とした「たたら」で製造される。この玉鋼は粘着性の大きさが特徴で、十分な打ち返しや鍛錬が可能であるため強靭で地刃の美しい刃物を生む。
 現在もなお手作りで製作されているもので、和鉄工芸品の新作にも意欲的に取り組むなど伝統の保存と生産研究を続けている。
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