NIPPON Kichi - 日本吉

2007/5/21

鑿(のみ) Nomi Chisels

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 鑿の用途としては、素材に対して穴を穿ったり、溝を刻んだりと主に構造加工の際に使われるものである。
 その歴史は古く、原型といわれるものでは石器時代にまでさかのぼることになる。ほぼ現在と変わらない鑿が用いられ始めたのは飛鳥時代頃だと推定されている。
 その種類や用途は多種多様に及び、鑿を専門に打つ鍛冶職人でさえ、名称だけではその形状や、どういった用途に使われるのかさえ分からないものもあるという。
 もちろん、大工仕事には欠かせない道具の一つである。
 今も日本全国に残る様々な名所、旧跡の建立に一役買ってきた。
 日本各地に点在する古来からの建造物に悠久のかなたへの思いをはせる時、そこには必ず、このさほど大きくはない道具が存在し、そしてそれを使って作業に勤しんでいた職人たちがいたのである。
 そう考えると、少しだけ、壮大な日本の歴史が身近なものに思えてくる。

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