NIPPON Kichi - 日本吉

2007/7/27

台ヶ森焼 Daigamori-yaki 

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 そのお湯は刀傷に効くといわれ、仙台藩伊達家の湯治場の一つとなっていた台ヶ森(だいがもり)。
 そこに侍達のための療養所が建てられ、その後各種方式の窯を築き、仙台北部の吉田川上流に位置する台ヶ森から取れる陶土と亜炭鉱質の粘土を上薬として様々な焼き物が生まれていった。それが台ヶ森焼(だいがもりやき)の始まりだといわれている。
 台ヶ森一帯は昔から石炭鉱として知られ、採掘も行われていたこともあり、亜炭や鉄、銅などの様々な含有鉱物が織り成す複雑な色合いが、焼き物の肌に味のある美しさを映し出す。
 鉄分が放つ美しさと偶然から生まれる銅のはしりが調和した、落ち着いた印象の焼き物は、手に取るものに安らぎを与えてくれる。
 付近からは遺跡として窯が出土されるなど、古来から周辺では陶芸が盛んに行われていたことを伺わせ、この地の土が焼き物に適していることを今に伝えている。
 湯治にやってきた侍達も、この時ばかりは戦を忘れ、のんびりと陶芸をして余暇を楽しんでいたのかもしれない。

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住所
984-0052 宮城県仙台市若林区連坊2-11-28
名前
台ヶ森焼




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