浅間山の鬼押出し（おにおしだし）とは、群馬県吾妻郡嬬恋村に広がる奇岩地帯のことである。
　天明三（１７８３）年、浅間山噴火の時に流れ出た溶岩が固まったもので、当時は幅２ｋｍ、長さ５ｋｍに渡って流下した。
　名前の由来は、火口で鬼があばれ、岩を押し出したという当時の人々が噴火の印象から受けたものによる。
　世界３大奇勝のひとつと言われ、噴火の激しさを今に伝える岩海と、豊かな大自然が織りなす浅間高原随一の景観は、溶岩の芸術と言うにふさわしい。
　現在は、鬼押出し園及び鬼押出し・浅間園として整備されており、２５００ｍに渡って設置されている遊歩道を歩けば、鬼押出しの溶岩と動植物の共生を見る事が出来る。
　鬼押出しは、自然の奇跡と呼ぶべき驚愕の奇勝地である。